マヒトックス量産型

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軽率に異世界に行った話2

二回目はそれから三年後です。 大学生になったぼくは大阪市内の友だちの家で飲んでいましたが、集まった仲間の中でぼくだけが一限から授業があったので、自宅に戻ることにしました。 友人宅とぼくのアパートは、酔った状態なら歩けるか否か微妙な距離です。地下鉄だと2駅でした。もちろんとっくに終電も終わってる時間なので、歩いて帰るしかありません(貧乏学生なのでタクシーに乗るなんて発想はありませんでした) 友人宅を出て少し歩くと、有名な大きな道に出ます。真っ直ぐ南に向かうと天王寺駅にぶつ

    • 軽率に異世界に行った話1

      一昔前の掲示板で目にした異世界に行った話が好きでした。有名どころでは「ゲラゲラ医者」とか「きさらぎ駅」とか。 なぜ好きだったかというと、自分でも半信半疑だし、掲示板に晒すだけのドラマチックな展開もないので、近しい人間にしか話してないけれど、ぼくも異世界に行ったっぽいからです。 それも割と軽率に何回も(笑) 一回目は高校2年生の時。 ある日の夜中、ぼくの暴れん坊将軍が「余は新しいオカズを所望す!」と暴れ出したので、自販機までエロ本を買いに行くことにしたのです。 当時は

      • 想像力がモザイクを奪う

        ヌード撮影でもセンシティブな撮影(言葉を選んだよ!)でも、誰かに見せるというか、発表を前提にして撮る場合は、モザイクの類いは不要なアングルで撮ります。まぁ普通のヌードでモザイクがいるってどんな撮影だよって感じですけど(笑) ただセンシティブな撮影の場合は、意識的無意識的に、見せられない写真を撮ってしまうのも事実です。 そういう場合、基本的にボツというか、個人で楽しむだけですけど、販売を目的にして撮った写真は、あとで修正が必至です。ここでの修正とは、見えちゃダメなモノを隠す

        • 潰した缶をひたすら描いた遠い夏

          空き缶を潰していたら恐ろしく昔の夏が見えた。 こんな風に潰した缶をデッサンの練習でやたらと描いたのは中学生の夏休みだ。自分には絵は描けないと既に理解していたので、高い月謝を払ってもらってるのに、真面目に取り組んでいなかった気がする。デッサンの練習というよりは単なるエスキス。先生がエスキスを変な訛りで「エスキ~ス」と発音するのを一々笑ってたのも思い出した。潰した缶をひたすら描いた遠い夏。 Yちゃんという一学年下の女の子が絵画教室にはいた。彼女は中学生とは思えないレベルの画力

        軽率に異世界に行った話2

          カメラ女子との邂逅

          最近カメラ女子と呼ばれるようなお嬢さんたちにポートレイトのモデルを頼まれる。オッサンを撮って何が楽しいのか分からないが、我々が女の子を撮ってウハウハするのと真逆のベクトルのようで、実は同じ方向性なのかなと思ったり思わなかったりしている。 今朝も夜明け前の公園で、昭和の芸人の宣材写真のような「ちょけた」ポーズをリクエストされて、アホみたいに頑張ってみた。あと女物の服を着てスカートの端を咥えて、パンツやらチンコやらを見せる写真も撮られた。あれ世の中に出されたら、死ぬな。というか

          カメラ女子との邂逅

          リッチドール哀歌 2023.04.18

          5年くらい前、港カヲルさんのライブでレイザーラモンRGさんが曲終わりに「大阪で一番有名な風俗店はリッチドール!」と放ってはけた。みんな大笑いしたけど、あーこれでこの曲はDVDやライブ盤には入らないだろうなぁって思った。まぁその後しっかり商品化されてたけど(笑) 確かにリッチドールは大阪では一番有名な風俗店だったのかもしれない。ぼくも徹夜麻雀明けに「このままだと寝ちゃって大学行けないから、リッチドール寄って帰ろうぜ!」みたいな感じで利用したものだ。ある意味ぼくらのセーシュンを

          リッチドール哀歌 2023.04.18

          誰もぼくの話を聞かない癖に、後で文句は言ってくる 2023.04.20

          一月末、お金が底をつきたのに、どうしても必要な支払いがあったのですよ。結構高額。あの時、一律5万円で色んな仕事を請け負いました。ここで言えるもの、言えないもの諸々。ここぞとばかり足下を見られて、どう考えても5万円じゃ安すぎる案件ばかりいただきましたね。ありがとう、覚えてろよ? その一つにロゴや内装その他を丸投げされたお弁当屋がありました。このブログでも何度かネタにしましたね。ご飯が美味しくないという、致命的な業を背負ったあのお弁当屋さんです。手作り!って名乗ってるけど冷食だ

          誰もぼくの話を聞かない癖に、後で文句は言ってくる 2023.04.20

          また刺されるのかと覚悟した朝 2023.04.19

          今朝のお珍歩は難波周辺まで歩いた。早朝の繁華街の汚さを見る度いつも、きっとこのゴミが街の本質なんだろうなと思う。心底汚い民度の低い街。もっともゴミだらけなのは繁華街周辺限定で、さすがに住宅地は綺麗だけど。みんな街中ではポイ捨てをしても、自分の家の前は綺麗にするんだろう(笑) そんなことを考えながら細い路地を歩いていると、リヤカーで段ボールを集める兄ちゃんがいた。さして珍しいことではない。というか大阪では日常の光景だ。唯一違うとしたら、回収している兄ちゃんがかなり若いというこ

          また刺されるのかと覚悟した朝 2023.04.19

          アマガミとコーヒーのある暮らし 2021.09.08

          毎朝起きて顔を洗う前に、お湯を沸かします。洗顔と歯磨きが終わるころには沸騰している。コーヒーを淹れて煙草を吸いながら、今日も生きてることに感謝です。嘘です、感謝なんかしません。 PS VITAの充電が終わっているのを確認して、アマガミを起動させます。2009年にプレステ2で発売された恋愛シミュレーションゲーム。トゥルー・ラブストーリーの流れをくむ、キミキスの続編。ぼくは2011年に発売されたPSPのエピコレ+版から遊んでます。一時期離れたこともあったけれど、この数年間、ずっ

          アマガミとコーヒーのある暮らし 2021.09.08

          ネタバレありアイキス2感想 2020.12.08

          昔書いたテキストです。 アイキス2、プレイ終了しました。 新入生三人が出てくる別ディスクは未プレイですが、それ以外はすべてくまなくクリアしました。 感動とガッカリの見事なせめぎあい。 良かったのは何よりも杏センパイと十和子ルート。これはニコイチなストーリーだと思います。 逆にガッカリだったのが、前作のメインヒロイン三枝アヤメ&ヒナタのシナリオと、新キャラ葛城七瀬のルートです。 まずは満足した点。 前作アイキスの途中から直接繋がるシナリオなので、アイキスの後半部分

          ネタバレありアイキス2感想 2020.12.08

          働き盛りの400連休 2021.08.06

          過去に書いたテキストです。 最高気温が38度と言われた昨日は、夢を織り続けたぼくのムショクライフ400日記念でした。前人未到の400連休。働き盛りの400連休。57週1日。13ヶ月4日。1年1ヶ月4日。ヤッフゥ~イ!38度だつってんのに、昼前には39度になったと情報が。ふざけんなよまだ午前中だぞって思った。38度線突破して良いのは北朝鮮軍だけだっつーの。 朝イチで洗濯したTシャツが、ものの数十分で乾いてしまう遊びのない暑さ。風が吹いて心地よいのだけど、徐々に熱風に変わって

          働き盛りの400連休 2021.08.06

          記憶の上書き

          知らない間に桜が咲いて、満開を見る前に葉桜になっていた。タイミング!ぼくの人生はタイミングを逸してばかりだ。機会を逃すことに関しては誰にも負けない自信があります。 歩きながら脳内でWhiteberryの「桜並木道」がエンドレス再生されるんだけど、あれはもう22年も前の曲なんだと知って驚いた。22年前、あなたは何をしていましたか?ぼくはまだ生まれていません。さすがに嘘です。気持ち悪いので脳みそジュークボックスをすいちゃんの「Still Still Stellar」にチェンジし

          失ったのは情熱

          大学時代の恩師に頼まれて、とある専門誌に寄稿した。 400字換算15枚の短い雑文だ。 昨日、掲載誌が届いたのだが、礼の手紙の末尾は「文章が雑になった」という叱責で締められていた。 原稿は商業誌に掲載されても恥じるようなレベルではない筈だから、「常日頃からもっと真面目に文章を書け」というお叱りなのだろう。 確かに最後に真剣に書いたのは、もう何年も前のことだ。 ばれるもんだなと失笑した。 そんなことがあったので、文章を書けるようになりたかった頃に読んだ新書本を、書架の

          箱のチカラ

          何かの手違いだったと今では思うのだが、きちんとした美術館で二度個展をしたことがある。 きちんとした、なんて書いたけど、きちんとし過ぎていて、館の名誉のためにも、名前は出せないレベル。 うち一つにいたっては海外だ。 僕が創るのはインスタレーションなんだけど、我ながら相当お寒い内容だ。 そんなものでも、立派な「箱」の中で展示すると、なんだか凄いものに見えるから不思議だ。 美術館という「箱」のチカラは、その辺のギャラリーなんかでは到底出せない、凄まじいものがある。 そし