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優れた小説は副詞が少ない、という分析

副詞が減れば減るほど「良い」作品。という分析を行った本です。

本書は英語本の訳本ですが、優れた小説には「ly型の単語」が少ないことを小説の単語を調べて仮説を述べています。
まず、何を持って「優れている小説」と定義することが肝心ですが、最良の20世紀文学について、4つの異なるリストを用い、ある本が2つ以上のリストに載っていた場合には「優れた本」としています。
例えば、スタインベックの「怒りの葡萄」、ヘミングウェイの「老人と海」などです。

筆者はこれらの小説の単語を調べ、
1万語に対しての副詞が0~49語の本のうち、67%が批評家たちによって「優れた」作品と認定され、50~100語の本で「優れた」作品は29%、150語以上副詞を含む本で批評家が「優れた」と認めたのはたったの16%、と述べます。

訳本ですが、日本語にも当てはまるのでは、と思います。

私は「大変に」「とても」とかの語句は使わないように心がけていますが、語彙が少なく他に適切な言い回しが思いつかないため、ついつい(副詞)使ってしまっています。

「数字が明かす小説の秘密 ベン・ブラット著 坪野圭介訳 DU BOOKS」

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