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東京ジンジャーエール百景 21杯目『深夜ラジオの明かり』

深夜ラジオのことを書くなら深夜よね、ということで24時過ぎにこれを書いています。

ナインティナインの岡村さんがラジオで結婚を発表しました。発表当日、オールナイトニッポン生放送の直前にネットニュースが駆け巡り、普段はradikoで聴いているのですが、慌てて生放送を聴きました。文字通り息を潜めて、まるで学生時代のように。

深夜ラジオに出会ったのは中学生のころで、初めて聴いたオールナイトニッポンがナインティナインでした。まだお笑いのシステムすらわかっていない僕は「岡村ばっかりボケて喋ってネタハガキ読んで、矢部全然ボケへんし喋らへんやん。矢部は悔しくないんかな?」と本気で思っていました。

そのころ、中学の友達が『ミュージックパラダイス(通称ミューパラ)』というAMの音楽番組にハガキを送り「夏休みが終わって先生がみんなに『何してた?』と聞いたら、クラスの半分以上が『ミューパラ聴いてた!』と答えました!」という大ウソエピソードが採用され、ちゃっかりステッカーをゲットする姿を見ながらラジオの世界を少しずつ知っていきました。

テレビの仕事を始めてからもナイナイのオールナイトを聴き続けて、岡村さんの休業、矢部さんの卒業、岡村さんピンの放送…とリスナーになって25年以上が過ぎました。今年の騒動についてどうこう書くつもりはないのですが、空気が凍り付いた謝罪放送からの公開説教、2人でのオールナイトになって最初は硬かった岡村さんが徐々に明るくなっていくのを感じていたなかでの結婚発表は、涙なしでは聴けない放送でした。最高のリスナー体験をさせてもらったと思っています。

僕が働くMBSにはラジオ局もあり、深夜に色んな人が1人で3時間生放送で喋る変わった番組があります。2年前に僕も担当することになり、テレビ制作の思い出話と共に3時間B'zをかけ続けるという放送をしました。木曜日でした。岡村さんのラジオの裏で、一介のテレビディレクターが喋っている…変な興奮をしたことを今でも覚えています。

素人のつたない喋りのラジオでしたが、リスナーさんはもちろん、SNSのフォロワーさんや仕事仲間からのメールがたくさん届きました。深夜の暗いラジオブースの中を行くための明かりは、リスナーからのメールだと思います。どれだけ心強く、勇気をもらえるか。実は今もたまに色んな番組にメールを投稿しています。全然読まれませんが。

2年前の夏に東京へ転勤が決まり、単身の生活が始まったことで、深夜ラジオを聴く時間がぐっと増えました。後輩の誘いもあり、自らが出演するラジオまで始めてしまいました。

聴いてきたラジオや出演してきたラジオが僕にどんな作用を起こすかはわかりませんが、これからは「これを見ろ!」という番組ではなく、視聴者の皆さんと目が合うような番組を作っていきたいと思っています。とりあえずは正月の特番です。詳しい内容はまだ言えませんが、面白くなるはずなので是非ご覧ください。

最後にジンジャーエールの話。先日同僚と食事に行ったら『本物のジンジャーエール』なるものがありました。


普通に美味しかったのですが、言い過ぎやろと思いました。ただ「本物ってひとつちゃうよな」と思い、これもひとつの本物だと納得しました。

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