師走の怪、、、
約700文字
年中、靴を買っているような気がする。
子供のだ。
成長著しい証と喜ぶべきだが、今回はジャストサイズがなく、一つ上のをあえて買った。
親切な店員さんが、厚めのインソールを勧めてくれたのもある。
これで厚手のソックスを履かせれば、なんとかなりそうだった。
2週間ほど経っただろうか。
いざ、新しい靴でおでけけ!となった。
あ、インソール❗️
どこやったっけ?
子供の足のサイズに切って、中に敷かなければならない。
初めは、玄関周りを中心に探す。
ない。
子供のカバンまで見る。
ない。
キャンプ用品に紛れた?
ない。
もう、お出けけ時間が迫っている。
寒いはずなのに、額に汗が滲む。
子供は玄関でバタバタしている母の横で、今の靴で良いです、と諦め顔。
そんな!
気持ちは新しい靴モードなのに?
(母の中で勝手に、、、)
君だって、デビューしたいよね。
新しい靴を手に取る。
そして、靴の中が見えた。
ん、青い、、、
探していたインソールと同じ、鮮やかな青だ。
???
既に入っている?
え?誰が?
お店の人ではない。
インソールのパッケージは靴の箱と一緒に袋に入れてくれていたし、、、
混乱する母の横で、子供が
そういえば、ママ、切ってたよ。
と今さらながら、証言した。
え?私が切ってた?
、、、うーん、そういえば、、、
なんとなく、、、靴にインソールを、、、押し込んだ記憶が、、、非常にうっすらと、、、蘇ってきた。
なんでも後回し主義なのに!
、、、今回だけは、ちゃんとやってたみたい、、、
うすら寒いものが背筋を走る。
これって惚けの始ま、、、
いや、師も走るというこの時節。
記事だってちゃんと書けてないのだ。
師走の怪としておこう。
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