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キックオフMTGというビジネス儀式

もはやビジネス儀式と呼んでしまっていいだろう。

キックオフMTG

これはどこの会社でも開催されているのだろうか?

おそらく社員数50名以上のIT系企業であればやっているのではないか。(想像)

町工場とかはどうだろう?
想像だけど違う名前でやってるんだろうな。

あくまで印象だけど、格好つけた名前からして、ホワイトカラー中心の企業のビジネス行事なのではないか?と推測。

さてこのキックオフMTGと称される会議は、会計年度の期初、
(一般的には1月か4月が多いかもだけど、会計事務所が空いてるから、とか色んな理由で違う月に設定しているところも多いっぽい)
に開催される会議で、全社だったり部門単位だったりの範囲で開催される。

昨年度の目標に対して、こんなことをやりました、その結果これくらいの業績を達成しました。(あるいは未達でした)
今年度はこんなことを重要施策として実施します。
目標値はこれだけです。

などの実績と予測の報告をする会議で、各部門長が発表者として登壇する。

はるか昔、30年以上前にはじめてキックオフMTGに参加した時には、
キックオフ?
何何?何するの?
そんな風に思ったものだが、何のことはなかった。

期初だけでなく、四半期ごと、半期ごとに開催されることも多い。
ていうか、部門単位では必ず実施するかな。

キックオフは「プロジェクトの最初の会議」としても使われていて、この場合は本来の語源に近いのかもしれない。

語源は諸説あるのだろうが(調べてないので分からない)、
世界でのプレイヤー人口の多いフットボールで試合開始のことをキックオフと言うのでおそらくそこからビジネスにも転用されたのだろう。

ビジネスの活動をスポーツに例えるのは欧米ではよくあるらしく、
日本企業で言うところの営業戦略とかを書いたセールスハンドブックとかは、
アメリカの企業ではPlay Bookと呼んだりしている。
これも最初に海外パートナーのキックオフMTGに参加した時にはじめて聞いた時は、
Play Bookっ何?
と思ったものだ。

さて、キックオフMTGに話を戻すと、
この会議、部門の責任者、リーダー、マネージャになると、必ずと言っていいほど登壇して発表しなければならない。

これがもう何十年もやっていると、だんだん飽きてくる。
というか、やりたくない。
年初の1回だけであれば、まあそれなりに覚悟はするが、
四半期ごとはかなり辛い。
営業にしても、技術部門にしても、KPIとなる数値目標に対する達成度なんかを発表するのだけど、
爆上がりで達成した期以外だと、あまり声高に発表したいものではない。
できれば、そっと密かに処理してもらいたい。
反省してますから!今度はちゃんとやりますから!
そんな感じ。

そして、同じ商材、マーケット、で何年も継続していると、そうそう四半期単位で何かが変わるわけでもない。
特に成熟商品を扱っている場合などは変わり映えのしようもなく、
発表している方も聞いている方も我慢の時間になる。

これはよくない、
本当によくない。

もちろん、会社組織としてやっている以上は、メリハリが必要だし、
このキックオフMTGの節目くらいは前期、前年度の活動を振り返って、というのも必要だろう。

だけど、嫌なんだよう!

出来れば年1回くらいにしてくれないかなぁ。

そう考えると、株主総会なんてもっと大変だな、と思う。
社外の、しかしある意味では社員以上にモノ言いたい人たちが集まって来るわけだから。
うん、考えただけで恐ろしい。

欧米並みに、全ての活動は何らかのKPI、KGIで観測出来て、管理されている。
業務も完全縦割り。
そんな割り切った組織の作り方、マネジメントになっていれば、発表するデータだって自動的に出て来るので、ある意味発表も機械的になる。

これが、なかなか曖昧な組織の役割や仕事のやり方をしているような、昔ながらのマネジメント(とも呼べないか)、
3Kで一時揶揄されていたような、
Kan 勘
Keiken 経験
Kiai 気合い
の場合は、なんだか精神論ばかりのスライドで、これもツラい。

まぁどちらにしても、マンネリ化してくるとツラい訳だが。

このビジネス行事を正しく円滑に、かつ楽しく運営する手法などはないモノだろうか。

いちスタッフ、担当者として業務に携わるのであればともかく、
ある程度の裁量でビジネスをするためには、それなりのポジションにつく必要があり、
そうするとこのキックオフMTGという行事からは逃げられるない。

あぁぁぁ、いいけどさ。
何とかならないかなぁ。

〈了〉

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