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『急急如律令/はよやりん』

◉あらすじ
平安時代中期、のちに天下に知られる安倍晴明なる陰陽師が、諸国修業時代に三河の荘の官吏の屋敷に逗留していた。ある日、屋敷の雑色の女が高熱を発して斃れ、次々と病(天然痘)が村に広まってゆく。困ってしまう官吏は晴明に助けを求める。晴明は加持祈祷やお札を使って鎮静化に努めるが効果を表さない。これは何者かの呪ではないかとと「長屋王」の祟りを疑い、術をなすと、痘瘡神があらわれ、その背後にむスサノオがいることを知る。式神を駆使して激しい闘いののちに彼らを倒す。しかし、病は広がりは収まらない。官吏と晴明は村積山を訪ねることを決意する。

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