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企画担当が技術部門と対する時

僕は長年、新商品・新サービスの企画、ラウンチを担当しています。

開発については外部にリソースがあるため、あくまでも出来上がった商品・サービスをデリバリーすることに主体があるわけですが、

それにしても、一つの企画を具体的な商品・サービスとしてリリースするためには各部門と調整をして進めていくことは必須です。

調整。
うーん、苦手な言葉です。
正直、一番やりたくない事かも。

それでもやらねばならない。

これが、営業・マーケティングの部門との調整であれば、自分自身も直近までバリバリとやっていたので勝手がわかります。

競合差別化、価格、ターゲットとするマーケット、コンセプト
ざっと思いつくのでも、この辺りが明確になっていればどうにかなります。

要は
「売れるの?」
ということが腹に落ちれば良い。

ところが、技術部門が相手だとなかなかそんな簡単に話は終わらない。

まず、どこの会社もおそらく状況は同じかと思いますが、
めちゃくちゃ忙しい。
人がいくらいても足りない。
だからなるべく新しいことはやりたくない。
やらせたくても、アサインできない。
人を増やす予算取ってくれ。

そんなことが最初の段階から次から次へと出てきます。

それでも、トップダウンで
「とにかく〇〇までにはやるから!」
と号令が出ると渋々動き出しますが、そこからがまた細かい。

サービス仕様書は出来ているのか?
最初のリリースから全機能出すのか?
テストはどうする?
インフラ環境を調達するための情報は?
コスト試算は?
etc, etc

まぁとにかく技術部門は色々と言ってきます。

正直うるさいな、ちょっと細かすぎないか、
最初から心配し過ぎだよ、
などと思うことがしょっちゅうでした。

でも、最近こう思うようになりました。
そう、突然。

このタイミングで色々と懸念点を指摘してくれるということは、
デリバリー後、そして運用に入ってから火を噴くよりも、
事前にトラブルの種を少しでも潰しておくことが必要なのだと。

このタイミングであらゆる状況を想定して準備しておくことは、結果として後で楽になるんだからと。

いくら最初はやりたくないムードを醸し出していたとしても、
心底から新しいことをやりたくない訳がないはずです。

ただ、積み上げでドンドン降ってくるタスクにうんざりしているだけで。

そして技術者としても、新しいサービスきっかけで新しい技術を覚えられる機会が得られるというメリットも実はあることは理解しています。

なので、こちらもハナから対立姿勢で向かうのではなく、
あえて細かくチェックすることで、よりスムーズなラウンチを迎えようとしているんだ。
彼らも同じ方向を見ているんだ。

そう思うようになったんです。
突然に。

これも業務委託という立場で、その組織にズッポリと入り込んでいないというのも、
かえってニュートラルにモノを見れるようになっているんだとは思います。

企画担当が技術部門と対する時、
それは「対立」ではなく、同じ方向を違うところから見ているだけなんだ、
ゴールは同じなんだ。
と言うことを肝に銘じておけばそんなにイラつかないし、
むしろ感謝する気持ちも湧いてくる。
そう思う訳です。

〈了〉



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