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批判的に考えるとは

批判というと、否定する・マイナスなどネガティブな言葉のイメージがありますが、本当は良いことのようです。


〇批判的に考えるとは

先日、“『批判的』に学ぶ〜物理学/心理学の観点から〜“という講演を聞いてきました。

批判的に考えることについて、物理学・心理学それぞれ専門の先生がお話ししてくださいました。ここで学んだことを書きます。

さて冒頭の続きですが、批判の正しい意味はこちらです。

批判とは・・・
【物事の真偽や可否を検討して、それに対する判定を下すこと】

物理学からも心理学からも、結局は「物事の良いも悪いもあらゆる面から見て判断して行きましょう」、これが批判的に考えるということなんだそうです。

ということで、私は長い間ずっと勘違いしていました。


〇日常に潜む相対的な言葉

講演の中で、最も印象に残ったのは、物理学の先生のお話。
スプーンを取り出し、固いか?柔らかいか?問いながら、曲げて見せてくれました。

このスプーンは、カレーを食べるには十分な固さがあり、曲げるには楽なほどに柔らかい。つまり、、、

「柔らかい」
「固い」

こんな日常の表現も、相対的に表現している言葉、というのです。

柔らかい、ということは、何かに比べて柔らかいから「柔らかい」と言っている。
固いも同様。
固い、ということは、何かに比べて固いから「固い」と言っている。
比較対象があって、使っている言葉であるということを意識した方がいい。

2024年度文教大学特別講演『批判的』に学ぶ〜物理学/心理学の観点から〜長島雅裕教授

言葉というのは、無意識で相対的に比較して使っているものが多くありますよ、そういうところを意識してくださいね、というお言葉でした。

日常の表現にそんなものが含まれているなんて、そんなこと考えたこともなかったので、ハッとさせられました。


〇無意識で比較している私たち

相対的な言葉を意識して探してみると、あるある、山ほどあります。

多い・・・何かに比較して多いから「多い」
少ない・・何かに比較して少ないから「少ない」
高い
低い
早い(速い)
遅い
重い
軽い
甘い
辛い

人に関することも、相対的な表現だったなぁと。

冷たい・・・比較する人がいて、それに比べて冷たいから「冷たい人」
優しい・・他に比べて優しいから「優しい人」
(こういう時は、誰もが“自分“と比較して表現するのでしょうか)

面白い。面白くない。もそうです。

面白くないものを知っているから、感情が動いた時は「面白い」
面白いものを知っているから、何も感じない時は「面白くない」

私たちは常に無意識で、何かと比較した言葉を発しているんですね!


〇鵜呑みにしないで批判する

今回のテーマでもあった「批判的」に考えることは、例えば広告など、そのまま鵜呑みにしない方がいい、というメッセージでした。

・生きて腸に届く乳酸菌〇億個!
・業界初の成分〇〇を1,000mg配合

それは多いの?少ないの?

他社商品と比較?人体への影響力で比較?
どこと比較するか、何と比較するかでも違ってきます。

他にも、政治と金の問題。

・国会議員の裏金、〇千万円。合計〇億。多いなぁ〜
・町長選挙の賄賂、市民の数名に5,000円、安いなぁ〜
じゃない!ってことですね。どっちもダメはダメです。

ということで今回深い学びとなりました。

言葉を使う時には、無意識の部分を意識して。
また、鵜呑みにせず批判的に考えて、ニュースや広告、身の回りの情報をとらえようと思いました。



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