佐藤真琴 がん患者さんの日常生活を豊かにする場所クリエイター

がん患者さんの日常生活を豊かにする場所を作っています。PEERは病気やその治療や生きづ…

佐藤真琴 がん患者さんの日常生活を豊かにする場所クリエイター

がん患者さんの日常生活を豊かにする場所を作っています。PEERは病気やその治療や生きづらさを抱える人たちへ、安心できる場所と正しい情報、そして使うと暮らしやすくなるサービスづくりに取り組んでいます。株式会社PEERの創業者で社長です。

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がんと統合医療〜代替療法、伝統医学療法を上手に活用するには

がん患者さんとお話をしていると、約半分くらいの方が何らかのサプリメントを飲んでいます。そこで、サプリメントや針・きゅうなどの身体療法は、どう使うと効果的なのかを考えてみました。 実際のところ、半分以上の人がチャレンジしている。統計情報を調べてみると、厚生労働省の統合医療に関する情報ページ「eJIM」(いーじむ)によると、65%の人が何らかの補完療法を使用したことがあるそうです。これは海外の研究結果ですが、現場で患者さんとお話をしていると、日本もあまり大差がないように感じます

    • 上手に相談するコツを知ろう

      「何でも相談してね」と言われても、相談するのも説明するのも難しいと悩んでいませんか。人に話すと疲れる人もいます。 がん患者さんの相談を受ける仕事をしている私は、患者さんたちからこんな言葉を聞いてきました。相談しようと思っても、何をどう説明したらいいのか。順番に話すことが苦手、わからないことがわからない、とにかく不安、結局どうしたらいいのか教えてほしい。そうですよね、わかります。そんなときは、相談のステップと話しかけ方を知り、自分の相談はどのステップなのかを確認しましょう。相談

      • 抗がん剤の副作用、脱毛。髪が抜けるが辛くて、生えてきたらめんどくさいのです。

        こんにちは。がん患者さんの日常生活を豊かにしたい会社PEERの創業者です。患者さんの話を聞きながら、みんなの気持ちをまとめて発信しています。今日は、生えてきたら嬉しい、でもちょっと大変な髪の毛の話です。 抗がん剤には、脱毛するもの、しないものがある抗がん剤治療のお薬には、脱毛の副作用があるものがあります。全部の抗がん剤で脱毛があるのではないのですが、抜ける副作用があるお薬もあります。抗がん剤と副作用についてのこちらの記事をご覧ください。 抗がん剤の副作用で脱毛して、次に生

        • 抗がん剤について優しくて詳しい解説 よく知って正しく対応しよう

          がん治療で広く使われる「抗がん剤」という治療方法について、みなさんはどのくらい理解していますか。ここでは抗がん剤についてもう一度おさらいして、抗がん剤の副作用との付き合い方を考えてみましょう。 目次 1. 抗がん剤は、「がん薬物療法」に使用される薬のひとつ。 2. 多くの人が体験する嫌な副作用と対策 3. ネットで見た対策、チャレンジする前にに看護師に相談してください。 4. 大切なことは、副作用が理由の「不自由」を減らすこと。 5. 先輩や仲間の話を聞いてみよう

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        • がん患者さんの気持ちを考える
          11本
        • がん患者さんの相談・病院の窓口や仕組み
          4本
        • がん患者さんの家族の方へ
          3本
        • がんの免疫療法についてまとめて学ぼう
          6本
        • がんと仕事の両立
          3本
        • がん検診と予防に関する情報
          5本

        記事

          がんになった後の食生活 気をつけることはありますか

          がん患者さんによく聞かれる質問の一つに、食事の話があります。病院では、何を食べてもいいですよ、バランスよく色々食べてね、と言う感じで、がんに対しては特にこれがいいとかこれがダメはないと言われます。そう言われると気になりますよね。私も気になります。ということで、がん患者さんの食事について、食事ががん治療にどんな影響があったのかを調べた研究論文をひとつご紹介いたします。 7259人のがん患者さんが参加して、食事とがん治療について調べてみたよ参考にした調査は「がんになった後の食事

          がんになった後の食生活 気をつけることはありますか

          20代、30代のがん患者さんの人生がハードモードな件 2 ハードなポイント

          こんにちは。がん患者さんの日常生活を豊かにしたい会社PEERの創業者で代表の佐藤真琴です。がん患者さんの話を聞いて、それを解決する事業を作る仕事をしています。今回は、以前に書いたこちらの記事の続きです。 確認:AYA世代とは、15〜39歳のことです。AYAとは、Adolescent and Young Adultの頭文字をとった言葉で、思春期と若年成人のことです。日本では15−39歳のがん患者さんのことをAYA世代のがん患者さんと言います。 がんと自分の人生を真剣に考えて

          20代、30代のがん患者さんの人生がハードモードな件 2 ハードなポイント

          20代、30代のがん患者さんの人生がハードモードな件

          こんにちは。がん患者さんの日常生活を豊かにしたい会社PEERの創業者で代表の佐藤真琴です。がん患者さんの話を聞いて、それを解決する事業を作る仕事をしています。ここでは特に15−39歳の多感な年齢のがん患者さんたちの辛さについて解説します。 AYA世代とは、15〜39歳のことです。AYAとは、Adolescent and Young Adultの頭文字をとった言葉で、思春期と若年成人のことです。日本では15−39歳のがん患者さんのことをAYA世代のがん患者さんと言います。

          20代、30代のがん患者さんの人生がハードモードな件

          友人ががんになったら 関係性から考えるお見舞いのマナーと言葉の選び方

          こんにちは。私はがん患者さんの日常生活を豊かにしたい会社で働いています。そのため、表題のような相談をよく受けます。月2−3回は受けます。私に個人的に聞いてきてくれる人がこんなにいるなら、困っている人もさぞかし多いだろうと思いますので、がんになった本人に負担になりにくい、でもあなたの気持ちも伝わるコミュニケーションについて書いてみます。 そんなに気負わないで。基本的にはいつもと同じ感じでお願いします。がんになったと聞くと、まずはびっくりするのではないでしょうか。そして、どうし

          友人ががんになったら 関係性から考えるお見舞いのマナーと言葉の選び方

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          治療中の人はお薬手帳は紙かアプリを選ぶのではなく併用した方がいい理由を説明します。お薬手帳をまた無くしたので反省しつつ紙とアプリの役割と少し不便でも紙が必要な人を解説します。歴史もちょっとだけ解説。

          治療中の人はお薬手帳は紙かアプリを選ぶのではなく併用した方がいい理由を説明します。お薬手帳をまた無くしたので反省しつつ紙とアプリの役割と少し不便でも紙が必要な人を解説します。歴史もちょっとだけ解説。

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          がんと診断されてから治療まで どう進むのか何が起きるのか、超ざっくりと大まかに知りたい方へ

          これは、がん治療をこれから始める方や、周りの人ががん治療をするらしい、と聞いた方が、これからどうなるのかを何となくイメージしてもらえるように、患者さんたちの目線からのエピソードをまとめました。 初回受診から、がんと診断されるまでがんと診断されるまでが結構長い 受診したらその日にがんと診断されることはあまりなく、一般的には検査のを予約して、後日検査に行って、さらにその後にがんと診断されます。 ただし、ものすごくお腹に水が溜まっていたり、がん細胞が皮膚を突き破って出てきてい

          がんと診断されてから治療まで どう進むのか何が起きるのか、超ざっくりと大まかに知りたい方へ

          お薬手帳の活用を考える 電子版と冊子版、どっちをどう使うべきか。紙も併用すべきケースも解説。

          お薬手帳をお持ちでしょうか。あまり病院にかからない人は、お薬手帳、聞いたことあるけどめんどくさい、くらいのイメージかもしれません。あのお薬手帳、どうやって使い分けていますか。使い分けるも何も、使ってない方もいますよね。そのお薬手帳をいざ!の時に役に立つように、賢い使い方と、最近のトレンドも含めてまとめてみました。 お薬手帳の歴史これ、調べてみると、結構長い歴史がありました。 お薬手帳自体は1960年頃に始まったようです。(諸説あり)一部の病院や調剤薬局で患者さんが飲んでい

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          がん免疫療法:CAR-T療法の仕組み

          がん薬物療法の中に含まれる免疫療法には2つの種類があります。そのうちの一つ”CAR-T”(カーティー)は、患者さん本人の免疫細胞を取り出して、それを強化して、増やして、再びからだに戻す治療です。ここではCAR-Tは実際にどんな治療で、その免疫細胞の強化の仕組みを説明します。 CAR-Tは、自分の免疫細胞を強化して利用するがん治療ですCAR-T の正式名称は、 キメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor:CAR)導入T細胞療法 (CAR-T療法)と言

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          がん遺伝子パネル検査のことを話します

          がん遺伝子パネル検査のことについて話します。これは遺伝子を検査して合う治療法を探す検査です。どんな人に向いているのか、保険適応の範囲、自費でも使いたい場合、よくある遺伝子検査との違いなどを解説

          がん治療では、なぜ最初から免疫療法を使わないのか 

          がんの治療の一つ、免疫チェックポイント阻害薬。自分の免疫を上手に使う治療です。自分の免疫を使うので、抗がん剤の嫌な副作用である脱毛や吐き気などは起こりにくいのが特徴です。そんなにいい治療なのに、なんで最初から使わないのか、いい治療は自費でしか使えないのか、といった質問をいただくことが多いので、解説させていただきます。 そして、ここでの免疫療法は「医療的な根拠がある、効果の検証された免疫療法」ついてのお話です。 注:このブログの内容は、一番下に記載する参考URLをもとに作成

          がん治療では、なぜ最初から免疫療法を使わないのか 

          がん免疫療法の副作用 免疫チェックポイント阻害薬が効く理由と副作用が起きる理由

          がんの治療の一つに「免疫チェックポイント阻害薬」があります。がん免疫療法の一つです。免疫療法って怪しくない?と思ったあなた、そうなんです。怪しいと言いましょうか、効果が検証されていないものもあります。それの話ではなく、こちらは治療の効果が検証されていて、保険診療の対象になっている免疫治療の話です。その免疫療法が効果を出す仕組みを知ると、副作用の理由もわかります。 免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞が嘘をつけなくするお薬です。がん細胞は非常に賢くて、免疫にやられないよう

          がん免疫療法の副作用 免疫チェックポイント阻害薬が効く理由と副作用が起きる理由

          がん遺伝子パネル検査:どんな人が、いつ、どうやって受けるの?自費診療のことも解説します。

          その人に合ったがんの治療法を見つける方法の一つに、がん遺伝子パネル検査があります。がんの遺伝子を検査して特徴を見つけ、そのがんをピンポイントで治療する方法です。現在のところ、がん遺伝子パネル検査は全ての人に向いているとは言えないようです。ここでは、この検査がどんな人に向いていて、保険適応なのか、保険に適応しなくても自費で受けたい場合はどうするのかについてをまとめました。 がん遺伝子パネル検査は、遺伝子の変化しているところを探す検査です。がん細胞の一部を採取して、そこから遺伝

          がん遺伝子パネル検査:どんな人が、いつ、どうやって受けるの?自費診療のことも解説します。