小さなお客さん
1年ぶりのハイキングツアーガイド。
久しぶりで緊張していたのと、お天気は雨。予報では曇りだったのに、当日朝はシトシトシトシト。このドンヨリをいい感じで押し流してくれたのは、参加してくれた子ども達だった。
オーストラリアのブリスベンから5人家族で参加してくれた。
子ども達は三姉妹、10歳、8歳、5歳。
10歳は体の線が細くて、ずっとお母さんの横にいるようなお姉ちゃん。
8歳は最初からツアーの先頭に立って歩いているので「リーダー」と命名した。
5歳は途中抱っこされていたけれど、山道になると俄然張り切って8歳について行く。
3人とも初めての日本、食の好みはバラバラ。共通しているのはみんな「うどん」好きということ。ラーメンではなく(意外)。
8歳は大人もついて行けないスピードでズンズン進む。普通の道路ならまだしも、今日のツアーは山登り。雨で滑りやすのと、壊れている橋、崖もあるので、私も目を離すわけにはいかない。このペースに負けじと5歳が割り込んでくる。あとの家族と、実は他のゲストもいたけれど、私はそれどころじゃなかった。
と思ったら、突然止まって、「私の学校にある葉っぱと同じ香りがする」と、椿?のような木の若葉を触っている。また、「カエルの声!」「カタツムリだ」と聞こえるもの、見えるものにすかさず反応する8歳。
私が「ここの神社には4つのタイプのキツネがいます〜」というと、すぐに探し出す8歳。ボールを咥えたキツネ。神さまからの手紙を咥えたキツネ。。鍵を咥えたキツネ。お米を咥えたキツネ。
すると「4種類じゃなく、5種類だよ」と話しかけてきた。「Come up here!」と激しく呼ばれ、慌てて階段を駆け上って行くと「このキツネはパイナップルを咥えているね」と。ほー、なるほど。パイナップルだ(笑)
この仰天発想にもう歴史云々の説明いらないなと。
ツアーの最後に8歳の彼女が元気よく教えてくれた。
「私、今日ハイキングがすごく好きになった、また日本に戻ってくるね」
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