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注目不動産テックベンチャー002『ピンリッチ株式会社』のビジネスモデル

【新シリーズ】国内不動産テックベンチャーを紹介!
第二回はピンリッチ株式会社。
https://www.pinrich-support.com/

PinRich-不動産事業者さま

ピンリッチ株式会社は2018年7月創業で、不動産仲介におけるC R M、顧客管理システムと、マーケティングオートメーションツールを提供している会社である。
ピンリッチの最大の特徴は、顧客が成約価格が見れるというところだ。不動産市場の透明性を高めるという観点で、成約価格の取り扱いをどうするかというのは避けて通れないポイントである。
さて、ここからはピンリッチ株式会社の代表取締役三井まさよしさんに直接インタビューした内容を紹介する。


Q.ピンリッチ株式会社はどのような事業内容ですか?

A.顧客管理と自動マーケの機能を開発し、サービスを提供しています。DX時代に必要な機能を多数開発していて、今までに実装している機能一覧はこちらになります。

スクリーンショット (12)

提供価値の部分でいうと、ピンリッチを活用することで、既存顧客がメディアから他社へ反響することを防ぎ、長期検討顧客とのタッチポイントを手間なく維持することができます。また、仲介ビジネスをスケールさせる上で最もネックになるのが”ヒト”です。高度なテクノロジーで業務を自動化し、少数精鋭でビジネススケールできる体制構築できます。

Q.どこに着目してプロダクト開発を進めていますか?

A.不動産業界の情報の非対称性はなくしたほうがいいと考えています。

スクリーンショット (10)

ピンリッチは成約価格やネガティブな情報も開示しているプロダクトです。それを使って頂いている担当者がいれば、お客様サイドで“良い担当者”だと判断できる一つの指標となるのではと思っています。お客様の方に意思決定できる情報が流れているので、本当に良い担当者しか選ばれない仕組みになっています。

🏡お話の中にあったように、ピンリッチさんは成約価格などネガティブな情報も提供していらっしゃるということで、中にはそういった情報は出したくないというお声も結構出ていると思います。この件についてはどう思われますか?
🏠我々のサービスを受け入れてくださる会社様だけ、ご利用になって頂けたらと考えています。ただ、データから取引の動向を判定出来るので、今後多くの方に活用頂きたいサービスになっております。

Q.御社が解決しようとしている不動産業界の社会的課題は何ですか?

A.営業マンさんの時間の割り振りが実態に即していないと考えていて、そこを我々のプロダクトで最適化することを目指しています。
営業マンさんは内見や訪問査定など、お客様と接点を持つところで一番パフォーマンスを発揮する方です。逆にそれ以外の業務内容を完全システム化する、という点でピンリッチをご提供させて頂いています。

Q.今後の事業内容についてお聞かせください。

A.今は顧客管理と自動マーケを提供していますが、勿論これだけの機能だけでは不動産会社さんのDXは完全に測れないと考えています。
今後は契約回りや反響を取ってくるところを含めて、両軸でどんどんパネルを広げていくようなイメージを持っています。

(インタビュー終)
資料提供:ピンリッチ株式会社

最後に

不動産テックのマーケティングオートメーションツールは様々な企業が出しているが、ピンリッチのユーザーインターフェースはかなり洗練されている。
これまで電話やDMなどで労働集約的に行なってきた追客作業を自動化でき、顧客の可視化ができるというのは営業マンにとってみれば喉から手が出るほど欲しいツールの一つと言える。
ピンリッチは、まだまだシードラウンドの段階だが、イエウールと販売提携をしていて、イエウールの顧客網に対してサービスを提供できるというのが一つの強みだ。
(イエウール: https://ieul.jp/)

成約価格やネガティブ情報まできちんと開示することで、クライアントに信頼してもらい、不動産流通を促進させようという、ある意味クライアントにとって正しい方向の取り組みだが、今の日本で成約価格開示はかなりセンシティブではある。
アメリカでは誰でも簡単に成約価格を知ることができ、だからこそ安心して取引が成立する市場となっている。
日本でも原則開示すべきだとは思うが、この議論は20年近く続いていてなかなか難しい課題だ。
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