小野町子

もの書き。おばあちゃんになるまで書いて生きる。

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マガジン

  • 週間日記

    1週間単位の生活の記録です。

  • 隠し本棚📚

  • 月づきの記🌙

    最近始めた、月ごとの振り返りを見返しやすいようにマガジンにしました💡

  • 物語たち

  • 制作日記✂️📐✏️

    作品のあれこれ、自分の記録として。(2021年〜)

最近の記事

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舞台「わたしの椅子」公演のお知らせ🪑

いつもnoteを読んで下さり、ありがとうございます。 7月に、音処かなで大倉山にて、 脚本を提供した「わたしの椅子」の公演が決まりました。 脚本教室に通いつつ、半年ほどかけて執筆していた作品で、これまで書いた中では長編の部類に入ります。今回は「椅子」を題材に、三幕ものに挑戦しました。 役者ではなく脚本としては、初の舞台公演となります。 観て何を感じていただけるのか、 役者さんたちがどんな風に物語を立ち上げていって下さるのか、 すべて未知数ですが、わくわくしています。

    • 紙の日記をやめた理由

      大学生から一昨年くらいまでは、紙のノートに日記を書いていた。日記というにはまとまりのない文章、ちょっとしたひらめき、書き残しておきたい感情など。 B5のツバメノートがお気に入りで、20冊近く、書き溜めたノートを保管していた。 でも今、紙媒体で残しておく日記はない。 相変わらず、ものを書き始める時は紙の方が波動が合うような気がして、不要な紙に書きつけたりしている。でも、紙に書いた言葉を残すことはない。しばらく経って、ネット上のどこかに書くか、捨てたりして、手放している。 死

      • 0513~0519🪷

        5/13(月) 相方が今日からしばらく出張なので、寂しくて午前中までは精神ぐらぐらだった… 前は、「わーい一人暮らしだ!」と浮かれてたんだけど😅 良い機会と捉えて自分ごとに集中。5月は連休あったのもあり時間の流れが早いので、やりたいことに少しずつでも手をつけていこう。 何があったら私は幸せなのかな、とか不安定になるならSNSやめてみるかとか、いろいろ思ったけど、今は発しなくなった方がエネルギーの流れが悪くなるなと判断して今週も週間日記を書いている。(典型的な五月病か!!)

        • 0506〜0512🎏

          5/6(月) 大分旅行最終日は、あいにくの雨。だけど、ここまで雨に降られなかったことに感謝。 「一村一品」、という言葉を大分県のあちこちで見かけて調べてみたら、これは昔の県知事が地域振興のために提唱したプロジェクトだった。 市町村ごとに産業を支える特産品を作りましょうという取り組みで、標語は「ローカルにしてグローバル」。ちょっとサンリオっぽい。 (サンリオの企業理念は"Small Gift Big Smile") 関あじ、関さば、かぼすなどのブランドもここから生まれたとの

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        舞台「わたしの椅子」公演のお知らせ🪑

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          『猫語の教科書』ポール・ギャリコ 2024年⑰

          一匹のおりこうな飼い猫がタイプライターで書いた、人間の家の乗っ取り方。アメリカ版・吾輩は猫である🐈(仕組まれた)かわいい写真の数々。 父は昔から、臭いや家具を傷つけられることを嫌って猫だけは飼わないと言っていた。だが、この本にあるような戦略を仕掛けられたら、父だって参ってしまうんじゃないだろうか…。 人間の女の人は猫と似ているって、ほんとにそう🐈 巻末に、「グーグーだって猫である」の大島弓子の漫画が付いてて買ってしまった🐈

          『猫語の教科書』ポール・ギャリコ 2024年⑰

          0427〜0505🌿

          4/27(土) 7時半起床。だらだらと支度して2時間後に出発。 何かを紙に書きたくて仕方がないけど、行くところがある。やっておくことがある。 バイトしていたのに意外と初めて食べる朝そば。おあげがそばつゆにしみていておいしい🦊  10:00前の遅い朝ご飯。旅の気分に盛り上げたかった。 4/28(日) 家族とディズニー🐀。 私にとっては初めてのディズニーシー。単刀直入に、ものすごくよかった。 就職のタイミングで、両親に何かしてあげたいという妹からの提案で実現した。 私も、家族

          0427〜0505🌿

          『結婚式のメンバー』カーソン・マッカラーズ 2024年⑯

          この本を読んで私が思い出したのは、小学校高学年の頃に出会ったジェリー・スピネッリの『スター・ガール』だ。もし12歳の時、フランキー・アダムズに出会っていたら、フランキーはスターガール・キャラウェイと並んで私の心の中の友達になっただろうと思う。 夏の光と影、暗い台所の描写が印象的だった。 「わたしたち」とは呼びたくなかった人たちとすごした、フランキーの長い長い夏の時間は、重厚な現実感があるのに、幻のようでもある。 ここではないどこかに行きたいけど、それがどこなのかわからな

          『結婚式のメンバー』カーソン・マッカラーズ 2024年⑯

          2024年4月 振り返り🐀

          ゆったりと、時間の密度が濃かったような気がする、4月。 緩やかに流れる川の中に立って、抵抗を感じながら上流へ遡っていくような。単純ではなかったけど、マイペースに、過ごしていたかな。 ・平日に有給を取って、吉祥寺を散歩する ・休日に早起きして、築地で朝ご飯を食べる。銀座をぶらぶらする。 ・週間日記を始めた これまでは、月の振り返りに全てを詰め込むか、印象的だった一日のことを細かく書くかの二択だったけれど、日々の細かい部分を記録したり振り返ったりするには、週間くらいの規模が

          2024年4月 振り返り🐀

          0420〜0426🫧

          4/20(土) この前書いた脚本や、日々の傾向から、自分はミソジニー(女性嫌悪)を内面化しているのかも、という気付きがあった。作品と自分はイコールではないとわかってはいつつ、自他のミソジニーに無自覚なところがあることも事実だ。 女性の中にある女性嫌悪についても、もっと知りたいと思った。 4/22(月) 短編小説「コーヒー党のヴァンパイア」をnoteに掲載する。 前よりも、小説を晒すことに対する恐怖感が薄れている気がする。 最近、気を遣って書くことが多かった分、フェチ全開で

          0420〜0426🫧

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(18〜20話・あとがき)

          18 ヴァンパイアの治療 蛍光灯に透かすと、薄い紫色の液体はガラス瓶の中で優雅に揺れた。 「なあに、それ。香水?」チョコレートを齧っていたゆきさんが不思議そうな顔をする。 院長は私に、スミレのエキスで作った目薬をくれた。薬学の専門でもない院長の言葉を信じるなら、スミレに含まれる紫の色素は、紫外線からの刺激を和らげてくれるらしい。 「太陽が出ていない夜でも、紫外線は降り注いでいるんです。だから、夜型の生活をしていても、完全に目の負担を減らすことはできないって」 「あぁ、それ

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(18〜20話・あとがき)

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(17話)

          17 ヴァンパイアの図書館通い 蔦の絡まる洋館からは、温かいオレンジ色の光が漏れていて、私は孤独な黒い蛾のように、その建物に吸い寄せられる。 本の蒐集家だった何某という資産家の没後、彼の住まいは図書館として開放された。 この瀟洒な建物の中で、彼が最も気に入っていたのは、地下の書庫だったに違いない。そうでなければ、一番上等な革張りの椅子を、地下の閲覧席に置くはずがない。 私は一冊の詩集を手に、深々と椅子に座る。窓ひとつなく埃っぽい書庫に、他の利用者の姿はない。 なぜこの無名

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(17話)

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(13~16話)

          13 ヴァンパイアの映画館 昼間の世界に耐えられなくなった日、私が駆け込んだのは病院ではなく映画館だった。 地下にある映画館は平日で客もなく、切符切りのアルバイトも居眠りをするような、退屈な空気が沈殿していた。 その日、上映していたのは古い白黒映画の洋画一本だったので、私は二回続けてそれを観た。 映画が終わって地上に出ると、夕闇が少しずつ街を浸していくところだった。 14 ヴァンパイアの失恋 「それでさ、さよならってどういうこと」 芹沢くんが眠そうな顔をしているのも無

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(13~16話)

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(9~12話)

          9 ヴァンパイアの中毒 何かに依存しながら生きる人間を、私は否定しない。自分も、偏っている人間の一人だからだ。 私の血液はたぶん、99%がコーヒーでできている。ゆきさんが見つけてきてくれた、カカオ99%のチョコレートと同じ。 真夜中のおやつはチョコレートに限るというゆきさんも、チョコレートでできている。そして、たぶん恋愛で。 院長は爬虫類が好きで、ヤモリをたくさん飼っている。気分が乗らない日は、クリニックに連れてくるほどだ。 誰にだって、中毒になるほど好きなものはある。ク

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(9~12話)

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(5~8話)

          5 ヴァンパイアのお隣 仕事に行くために部屋を出ると、隣の部屋のおばあさんとばったり会った。毎日、生活の音は聞いているが、顔を合わせるのは二週間ぶりだ。 春から初夏に移り変わりつつあるのに、おばあさんの服装もおだんご頭も、前回と全く同じ。それどころか、一年を通して全く同じに見える。 緊張の一瞬、おばあさんがゆっくりと唇を動かす。 「おはよう」 「おはようございます」 おばあさんはゴミ袋を手に、そろそろと階段を降りて行く。今日は「朝」らしい。 ゴミ捨て場のネットを手繰る音に

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(5~8話)

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(1~4話)

          1 ヴァンパイアの朝 闇の中で目を覚ます。布団の中から、窓の外に耳を澄ますと、厚い遮光カーテンの裏からは、バイクや車が走り去っていく、微かな音が聞こえた。 間接照明だけを点けて、コーヒーメーカーの準備をする。冷たい水で顔を洗っている間に、マンデリンの香ばしい匂いがしてくる。白い磁器のカップにコーヒーを注ぎ入れ、寝間着のまま飲む。 クローゼットを開け、ハンガーにかかったいくつもの黒いワンピースの中から、一枚を選び出し、着替える。気温を知るために遮光カーテンを引き、窓を開けた

          【短編小説】コーヒー党のヴァンパイア(1~4話)

          0413〜0419✏️

          4/13(土) 渋谷なので、勝負服を着て出掛ける。いつまで経っても、服に着られているような気分が抜けない。 勝負服なのに、着こなせるようになるのが目標って、ちょっと変だけど。 渋谷のビルには自動販売機がない、ということを忘れていて、走って探し回る愚行。 たくさんの人が、窓に寄って何やら写真を撮っている。気になって私も外を覗き込んだら、スクランブル交差点だった。周りを見渡すと、彼らは海外からの観光客たちだった。 4/14(日) またまたいただいたレモンと、待ってましたの新

          0413〜0419✏️