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バリカンポン(Balik Kampung)④

うちの奥さんの実家は、マレーシアの最南部の州、ジョホール州の州都ジョホールバルという街です。
ジョホールバルというと、サッカーファンにはおなじみの「ジョホールバルの歓喜」と呼ばれる、あの街です。
隣国のシンガポールとは、幅が1Kmほどの海峡で隔てられているだけなので、シンガポールの近代的な街並みが、すぐそこに見えます。

結婚して30年弱になりますが、ジョホールバルも変わったところもあれば、あまり変わっていないところもあります。

すっかり近代的になったジョホールバルのイミグレーション
ジョホール州の州王(スルタン)の王宮

大きく変貌した街

ジョホールバルの街は、この十数年で大きく変わりました。
同じ経済圏、というか、シンガポールの経済や生活の基礎部分である、人材や食料品の多くをジョホールバルが提供して、支えているので、シンガポールの発展に伴い、活気ある街へと大きく変貌しています。

シンガポールは目の前

変わらぬジャングル?

奥さんの実家への入口

ジョホールバルの街から、高速のような幹線道路を走ること1時間弱。
うちの奥さんの実家につきます。
結婚して30年弱経ちますが、車を使うことが増えたため、車のわだちは深く刻まれましたが、それ以外は全く変わることのない奥さんの実家への入口。
まだまだジャングルの入口のような様相はそのままです。

何代目かの門番!

私たちの車が近づくと、門番の犬が走ってきます。
最初は大きく吠えますが、認識しているのか、ひと吠えで終わります。(もう何代も大替わりしていますが、どの犬も顔を見ると吠えやみます。とても不思議です)

いろいろなものが実っている

奥さんの実家は、敷地が広く、まだジャングルの様相を少し残していてます。
そこには、植えられたさまざまな果実類が実をつけています。
ほぼどの時期に行っても、何らかの果物が食べられます。
以前は、カカオも実っていて、コーヒーの実もありました。
池というか、沼のようなものも2つほどあります。
結婚当初は、その池に釣り糸を垂らしたこともありますが、今は草草が生い茂っていて、足元もよく見えず、蚊に刺されやすいので近づかないようにしています…

甘くてみずみずしいパパイヤもたくさん実っています
なんだこれは?
パンダンリーフ

「東洋のバニラ」

パンダンリーフは、アジアではよく見られる植物で、スイーツには欠かせないハーブで、その独特の甘い香りから「東洋のバニラ」とも呼ばれています。
その甘い香りと鮮やかな緑色から、香りつけや天然の着色料として、料理に広く使われています。
特にスイーツには欠かせないハーブで、マレーシアやシンガポールの定番朝ごはん「カヤトースト」にぬってある「カヤジャム」の原料が「パンダンリーフ」
パンダンリーフの色と香りがカヤジャムの特徴となっているのです。

パンダンリーフには意外な利用法もあり、ゴキブリや蚊などの害虫除けに使われていて、私のマイカーにも乾燥した葉っぱを置いてあります。
また、糖尿病や高血圧などに効果があるため、民間療法でも広く用いられており、さらに、その抜群の殺菌効果が、健康な肌を保つのに期待できるとして、スキンケアにも使われていて、人気となっています。

バナナも、ジャックフルーツも

バナナ
ジャックフルーツはまだ小さい

ジャックフルーツは、日本ではあまりなじみがありませんが、その独特の香りと美味しさから、東南アジアでは人気のフルーツです。
長さが1メートルにもなる巨大なフルーツで、殻を剥くと、柿のような色でをした果肉があらわれます。
フルーツのように甘くなる前は、「野菜」のように料理に使われることもあります。

数年ぶりに実がなった

これがドリアンです!

ドリアンって、こんな風に実をつけるの、ご存じでしたか?
高さ15メートルほどのところに実をつけるため、落ちてきたドリアンに頭をぶつける事故も、マレーシアでは後を絶ちません。
奥さんの実家にも、10本ほどのドリアンの木があり、以前はよく実をつけていたため、取れたドリアンを門の外にある道路まで運んで売っていました。
しかし、10年ほど前に、多くの木が雷にやられたそうで、それ以降、実をつけることが減ってしまったそうです。
しかし、今年は1本だけですが、多くの実をつけていました。
まだ若いため、今回は食べることができませんでしたが、奥さんの実家に「バリカンポン」する楽しみがまた復活しそうです。

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