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新NISA の裏

新NISA とかいうものが始まってから、今まで投資に興味のなかった人が、乗り遅れちゃいけないとばかりに鼻息を荒くしている雰囲気を感じるようになった。
 
2024年1月から、これまでは非課税保有期間 5年だったのが、無期限に非課税になったんだってね。
 
へぇ。
 
まぁ確かに、新しく始めるにあたっての敷居は低くなるような気がするけれども。
 
でも何だか、そうまでして国民を投資へ向かわせたいのか、っていう、絶対裏に何かあるだろ、っていう胡散臭さを感じないだろうか。
 
自分には、これって政府が国民を黙らせるために撒いた餌にしか見えない。
 
この失われた 30年の間、日本の経済は真っ暗で、ついに GDP も世界 4位に転落した。 国の政策は口ばかりで、アベノミクスとか何とか言ってた時もあったけど、結局は何の成果も挙げてないことは明らかだ。 国民の間で経済格差が広がり、ほとんどの人は暮らしていくのが精いっぱいで、豊かさなんて感じようのない生活を送っている。
 
それもそのはず、政治家や官僚たちに見えているのは、自分たちの利益だけであって国や国民ではない。 彼らに見えているのは、政党にお金を落としてくれる経団連と、天下りさせてくれる企業たちだけだ。 だから大企業を手厚く保護し、庶民の所得税より大企業の法人税を安くする。 富裕層の利益のために株の配当所得税を減税する。 そういう日本の状況をわかりやすく教えてくれたのがこれらのサイト! (元はメールマガジンらしい。)
 
元国税が怒りの解説。あの経団連が「消費税を推進」する身勝手な理由 by 大村大次郎
https://www.mag2.com/p/news/587038
 
日本を売る傭兵「財務省キャリア官僚」の“10億円荒稼ぎ”特殊詐欺生活…元国税が危惧「野放しなら国が滅ぶ」 by 大村大次郎
https://www.mag2.com/p/news/591114
 
 
つまるところ、この国の政治は大企業ばかり優遇しているのであるが、それを咎められないよう、一般庶民にも株を買ってもらい、庶民も企業の味方をするようなメンタリティになってもらえればしめしめ、といったところか。 庶民が投資を始めて、企業が儲かることを喜ぶような世の中になれば、今の政治との立ち位置が近くなる。 政治に対しての風当たりも弱くなってくれそうだし、失敗続きの経済政策から少しでも目をそらせることになるのでは、と。
 
胡散臭さはもう一つある。
 
NISA の謳い文句の中には、「老後の資金形成のために」 とか何とかいうのがなかったか? 自分はこれで、日本の破綻寸前の年金制度を連想した。 政府は大丈夫だと言っているが、出生率もどんどん低下している今、実際は日本の年金制度はいつ破綻してもおかしくないのではないか。 もしそんなことになった時、少しでも言い逃れができるように、「資金形成は自己責任で」 という流れを作っておきたい。 そんな思惑を感じてしまう。
 
いずれにしても、新NISA は個々の国民を幸せにするために作られたのではないよね。 だいいち、投資を始められる余裕のある人は限られているし、始めたからといって利益が出るとも限らない。
 
日本の政治が何をやりたいのか、さっぱり見えてこず、不透明感だけがまた増したような気がする。 変わらないのは、政治がこの国の国民を救う気はないということだ。

個人で投資を始めるのが悪いとは言わないが、NISA に飛びつくことによって、何を見ないようにさせられているのか? という視点を持っていたい。


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