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第3種ビートルマニアの第4次ビートルズブーム

ビートルズファンのことをビートルマニアと言ったりします。
そのビートルマニアは大きく3種類あると思っています。
勝手に名付けました。ボクの造語です。

第1種ビートルマニア
ビートルズの活動期(1963−1970)にファンになった人。いわゆるリアルタイムの直撃世代。
新譜を期待と驚きをもって聴くことができた世代です。ビートルズの音楽的変遷を体験できたということです。うらやましすぎです。
1960年代に10〜20代ですから、現在は70歳を超えています。

1995年あたりからテレビ番組でビートルズの曲が効果音やBGMとして頻繁に使われるようになりました。ファンなので変化には敏感です。
おそらくこの第1種ビートルマニア世代が40代になり、番組制作の主導権を握るようになったからと類推しました。
そして次第にビートルズの曲が音楽の教科書にまで載るようになりました。これはビートルズに反感を抱いていたであろう上の世代が引退し、この第1種世代が業界のエライ人になったからと考えています。
直撃を受けただけあって、周囲への影響も大きかったようです。

第2種ビートルマニア
ビートルズの解散1970年から1980年までにファンになった人。1980年というのはジョン・レノンが凶弾に倒れた年です。12月でした。
つまりビートルズは解散したけど、メンバー全員が生きていて、もちろんそれぞれソロ活動も続けているので、もしかしたら再結成があるかもしれないという淡い期待を持てた世代です。60歳代でしょう。
第1種も含めて、再結成、そして新曲という夢と希望を抱きながら、レコードに針を落としていたのです。そういう曲の聴き方は一味違うはずという想像を働かせています。これもうらやましい。

第3種ビートルマニア
1981年以降にファンになった人です。
バンドは二度と結成されることがなく、新曲を聴くことがないことが自明のままに曲を聴いてきた人たちです。ビートルズはクラシックと同じ扱いになっています。
そしてボクはこの第3種にいるのです。
ジョンが死んだ時、ボクは14歳でした。ニュースを聞いて悲しんだ訳はでなく、ああ大ファンのN君、かわいそうにと思ったことを覚えています。友人のN君は一足早くファンになっていました。第2種ですね。ボクはまだファンではなかった。
彼はいつもノートの端にジョンの似顔絵を描いていました。

その後どういうきっかけかは忘れましたが、ボクはN君の影響でビートルズのファンになったのです。1981年、ジョンが死んだ翌年でした。2人でビートルズのフィルムコンサートに行ったことを覚えています。
ボクはギリギリ第2種にはなれなかったという訳です。

この第3種はあることで第1、2種と決定的に違うと思っています。
それは先ほど少し触れましたが、ジョン訃報の体験です。
第1、2種ビートルマニアは、まだ40歳でソロ活動を再開し始めていたジョンの死を受け入れなければならなかったのです。
そのショックはいかほどか。ボクたち第3種は他のビートルマニアの境地に行けない壁が歴然とあると思っています。

ボクの高校3年間はビートルズ漬けでした。
それがボクの第1次ビートルズブームでした。

そして大学生になると、何となくビートルズファンであることがダサい気がしたので、あまり周囲には言えませんでした。次第にビートルズ以外のバンドをよく聴くことになります。
ツェッペリン、ストーンズ、クイーン、ビリージョエルなどを聴き、ちょっと幅を持たせて、ボブマーリー、それでも古めばかりなので、当時新しめのダイアーストレーツ、ジェネシス、スティングなども聴いていました。
ビートルズの系譜かイギリスバンドが多いですね。
ビートルマニアからしたら、プログレもパンクもヘビメタも全部ビートルズの系譜なのですが。

その後社会人となり、周囲が人の音楽の嗜好をダサいなどと評価しない雰囲気になってくると、またビートルズを聴き始めていました。
そして1996年に「ビートルズアンソロジー」というアウトテイクやデモ音源、未発表ライブ音源などを集めたCDが計6枚発売されました。多くの名曲のアルバムに収録されなかったテイクやジョンの未完成曲の音源に他の3人が音を入れて曲にしたものもありました。
ボクにとって初の新譜も同然です。興奮しました。
ストロベリーフィールズの、ギターだけのデモから、各種テイクの仕上がっていく過程が何とも味がありました。
この頃が第2次ビートルズブームでした。

そして2006年に「LOVE」というアルバムが発売されました。
これはビートルズの音楽プロデューサーだったジョージマーチンが、ビートルズの複数の曲を重ねたり繋げたりして、まったく新しいアレンジにした、リミックスアルバムです。
ジョージの曲にジョンの曲のドラムトラックを入れたり、ゲットバックのイントロにジエンドのドラムソロとギターソロが入っているなど、なかなか新鮮でした。
これもある種の新譜のような体験でした。
この頃がボクの第3次ビートルズブームです。

そして今は第4次ビートルズブームにいます。
ビートルマニアの方々は、Disney+のアレだなとお思いでしょうけど違います。
Youtubeの様々な動画の影響です。

今や多くの方々がビートルズの解説動画をアップされております。
それを観てビートルズの魅力を再認識しているのです。
漁るように観ているかもしれない。
もっとくれ、もっとちょうだい、ハアハアという状態です。

ジョンやポールの偉大さはわかっていましたが、ジョージやリンゴも凄いミュージシャンだったのだということを具体的に理解できました。
コード進行の妙、コーラスの素晴らしさ、アレンジの変遷、多くの曲のどこがどう凄いのか解説してくれている動画を観ては、原曲を繰り返し聴いて感心しています。多くの発見がありました。
大好きだったマイナーな曲が高い評価を受けていたりするとメチャメチャ嬉しいですね。
Ticket To Ride、Rain、For No One等、なんだか魅かれるよなあと思っていたら、どれもずいぶん評価が高く、なぜ凄いのかも理解できました。
うーん、ビートルズは奥深い。

ただただビートルズが好きであるということを垂れ流しただけの記事になってしまいました。一応オリジナルな角度で切り込んだつもりでしたが。
Disney+のアレは老後の楽しみに取っておきます。8時間あるとか。
ボクにとっての老後は85歳くらいからかな。まだ30年も先だ。それが第5次かもしれない。それではまた。

過去の記事で少しだけビートルズに触れています。↓


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