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【問わず語り】家で燻製ジンを漬ける

私の書く作品は文学性の低い、ライノベか脚本みたいなものだ。
私は本を読まないし映画も偏ったジャンルしか観ない。インプットの多くは音楽と景色。語彙力表現力が全く培われていないからだ。

頭に浮かんだ情景の一片からすぐに物語を描こうとする。役者は揃っているから、どの子が演じればいいか考え、ズルズルと前後の流れを引き出していく。ただただ、感情の赴くままに。

それでも書き続けているネタが尽きる(か、飽きる)。流石にもう書けない、しばらく休むだな。

そう思っても、ひょんな事をきっかけにまた情景の一片が脳内に映し出される。これを書こう。そんな日々だ。

揃った役者はみな私の分身だ。遼太郎も梨沙も夏希も純代も、私の一部を分け与えている。このパートはあなた、このパートは君。それで半分くらい埋める。
残りはでっち上げる。なるべく過激にでっち上げる。遼太郎も梨沙も、過激で楽しい。こうして出来たキャラはとても愛おしくなる。凡庸なキャラは、やはり凡庸となる。

思えば遼太郎が、愛する人(桜子)を突然突き放し関係を切るというのは、私にもよくあった事だ。遼太郎は生涯それを後悔するが、私は綺麗さっぱりである。
梨沙は自分の思い通りにならないとヘソを曲げて感情的になるが、これも私にそっくりだ。ファザコンはでっち上げ部分である。

そんな風にみんな私の分身だ。

若い頃の私は気質が今より極端だった。学ぶと丸くなるというのはある程度そうなんだろうと思う。

『Umbalance』は書き終えるのに苦労した。途中で全然思った通りに進まなくなってしまったからだ。で、「ついにネタ切れ」を感じた。そろそろ無理かな、と。
途中から全く想定していなかった方向に話が進んだ。連載中のネタ切れは、寝ている間もずっとどう話を進めて行くか考えている。だからずっと考えていて、とても疲れる。

でも、連載終了間際に新しい情景が出て来た。
今週前後編1作アップ、そしてGuiltyの続きを書き進める。
私の役者たちのお陰である。

***

去年か一昨年か忘れてしまったが、友人がスモークチップの入った瓶を誕生日にくれた。
「蒸留酒を入れて作るんだよ、蒸留酒ならなんでもいいみたい」
別の友人が「大五郎でいいんじゃない」と言った。あれって5Lくらいなかったっけ…そんなに飲まないよ、大五郎。あっても困る。

そう言ってジャストサイズのジンを探すのに時間が掛かり、今月頭ようやく買って来て瓶に入れた。
まだ燻製期間は若いけど、今日は天気も良いので明るいうちから一杯飲んでみた。

そんな酔っ払いの戯言でした。


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