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デジタル苦手人間だった小学校教員がICT主任として邁進するまで

 はじめまして。小学校教員として学校現場で日々奮闘するまえじ(あだ名)です。今回は、タイトルにもある通り、デジタルが苦手だった私が、ICT大好きな先生になった話をしたいと思います。


みつからない 自分の武器

 体育大学出身の私は、小学校の免許に加え、中学校教諭(保健体育)と高等学校教諭(保健体育)の免許を取得していました。大学でも野球部に所属し、全国大会出場。きっと体育の先生になるのだろう。スポーツしかしてこなかった私はそう思っていました。ましてやパソコンは大の苦手で、Word以外はほとんど使いこなせず、デスクトップはファイルでごちゃごちゃの大学生でした。
 しかし、私は良くか悪くか優柔不断な一面があります。当時「これからの時代は英語教育だ!」と叫ばれていたため、自分も英語が得意な先生になろう!と考え、持ち前の行動力で海外留学に行きました。場所はアメリカのサンフランシスコ州にある大学です。ホームステイをしながら通学した日々は間違いなく楽しかったです。しかし、余りにも英語の習得が遅い自分に絶望したのを覚えています。やっぱり自分は体育だな…。と振り出しに戻りました。
 大学卒業後は、小学校の教員として働きました。(体育の先生はどこにいったのやら…。)まず先輩教員に言われたのは「自分の武器である教科をみつけなさい。」でした。担任が様々な教科を指導する小学校教員ですが、私は体育に限らずどの教科を教えるのも大好きでした。なんなら、初任のときに学級活動の授業について研究し、公開授業をしていました。国語科の演劇的手法について研究した時期もあります。授業そのものが好きであり、どの教科も共通点がたくさんあるように思えます。なので「この教科が武器!」と決定的なものがみつかりませんでした。そこで、まずは小学校の全学年の担任を受け持ち、視野を広げよう!と考え、教員生活の目標を変えてみることにしました。校務分掌は体育主任を始め、たくさんの重役を担ってきたこともあり、ありがたいことに希望の学年は叶えてもらえ、20代のうちに1年生~6年生の担任を担当することができました。感謝!

やっぱりデジタル大嫌い

 さあ、次の自分の目標は何にしよう。そう考えたとき、教室には1人1台のPC端末が配布されました。デジタルが苦手な私にとっては「子ども達がパソコンを使うくらいなら、紙に鉛筆で書いた方が絶対早い!」と思っておりあまり、いや、まったく活用しませんでした。自分自身デジタルが苦手なので、避けていたのも事実です。唯一使っていたのはカメラ機能くらい。
しかし、使うのがカメラ機能だけであっても、デジタル機器を使用するときの児童の食いつきがいいことを感じていました。思い返してみれば、パワーポイントで授業をしたり、動画を流したりすると、子ども達は注目しやすいです。ICTって上手く活用すれば全ての教科において変革を起こせるのではないか?そう感じ、思いつく限りデジタルでできそうなものを授業内でチャレンジしました。しかし、それはもう失敗続き。最初は上手くログインできないことから始まり、子ども達からヘルプの質問嵐でした。デジタルを使ったことで本来1時間で終わる授業が3時間かかったなんてことも当たり前にあります。正直子どもも私もクタクタでした。パソコン画面に表示される砂時計マーク⌛を小学生が静かに待てるわけない!!改めてデジタル嫌いを痛感しました。

衝撃の研修会

 そんな中、校内人事の関係もあり長年務めてきた体育主任からICT主任へと校務分掌が変わりました。正直デジタル苦手人間は変わらずだったため、不安でしかありませんでした。「彼、クラスで最近パソコンを活用しているみたいだよ。」そんな噂が校内でも伝わったのでしょう。実際はトラブル続きなのですが…。
 そしてある日、各学校のICT主任の先生が集まるICT研修会に参加しました。この日が私にとって大きな転機となりました。今回の研修会では、交流の時間が設けられていたため、私は周りの先生方に積極的に聞きました。「みなさんの学校では、どんなICTの活用をされているんですか?」正直、「トラブルばかりで困っていますよ。」と私と同じような体験談が返ってくるのだろうと予測していました。しかし、その時交流した方々からは、私が知らなかったICTの活用方法やその教育実践をたくさん聞くことができました。もう、目から鱗が落ちました。席に座っていたはずの私は興奮して気付けば立って話を聞くほどに。(まだまだ自分の知らない世界がたくさんある!!!)今でも覚えています。感動して鳥肌がたちました。
 これまで教材研究や行事指導、学級経営、体育主任の仕事等について学びを深め、ある程度は学校現場について分かってきた気でいました。しかし、このICTは物凄いスピードで進化しており、日々学び続けなければ置いていかれる。しかし、それほど学びがいのある分野だ。そう強く感じました。わくわくやドキドキもあり、何だか無知な自分への悔しさも残る不思議な感覚でした。

私の武器はICT

 冒頭でも述べましたが、私は「授業」そのものが好きで、いまだに得意(武器)とする教科を意識したことがありません。だからこそ、今後すべての教科を支える軸となるであろうICTを自分の武器にし、教育に変革をもたらそうと考えました。苦手から始まる武器があってもいいですよね。
 これからの記事では、教育や校務におけるICT活用やDXについてアップしていこうと考えています。デジタル大好き人間も、私を含めたデジタル苦手人間も、共に奮闘してきましょう!

#ICT #DX #教育DX #学校教育


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