雨後の月 十三夜と鮎
少し前のこと。
この夏は、いつもの年より鮎の塩焼きを食べました。この日は、割と大きめの鮎が入ったので塩焼きに。
別のお店で、小さめの鮎が売られていたので、唐揚げと煮付けに。他には、見切り品の細いアスパラの天ぷらや、同じアスパラやなすでお浸し、梨。
お酒は雨後の月の特別純米 十三夜。
雨後の月は広島の似方(呉市)のお酒だから、海のお酒なんだけれど、鮎のふっくらとした身の感じ、旨味はあるけれど繊細な味わい、そして苦味が、このお酒のイメージに重なるのです。
このお酒は常温で家にストックしているのですが、気分で、そのまま冷で呑んだり、氷を入れたり。この日は氷を入れて。
鮎の唐揚げは、天つゆも試してみましたが、やはり塩がいいですね。
塩がアクセントになり、鮎の優しい味わいとほろ苦さが、お酒によく合います。
煮鮎はどうかな?って思っていたのですが、甘露煮ほど味が濃くないからかもしれませんが、お酒の甘みと程よく馴染む感じで、これも好し。
そして塩焼き。
買ってから、下処理した後に塩を施して、数日間冷蔵庫で寝かせたものです。
蓼酢がなかったので、すだちで頂いたのですが、もう最高。
下ごしらえ前は香りが強かったんですが、養殖だと思うのですが脂のりがすごくって、せっかくなので、この脂を絡めたところに、すだちと雨後の月。
シンプルな味わいだけれど、コクが有り、鮎とお酒の心地よい苦味が楽しめる組み合わせ。本当に美味しかったです。
なすやアスパラなど、優しい苦味を持っている野菜、箸休めの梨の瑞々しさ、こちらも勿論、よく合います。
まだ残暑は厳しいけれど、ちらほらと「ひやおろし」という言葉が聞こえてきた頃、
少し名残惜しそうに、夏を見送るにはもってこいのお酒だと思います。
といいつつ、ぶどうだ!無花果だ!秋の果物だ!
って、秋も呑むんですけどね。
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