花火
父と山下清展に行ってきました。
生誕100年だそうです。
祖母が、山下清に会ったことがあると、私が幼い頃言っていたことを記憶しています。
その人は◯◯ちゃん(私の記憶から消えて思い出せない。ぼっこちゃんじゃないけれどそんな感じのニックネーム)っていって、祖母はおむすびをあげたとか、なんとか。その時は山下清さんだとは思っていなかった……
確か、そんなこと、言っていたと思います。
観に行ってとっても良かったです。
なんか、何度も泣きそうになりました。
観に行くまでは、ドラマであった「裸の大将」のイメージしか持っていなくて、赤い傘とリュックと下駄、短パンにランニングシャツ。「ぼぼぼぼ、ぼくは、お、おにぎりが好きなんだな」のようなセリフと、毎回エンディングでお巡りさんから逃げている場面。それと、線路を歩いていたら道に迷わない系。
野に咲く花のように🎶
展示は鉛筆画から始まり、貼り絵のスタートは昆虫。それから、どんどん絵も複雑になり、華やかな色使いになり…
あれ?なんか、福岡の美術館であったゴッホ展観に行ったときに似ているなぁ、そう思いました。白黒の世界からどんどん色が増えて、光が当たる感じ。
作品の隣には、山下清さんの言葉が書いてありました。
それを読んでいたら、私の心は何度も何度も掴まれました。
山下清さんは戦争がとても嫌いでした。
命はとても大切
戦争は命を奪い合うと聞きました
命がなくなると楽しいも苦しいもなくなる
死ぬ前に苦しいのは嫌だ
とか、そんな言葉があり、あの時代にこんな風に考えられて、言えるのってすごいことだと感じました。
そういう風に思っても口にしてもいけない時代だったでしょう。
徴兵が嫌だから逃げ出したこととか。それで放浪の旅をし続けたこととか。
戦争が終わった後、画家としてヨーロッパに渡り絵を描いていたことも初めて知りました。
1番心に残ったのは代表作の【長岡の花火】でした。
みんなが爆弾なんかつくらないで
きれいな花火ばかりつくっていたら
きっと戦争なんか
起きなかったんだな
この言葉が綺麗すぎて感動しました。
49歳で亡くなる前、最期の言葉となったのは
「今年はどこの花火大会に行こうかなあ」
だったそうです。
展示は全て写真が撮れなかったので、山下清さんの言葉を書いたところは一言一句は覚えていませんが、内容はこんな感じです。
とても心に響く、「作品とその心」でした。
ひとつひとつの作品の緻密な感じと宿るエネルギー、かなりのボリュームです。
山下清展、おすすめです。
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