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自分の可能性を閉ざしているかも?コンプレックスを力に変えるための向き合い方

先日カウンセリング歴の長い方と話をしていても話題に上ったんですが、時々、「自分のコンプレックスを変な風にアイデンティティ化してしまっている」方がいたりします。一見すると「イヤな自分」も受け入れる自己受容のようでいるんですが、どうもそうではない。

「自分がコンプレックスに陥った理由」を滔々と語るんですが、一方で絶対にそこから動こうとしない。むしろ話すことによってどんどんその状態を強化しているようにも見えるのです。

なぜそんなことが起こるのか?そのあたりについて思うことを書いてみます。


「やらない選択」をコンプレックスで「できない理由」にしてしまう

例えば私が「自分は不登校だったからダメなんです、〇〇なんてできません」と力説していたとします。この状態では、私はある意味で何らかの自分の弱みを自分で認知しています。

「何か普通と違うものがあるから、心に穴が開いている・・・だから自分にはできるはずがない」

ある意味では確かにそうかもしれません。ですが一方で、そのコンプレックスを行動しない理由としても上手に活用しています。自分で「やらない選択」をしているのに、「できない理由」として自分のコンプレックスを利用しているんですね。

何事もそうですが、新しいことにチャレンジしたり環境を変えるのはエネルギーを必要とします。なので「できない理由」をクリエイティブに創出することは、自然な心理的作用です。

ただうっかりそれが上手くキマりすぎて、「おそろしい面倒ごと(=新しいチャレンジなど)を回避した」成功体験を得てしまうと、それが学習ループで行動が強化されてしまいます。この状態は意外と心地いい側面があるんですね。

「チャレンジするのかしないのか」といったものは本人の選択の問題であり良い悪いもないですが、もし本来の意図と異なる形で自分の可能性を閉ざしてしまっているとすれば、自分の不利益になることです。

コンプレックスは「何かをやれる理由」として使っていく

ではどうするべきかというと、コンプレックスをむしろ自分の可能性を拡げる経験として捉えることが大事です。

実際のところ私は、「不登校を経験していること」を可能性を拡げるものとして捉えています。色々と苦しい思いをしたこともありましたが、だからこそ感じたり見えたりするようになったものが増えたからです。

こういった経験があるから、私には可能性と出来ることが増えているんです。ただ単に自分の経験が持つパワーを認知しているだけなのです。

もちろん私も全てのコンプレックスと向き合っているわけでもありません。ここに書かないこともあります。例えばですがもし向き合うことが身体症状に出てしまったりと健康を影響するのであれば、医療的なカウンセリングやセラピーを受けるのも、またそっと蓋をしたままにしておくのも大切な選択です。

ですが少なくとも私自身に関して言えば、自分の可能性を閉ざすようにコンプレックスをアイデンティティ化はしません。もしそういうものが出てきたら、自分のコーチとの対話の中でテーマにして昇華することを目指します。一応自分もコーチなのでまずは自分からやらないと笑

過去は変わらないが未来は開かれている

実際のところ、過去の事実は変わりません。ただし自分がそれをどう捉えるか、意味づけをするかによって、未来に向けた行動を選択することはできます

そしてその選択は、”今この瞬間”に誰もがすることができるものなのです。

私自身、そのインパクトをコーチングの中でクライアントとしても体験してきました。またクライアントさんのそんな瞬間にも立ち会ってきました。

だからこの仕事をしています!


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