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無心になる空間@法隆寺宝物館の展示室

東京国立博物館の法隆寺宝物館はいつ行っても人が少なくゆっくりできます。
今回は冷たい雨が降る3月の土曜日の朝に行きました。本館は外国人観光客を中心に混雑していましたが、法隆寺宝物館はいつものように静けさが漂っています。
正面にある人工の池に降り注ぐ雨の音がはっきりと聞えるぐらい宝物館周辺は静寂です。

雨粒と桜の花びらの池

宝物館の1Fには小体の仏像が展示されている部屋があります。

展示室の入口

この部屋には仏像が一定の間隔で展示されています。映画インディージョーンズのように地下の迷宮を彷徨ったあげく、忽然と目の前に広がる光景に立ちすくむような感じがします。

美しい。

どの角度から見ても名状しがたい美しさを感じます。真・善・美とはこのことでしょうか。
邪念が取り払われ、無心になります。自分の足音しか聞えない静かな空間です。一体一体を鑑賞するのではなく、この空間そのものを鑑賞し、その美しさを感じます。

展示室を出て、入口にある椅子に座って雨の外の景色を眺めます。満開の桜の一木が、アクセントになる風景です。池の雨粒が模様のようです。

不粋なことですが、年間2,500円の年間パスポートでこうした空間に浸ることが出来るのはお得すぎます。



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