簡単にチームを壊す3つの方法
良いチームの状態を維持して人を育てるのには、常にたゆまぬ努力と工夫が必要です。極めて至難の業であります。。
一方、チームを壊し仲間を潰すことは、それに比べると驚くほど簡単にできてしまいます。反面教師ということで、今回はそのあたりのポイントを書いてみます。
①心から信用しないで接する
例えばコーチングでは「相手は完全な人間であると信じる」という前提がとても大事になります。これはすごくシンプルに言うと、自分を信じてくれない人間に対して心を開いて関わるのは難しいから、ということかもしれません。
良きリーダーは厳しいことを言ったり難しいチャレンジを課しても、心の底から相手を信用しているので同時に関係性を作っていくこともできます。
以下はバスケ日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチのインタビュー記事ですが、いかに選手を信用しそれを成果に結びつけていたのかが伝わってくるかと思います。
要はこれと逆のことをすれば、簡単に関係性を破壊することができます。本心で信用していない状態、そういうスタンスというのは不思議とあらゆる所から漏れ出て相手に伝わってしまいます。
表向き円滑なコミュニケーションを取り頻繁にねぎらいの言葉をかけたとしても、本心で相手を信用していなければどこかでしっぺ返しが来ることになります。ましてや、堂々と不信感をあらわにしたり、相手を見下していては、言うまでもありあせん。
②失敗や不都合を人格の問題に結びつける
チームや人を潰したければ、何か望ましい行動や結果が起こらなかったときに、「だからお前はダメなんだ」と相手の人格を否定しましょう。論点を課題から人格にすり替えます。
これは親が子にする精神的な虐待にとてもそっくりです。そのため特に立場が上の人から下の人に行うのは、まさに虐待的な効果があります。
こうした関わりが日常化すると、チームメンバーや部下はあらゆる失敗を自己否定と結びつけて考えるようになります。それによって「否定されたくないから行動する」のか「足がすくんでますます動けなくなる」のかはケースバイケースでしょうけど、何にしてもディストピアな世界です。
そしてそんな上司に育てられた部下は、やがて自分の部下にも同じような関わりをするようになりかねません。虐待の連鎖ですね。。
③相手の話を聞かない
やはりなんといっても傾聴は守破離の守です。人は感情が語られないとなかなか動きません。理性なんて気のせいで、もし理性的に動いてくれたらラッキー、くらいに思っておいた方がいいんじゃないかとすら思います。
例えばなぜ行動できないか、といったことには本人なりの大切な感情が絡まって起こっている場合があります。すると、少なくともその感情について対話がされないと行動ベースの変化が起こらない、ということもままあります。その対話を引き出すには、しっかりとした傾聴が必要ですね。
また、以前に「人の話を全く聞かない」ことで有名なリーダーがいました。私も噂では聞きつつも実際にブリーフィングをしたら、本当に話を聞かなくてびっくりしたことがあります。(私の人生で出会った人物で人の話を聞かないランキング1位w)
周囲の評価もたいがい同じようなものですから、「いかにこのリーダーと関わらずに仕事をするか」を誰しもが工夫しながら日々過ごすことになってしまっていました。これでは情報が滞り有効なリーダーシップを発揮するのは難しいですね。
なぜこの方法に捉われてしまうのか?が重要
こんなことを言いつつ、誰しも多かれ少なかれはこういうマイナスの行動をしてしまう側面を持ってしまっているんじゃないかと思います。
だからこそ大切なのは、なぜ自分がこういった「結局は自分に不利益をなす行動」をとってしまうのか、ということです。
裏を返せば、そこがリーダーシップの伸び代になる部分でもあります。心当たりのある方は、ぜひコーチングを試してみてくださいね。
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