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生体認証の話 情報リテラシー論第14回

生体認証

生体認証は、個人の身体的特徴をデータとして保存、それらを認証することで人物を特定する手法です。顔認証や指紋認証はよく見かける、身近なものですよね。今回は、そんな生体認証についてまとめている記事を紹介します。

さまざまな生体認証

生体認証にはいくつかの種類があるようで、顔や指紋、指の静脈、虹彩といった馴染みのあるものはもちろん、電話業務でよく用いられている声紋での認証や老化しても変化の少ない耳を用いた耳介認証など、ある程度専門性の高いものも存在しています。
他にも、犯罪捜査などに用いられるDNA認証や、人間の行動の特徴を判断材料とする行動的生体認証があります。これらは一般的に普及していなかったり、導入コストが高かったりと、普段なかなか見かけることはありません。

生体認証の良い点悪い点

生体認証は文字通り生体を用いるため、文字列などとは異なり直接盗まれてしまう恐れは少ないでしょう。セキュリティ的、時間的な観点で見ても優れています。しかし、悪い点もしっかりあります。
まず生体を認証するため100%正確ではなく、老化などの変化には対応できないという点です。生体を識別するAIの高度化が望まれますね。次になりすましの危険があるという点です。双子など容姿が極端に似ていれば突破される恐れがあり、また行動が判断材料の場合は純粋に模倣されてしまうかもしれません。まだまだ生体認証にも穴はあるようです・・・

参考記事
Techfirm Brog 生体認証とは?8つの種類と導入メリットを解説

EUでのAI規制

EUでは、2023年12月9日のAI法案大筋合意において、基本的人権の保護を目的にAIを規制することを定めました。生体認証については、公共空間での犯罪捜査など、法を執行するために遠隔で生体認証を用いることを禁止するそうです。遠隔での生体認証により、精度の高い監視が認められ、基本的人権を侵害してしまう恐れがあるということを考慮した内容となっています。一方、安全保障、軍事、研究・開発などの目的においては規制対象外となっており、EUにおいて、これからも生体認証技術の効果的な活用が期待されています。
技術を使う側に高いモラルが問われていることがよくわかります。犯罪対策など、有効的に活用していきたいですね。

参考記事
朝日新聞DIGITAL EU、世界初の包括的AI規制で大筋合意 日本など外国企業にも影響

生体認証のセキュリティは高いですが、まだ完全ではなく、リスクもあるということを押さえておく必要があります。生体認証だけではなく、他の技術も用いた多角的なセキュリティ強化をすることが重要でしょう。

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