【読書】シンニホンよりわかりやすい指針 日本3.0
今日は読書レビューです。
概要
書名 日本3.0 2020年の人生戦略
著者 佐々木 紀彦
発行 2017年
タイトルのとおり、2020年以降の世の中を予測し、個人が取るべき戦略を解いてくれている本です。
数年単位で積読になっていましたが、先日『シン・ニホン』を読んで以来、未来への関心が高まっており、ついにこちらの本に手をつけました。
シン・ニホンとの違い
これからの日本について述べられているという点は『シン・ニホン』と同じです。しかし『シン・ニホン』が国としてどう未来に向けて行動すべきかという視点が強かったのに対し、この『日本3.0』は、ひとりひとりがどう動くか、という視点が持ちやすいように書かれている気がしました。
・中国とインドの存在感が増すこと
・これまでの価値観が過去のものになること
・理系人材の需要が増すこと
等、共通する未来予想もあります。この2冊に書かれていることは、おそらく現実になる可能性が高いと思われます。
目指すタイプ
面白かったのは第6章で、リーダーとして生きたい、何らかのイノベーションを起こしたい人の生き方を10パターンに分けて提唱していた部分です。
・大企業出世型
・大企業イノベーター
・スタートアップ出世型
などなど、自分の今置かれている状況、これからどうしたいのかを踏まえて、この10類型を眺めると、自分の進むべき姿が見えてきやすかったです。(他の類型は実際の書籍をご参照ください)
この本の、他と違うなと思った点のひとつに、大企業を頭ごなしに否定しない、という点があります。今の世の中的には
・変化が速い世の中に、大企業・古い企業はついていけない
・スタートアップでバリバリ働く方が経験を積める
みたいな雰囲気がある気がして、古い企業に勤めている自分は少し肩身の狭い思いをしていました。しかし本書によると、大企業の資金力やスケールする力はスタートアップ企業にはないものである等、大きな企業・古い企業で仕事をするメリットも書かれており、自分の仕事を少し見直すことができました。
これからやること
読み終わって、自分は何をすべきか、と考え、まず浮かんできたのは
「古典を読もう」
という思いです。古典といっても枕草子・源氏物語等の古文ではなくて、ギリシャ哲学や漢学、または日本の過去の偉人が残した本等に挑戦したいです。ふわっとしてますが「教養」「知的体力」を身に付けたいと思いました。
本当は10代、20代の時にそう思えていればよかったのですが、今からでも遅くはない、と信じて取り組みます。とりあえず今は西郷隆盛さんのお話をまとめた『南洲翁遺訓』を読んでいます。
まとめ
テクノロジーの話がないので、文系人間にとっては『シン・ニホン』より読みやすく、これからの世の中と自分を考えながら読める本です。3年前の本ですが、2020年の今と答え合わせしながら読むのも良いと思います。
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