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サラリーマンがプロポーカープレイヤーになった話③

お待たせしてすみません。
今回は「モナコで優勝してきて」、と言われて帰国してからのお話。


目次
0.自己紹介

1.学生~就職まで

2.Prince,ポーカーを知る

3.世界一、、?

4.初海外遠征

5.じゃんけんポーカー

6.2017/2018 モナコカウントダウンにて

7.運命のEPT MonteCarlo Main Event 準備編

8.運命のEPT MonteCarlo Main Event 怒涛のDay1編

9.運命のEPT MonteCarlo Main Event 深夜の葛藤編

10.運命のEPT MonteCarlo Main Event 波乱のDay2編

11.運命のEPT MonteCarlo Main Event ITM!?編

12.運命のEPT MonteCarlo Main Event AA編

13.Go to LasVegas!!!!

14.今とこれから

https://note.com/makotohaga/m/ma85c85415972


今回は7.運命のEPT MonteCarlo Main Event 準備編から(書いてたら長くなりました)


モナコから日本に帰った僕は衝撃の事実にきづいてしまったのです。


預金残高 3万円


冬のボーナスとわずかばかりの貯金は年末のカウントダウンの費用に使い、そのあとの引っ越しで残りの貯金も尽きていました。

EPTに出場以前に日々を生き延びるところからスタートしたのでした。

とにかく現金が無いので家にある不用品をメルカリで売り、すべての支払いをクレジット、滞納可能な支払いをなんとかギリギリにして給料日を待ちました。

なんとか落ち着き、4月に差し掛かったころ、そろそろEPTの準備を始めよう、と思った矢先に事件は起きました。


いつものように仕事をしていて迎えた17時ごろ、
今日も残業だな〜と思いつつふと携帯を見ると母親からLINEが。


父さんが倒れた


なんだかよく分からないまま、大事のような気もしつつ、実は大した事ないんじゃないのか、とも思いつつ
とりあえず上司に連絡し、すぐそのまま実家まで弾丸帰省することになりました。(僕の実家は愛媛県の田舎で、仕事をしていた愛知県からは電車で5時間くらい。)


これまで父親はとりわけ大きな病気もなく普通に元気に過ごしていたのですが、今回は突発的な心筋梗塞だったのでした。
病院に着くと、思ったよりも遥かに深刻で
今夜が山、というか正念場、というかもはや瀬戸際でした。

そして、そのまま父親は息を引き取ったのでした。
僕は比較的、かなり感情の起伏がないほうなのですが、さすがにその時は動揺し、涙が止まりませんでした。

その日から数日は葬儀にバタバタとなり、落ち着く暇もないまま数日が過ぎました。

葬儀に忙殺されながらも、こんな状況で、果たして4月末のEPTなんて行けるんだろうか。
むしろ行かないほうが良いんじゃないだろうか。でも、優勝するって言ったしな。。どうしよう。。。
緊急事態だし、行けないと言えばみんな分かってはくれるだろうな。。

と、いう思いが渦巻いていました。


お通夜やお葬式には多くの方が来てくれ、父親の思い出だったりを話したりしていたのですが、そのうちの何人かの人がこう言っていました。

「仕事も退職して、これから楽しい時だったのになぁ」

よく聞くキーワードではありました。
父親は64歳で亡くなったのですが、そのうち60年は楽しくなかったのだろうか。。?


父親が実際そうだったのかどうかはわかりませんでした。
しかし、自分はどうなのだろうか?

こんなに突然人が死ぬのであれば、明日自分が死ぬこともある。
もし、例えば、この父親の死を理由に、EPTをキャンセルしたとして。
次の機会、来年か、あるいは再来年が訪れる前に死ぬこともあるわけで。

それで良かったんだっけ?


その時僕は死んでも死に切れるんだろうか?

そのことをぐるぐると考えていました。


葬儀の後、1週間経ち、

遂に僕はEPTに出場のための資金援助を募るスレッドをエクスプローラーズクラブ内に立ち上げたのでした。

当時、メンバーは400人超いたのですが、
果たして僕のために資金を出してもらえるのか、という評価される恐怖
集まったら何が何でも結果を出さなくてはならない、という期待への恐怖に襲われました。

(一応言っておくと、エクスプローラーズクラブは別に金持ちしかいないわけではなく、普通の主婦からもちろん経営者までまんべんなく居ます。
なので、ポン!とお金が出てくるわけではないのです。)

しかし、盛り上げてくれたメンバーのおかげもあり、1日で100万円以上の出資を得ることができました。さらにはモナコにあるクラブハウスも提供してもらうことができたのです。


そして、航空券も確保し、準備を進めていたころ1本の電話がかかってきました。それはとてもお世話になっている親戚の方からの電話でした。

ゴールデンウイークにモナコに行く、と聞いたけれど、四十九日も明けていないのに、それはどうなんだ?

といった内容でした。
内心、だれかはそう言うだろう、と思っていましたし、普通の感覚なら止めて然るべきだと思います。親戚も、僕のことを想っての電話でした。田舎はやはり噂も広がりやすいですし、親戚も多かったため、後からいろいろ言われることを気にしてくれていたのだと思います。

言ってくれている内容も、気持ちも、頭では理解できます。
でも、僕もお金も集まり、覚悟を決めています。
ここで止まるわけにはいかない。
むしろ、ここで止まったら、この後の人生すべての物事をなにか違う理由のせいにして止めてしまうのではないかと思っていました。

何度か電話をし、なんとか強引に納得してもらいました。(たぶん、当時は全然納得いっていなかったと思います)


そして、お金の準備も整い、なんとか親戚の説得も終わり、航空券も取り、無理くり有給を取って、いざ飛行機でモナコへ向かったのです。


次回、8.運命のEPT MonteCarlo Main Event 怒涛のDay1編

--------------告知--------------

エクスプローラーズクラブ主催の普通の人の冒険人生2020年秋スペシャルに出演します。
日時:2020年10月31日(土曜日)14時〜16時30分
場所:オンライン
参加方法:オンライン視聴
価格:3,300円(税込)←3人一組まで
まだ書いてないラスベガス編の話もすると思うので是非。
https://www.explorersclub.jp/posts/10728589?fbclid=IwAR0nk25JFY1an8mN2N2B-2WlcqdeO1dOUTXQ91986zV38Z_JF7yVTQSlBbQ


Ciao!!


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