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なぜ補助金は失敗へと導くのか?独立初期のお金はどう使う?

補助金を出す側だった前職でもずっと思っていましたが、独立して民間事業者サイドになってもやっぱり補助金は難しいなと思います。

独立初期に資金が豊富というケースはあまりないと思いますし、私もそうなのですが、それでも今のところ補助金には手を出してません。

もし「取ろう」と思えば取れるのもあるんでしょうけど、あんまり有意義なイメージは浮かばないので使っていません。今回はそのあたりの理由を書いてみます。


めっちゃたくさんいる!補助金コンサルおじいさん軍団

この前とある経営者向け交流会に出てびっくりしたんですが、「補助金いらんかね〜」というおじいさんが大量にいらっしゃるのです。要は補助金申請サポートをビジネスにされている方々ですね。

以前から噂には聞いていましたが、、このあたりは行政の担当者サイドも実態を知っておいた方がいいと思います。補助金の獲得そのものを目的とした経済活動が幅広く行われているんですね。ここでは「補助金」が商材になってしまっています。

当たり前ですが特に経済政策としての補助金は社会的な利益を最大化するための手段です。つまりこの政策誘導によって、より利益を産む産業が増えなければ意味がありません。

ところが残念ながら、補助金によって盛り上がっているのは、申請サポートという手数料ビジネスになってしまっています。。

補助金を使っても売上が出るわけではない

「ないよりもらって使った方がいいじゃないか」という意見も聞こえてきそうですが、経営判断としてはもう少し慎重になる必要もありそうです。

というのも補助金も今は費用を全額補助というのは少なく、半分や1/3は自費負担であることがほとんどです。行政サイドも全額補助だと変なことに好き勝手使われるだけだと理解しているんですねw

しかし実はそれでも補助金を使って効果的に事業を進めるのは、意外と難しいんです。

例えばですが、私はHPにまだ投資をしてないので手弁当のものを仮置きしています。そこで何らかの補助金があって、私がちゃんとしたHPを作るのに150万円の費用を申請したとします。補助が100万下りるとすれば、自費は50万円で済みます。実質的に相当安く済むわけです。

ですがそもそも、HPを作ったら顧客が増えるんでしょうか?あるいは売上が立つんでしょうか?ある程度事業規模が大きくなり認知度が上がってくれば別ですが、独立最初期に"綺麗なHP"というのは一般的に大きなインパクトをもたらすものではありません。

もっと小さな費用、10〜20万くらいでランディングページだけを作る方がいいかもしれません。あるいは広告費をかける、もしくは単に身近な人にセールスするのがベストかもしれません。

ここでは、「補助金の対象になること」より低コストで経営的に効果的な打ち手の可能性がある、ということがポイントです。個々の経営状況とそれが必要とする資源は多様だからですね。そのため、補助金が悪い意味でベンチマークになってしまうと、割高で成果の出にくい打ち手に資源が投入されてしまうおそれがあります。

つまり、考え抜いた上でベストな資源投入先と補助金の適用先が一致しており、かつ事務コストがその便益を上回る場合に限って補助金は経営的に有意義になると言えますね。

※非常に当たり前のようですが、そうでない補助金の使い方を行政職員の立場でごまんと見てきましたよ!!

どう優先順位をつけて貴重なお金を使うのか?が試されている。

そんなわけで現在の私の資金投入先ですが、主にコーチングの技術向上と経営パーパス探求などにあてています。前者は本業なので説明は割愛するとして、意外と大事だなと感じるのが後者です。

というのも、自分自身が完全に信じて握っているパーパスがないと、所々無意識的に腰が引けてしまう。走り切るところであと一歩が怖くなってしまったりします。今ももちろん持っていますが、この握りを強化するのが全体への波及効果が最も大きいと判断しました。

また人材育成や組織開発のトレーナーをするうえで、そういうのを握っているかどうかはプレゼンスにも影響してきます。そのため職業的にも一石二鳥でもありますね。

資金繰りを計算していくと次の余裕が出る時期もなんとなく見えているので、そこではまた別の要素への投資を強化したいと思ってます。

どこにお金を使うのが最もレバレッジが効くのか、試行錯誤しながらやるのが独立の面白さでもあります。その意思決定を補助金に支配されないようにしたいですね!

ちなみに、お金や時間の使い方について、よりよい自分軸の意思決定をしていきたいときはコーチングもご活用ください^_^


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