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41歳でギターを始めた、その後の話。

去年の10月、エレキギターを買いました。その顛末は↓の投稿を読んでいただくとして、今回はその後の話です。

独学では絶対に長続きしないとわかっていたので、すぐに近所のギター教室の体験レッスンを申し込みました。

習い事をするのは、子どもの時に通っていた絵画教室以来です。なかなか緊張しながら体験レッスンに行くと、講師の先生が出迎えてくれました。長髪でごつい指輪をしている、見るからに”ROCKギタリスト”でした。タトゥーも入っているかもしれません。完全に憶測ですが。

そんなROCK先生の第一声は

「どんな曲を弾けるようになりたいとか、ありますか?」

でした。僕はおそるおそる

「B'zが1曲弾けるようになりたいです…」

と答えました。するとROCK先生は

「いいですね!僕、B'zに憧れてギター始めたんですよ!!」

とまさかの答え。こんなことがあるでしょうか。

「まっちゃんはギターキッズでも弾きやすい曲も作ってますから、安心してください!頑張りましょう!!」

と興奮気味に続けます。

(松本さんのこと、まっちゃんって呼ぶタイプなんや…)とか(もう全然キッズちゃうねんけど大丈夫かな…)といくつか引っかかりましたが、こんな心強いことはありません。するとROCK先生は抱えていたギターをいきなりかき鳴らしました。

(イ、イチブトゼンブのイントロ…!)

そこから怒涛のB'zメドレーが始まりました。『愛のバクダン』『juice』『MY LONELY TOWN』…これまで音源やライブでは何度も聴いてきたギターの音が、目の前のアンプから爆音で飛び出してきました。経験したことのない感動です。

「入会します」

即決でした。30数年ぶりの習い事のスタートです。しかし初回レッスンまでは2週間ほどあったので、とりあえずドレミファソラシドを弾いてみた、練習初日の様子がこちらです。

これから5か月。数曲の課題曲を習った僕は、課題曲とは別に松本さんの『#1090』に挑戦してみました。言わずとしれたミュージックステーションのテーマ曲です。練習開始から2週間経ったときの様子がこちら。

間違ってるし音色も全然違いますが、なんとなく『Mステの曲』ということはわかるくらいには弾けるようになりました。

これはもう完全にROCK先生のおかげです。ROCK先生はとにかく褒めてくれます。

「やっぱり長年ロックを聴いてきただけあって、ピッキングが力強いですね!」「ちゃんとロックの音色になってますよ!」「成長スピードが10代と一緒です!」

みなさん、やっぱり僕は褒められて伸びるタイプでした。よろしくお願いします。

課題曲はロックのスタンダードな名曲が中心ですが、レッスンの合間に毎回入る『このテクニックはB'zの曲だと〇〇に使われてます』講座もたまりません。『TIME』『一心不乱』『ピエロ』などシングル曲以外でも僕がわかるので、ガンガンその場で弾いて教えてくれます。めちゃくちゃ楽しいです。

12月には、僕がチューニングをしている間に『いつかのメリークリスマス』をアコギでつま弾いてくれました。耳が完全にそっちに行っているので、チューニングがほったらかしになったのは言うまでもありません。

ギターを習い始めて、技術の習得以上に実感したことがあります。それは『40歳を越えて感じる成長と失敗の体験』です。

毎回、課題曲をROCK先生がまず弾いてくれるのですが、その感想はいつも

「こんなん絶対無理やん」

です。右手も動きも左手の動きも何がなんだかわかりません。本当に全然わかりません。でも毎日練習していると、不思議とちょっとずつできるようになってくるのです。

仕事を始めて20年近くが経ちました。キャリアを重ねてきて、自分の能力・できること・できないことをある程度把握してしまいました。仕事でとんでもない失敗をすることもありません。悪く言えば、そつなくこなすようになってきたのだと思います。

しかし、ギターに関してはそうはいきません。思ってるのと違う弦をはじく、弦がちゃんと押さえられない、指が違う弦に当たっている…失敗だらけです。

1週間自宅で練習をして、ROCK先生の前で披露する時…たかだた数フレーズを弾くだけのに汗だくになります。

「成長するためには、ちゃんと失敗しなければいけない」

こんな当たり前のことに改めて気づかされたりもしました。ギターを始めて、本当によかったです。

いつか僕がMステのテーマ曲を完璧に弾けるようなったら、誰か階段から降りてくる役をやってください。よろしくお願いします。

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