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「別れよっか」で別れるのが1番いい

今までずっとラブラブだったし、
これからもずっと一緒に居ると思ってた。
「結婚しよ~」なんて
呑気に言い合ってた時期もある。
それでも、どんだけ頑張っても
最後は歯車が狂うことだってある。

お互い別れたくはないよ?そりゃね。
でも、終わりを迎えるときもある。
迎えなきゃいけないときっていうのかな。
別に嫌いになったとか、
どっちかが浮気したとかじゃなくても。
避けられないときがある。

別れる数か月前くらいから
そういう雰囲気になって。
お互い「別れようね」なんて
あえて口にしたりはしないけど、
すべてが理解されてるあの感じ。
確実に近い未来に別れを控えているカップルが
感じるであろうあの空気感。

でも「別れよう」なんて実際に
簡単に口に出すことはできない。
ここまで築き上げてきた関係が
たったの4文字であっけなく終わる。
どれだけ深く愛し合ったふたりも、
一瞬にして「他人」にしてしまうのだから
この4文字は最強だ。

さて、私は「別れてほしい」と「別れよう」
には大きな違いがあると考えている。

前者は、どちらかの一方的なお願いなのだ。
別れてほしいというのは、「ほしい」んだから
相手に対して自分の要望を通そうとする行為。

英語にしたらwantなわけだし、完全なる願望。
別に相手はそうすることを求めてはいない。
それに、受け入れてもらえなくても仕方ない。

後者は、提案なのだ。
別れようというのは、文法的に説明すると
「~しよう」なわけで
相手に提案をする形だ。

英語にしたら無理があるかもしれないが
「Let’s」になるわけで、提案・勧誘。
自分にはそうする意思があり、
少なくとも相手にも
それを受け入れる余地がある。
受け入れられることを期待する権利がある。

私は、「別れよう」で別れたい。
まあ、本当の理想のセリフは
「別れよっか」なんだけどね。
なんでもない日常を過ごしながら、
横並びで座っているときか、
ベッドでゴロゴロしているときに
「別れよっか」と言いたい。言われたい。

「別れてほしい」には、前提として
別れたいと思っている人と、
別れたくないと思っている人が存在する。
別れを突き付けられた側にとっては
相当なダメージだ。何よりも不公平だ。
絶対に許せない浮気とか、
別れを決意せざるを得ない何かがあるなら
やむを得ないかもしれないが、
とにかく不公平。

でも、「別れよう」だと
言った側も言われた側も公平だと思う。
少なくともお互いの頭の中に
「別れ」がよぎっているからこそ
発せられる言葉だと思う。
「別れよう」なら
言われた側もダメージが少ない。
両者が別れることを知っていながら
あとは肝心のセリフ待ち!みたいな状況なら
ボソッと「別れよう」とつぶやき、
決着をつけるのが一番良い。

「別れよっか」には、
なぜが温かみさえ感じられる。

ネガティブな言葉のはずなのに。
私たち今まで楽しかったよね、
今まで色んなこと乗り越えてきたよね、
でも、最後はどれだけ頑張ってもダメだったね、
今まで本当にありがとう、
これからお互いの道に進むんだね、
もう私たち、終わりにしなきゃだね、
別れよっか。

ほら、すごく自然じゃない?
「別れよっか」ってなんかいいよね。
ちゃんと別れられてる感ある。
綺麗事かもしれないけど、
後味がいい感じがする。

私は、別れてほしいと言ったこともあるし
必死に縋り付いてきた元カレの姿は
今も忘れられない。
別れてほしいと言われたこともある。
受け入れられなくて、
泣いて縋ったのも覚えている。
別れようの一言で
スッと別れられたこともある。

私は、「別れよっか」で別れたい。
でも、できるなら、
「別れよっか」なんて
言いたくないし、言われたくない。
ずっと一緒がいい。



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