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神社巡り 大宮氷川神社と出雲

江原啓之さんがパワースポットとしても紹介された埼玉県大宮市にある氷川神社は、古くから「武蔵国一の宮」として知られてきました。
旧中山道から参道が約2キロに伸び、その間に一の鳥居から三の鳥居まで、3つの大鳥居がそびえており、正月三が日の初詣も人出も多い神社です。

氷川神社は、東京都に59社、埼玉県に162社を数えるのに対して、他の道府県には合わせて7社しかありません。

氷川神社は大宮駅から徒歩で行くことができますが、氷川神社に近くに大宮駅を誘致する運動が実り、1885年に駅が出来ました。

氷川神社の祭神はスサノオノミコトです。スサノオノミコトといえば出雲。出雲と埼玉の関係があるのでしょうか。

氷川神社のHPでは、社名の由来として2つの説を紹介しています。
「出雲の大河である斐伊川にちなむもの」と「鎮座地である高鼻は、見沼の低地に突き出た大宮台地上にあり古代からの湧水地で、湧き出す清冽な泉は原始の氷川祭祀の対象で、古語で霊験あらたかな泉を表す氷川が社名となった」というものです。

これについて、「〈出雲〉という思想 原武史 講談社学術文庫」によれば、「古代の武蔵では、畿内の大和朝廷の勢力が浸透してくるのに先立って、出雲族が数多く進入したと言われています」とし、「古事記」「日本書紀」の記述から出雲の国との関係を説明しています。
さらに、平田篤胤の「現在の島根県にある斐伊神社を勧請した」と紹介しています。

出雲の国と武蔵国の繋がりは不思議ですが、参道を歩いていると都心部とは思えない清冽な空気を感じることができ、大宮駅から徒歩圏にあることを忘れさせる自然豊かな神社です。

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