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カメレオンの私


矛盾している自分を考えるために。

好きなコト

私の趣味の一つはありきたり。
色々な人が趣味にしてること、映画鑑賞。

家で暇さえあれば映画を観る。
ってワケでもなく、おすすめされたら観る。
好きな俳優と好きなジャンルと好きな映画は明確。
だけど趣味にするには弱い。

私の本当の趣味は、
映画館で映画を観ること。

シアター

映画館が好きだ。

暗闇で大きなスクリーンに連れてかれそうな
画面だけに集中できる空間で見る映画。

しーんとした瞬間に
ポップコーンのカサッとした音の後
誰もが動きを止めて慎重になった空気感が
たまらなく好きだ。

沢山の人が存在するのに
誰とも目が合わず
大きな音とスクリーンに
支配される一体感。

贅沢な映画館で
上質なリクライニングシート
全方向から聞こえる爆音
ポップコーンの香りと合わない映画の内容
人に囲まれながら誰にも私の存在に気づかない
チグハグな空間に幸福感。

私と私

いつも人に囲まれている。
真ん中にいるのは私。
偽りのない私。
順応性が高くて誰とでも
その空間を楽しめる派手な私。

だけどきっと何か無理をしてるのだ。

だって玄関で一人になった瞬間に
安心感とどっと押し寄せる疲労感に飲み込まれるから。

そっと寄り添ってから飛び回るペットの2匹にホッとする。

何色にもなれる
カメレオンのような私の
本当の姿は何色だろう?

家で映画を観るのも好きだけど
見ながら無意識に人からの連絡や
誰かの何かを気にしちゃってる。

だから映画は趣味だけど
映画館で観る映画はもっと好き。

誰かと何かをするのは好きだけど
この空間を楽しむのは独りがいい。

全てをOFFにして
シャットダウンした空間で
世界観と音を楽しみながら
バランスを取ろう。

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