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【Vol.2】どうなる?大山町版DMO、観光地域づくり法人ができるまで。

天候 晴れ
今歌「Mr.PLAY BOY…♡」清 竜人25


やっほー!!!おはよー!!!
今回は、鳥取県大山町観光課を中心に、2025年の設立を目指し動いている観光地域づくり法人「大山町版DMO」のおはなし。2023年10月に、各分野の有識者を委員に巻き込みながら、大山町版DMO会議がスタートしました。


そして、2023年12月25日に第二回の会議が実施されました。少し時間が経ってしまいましたが、今回は「どうなる?大山町版DMOができるまで」シリーズ、現場レポートの第二弾お届けします。





第二回「大山町版DMO会議」は、「①DMO組織体制の共有」「②DMOの機能・役割についてのグループワーク」という流れで実施されました。


■DMO組織体制について


今回は会議の冒頭、観光課から組織体制についてお話しがありました。結論から言うと、大山町版DMOは、既存の大山観光局の機能・体制強化による「地域DMOの設立」を目指すということ。


「大山町版DMO」が、すでに運営している施設や事業を集約する機関となり、既存事業(大山観光局の観光事業・博労座駐車場等の指定管理事業・鳥取県立大山自然歴史館の運営etc…)、新事業を実施していく構想。


前回の会議では、組織体制含め、どのような形がベターか探っていく段階でしてたが、今回はその組織体制が決められた中で、どう運営していくかに焦点を置いた会議進行になりました。


■DMO機能・役割のグループワークについて


組織体制共有のあとは、委員と関係者含めた4名のグループワーク。それぞれ意見をまとめた後に、グループ代表者1名が発表しました。


グループワークの内容は二種類。「DMO機能・役割について話し合おう」、「大山町ってどんなところ?メリット、デメリットを出してみよう」、ここでの発表内容は割愛します。


■今回の会議を通して感じた違和感。


まーしー「大山町版DMOという新しい組織を作るのではなく、大山観光局リニューアルのための大山町版DMOになっちゃってるやん…。


終始ずっと抱いていた違和感は、上記の言葉につきます。では、なぜ?「地域DMOの設立」が、大山観光局の機能・体制強化による設立の方向性に向かったのか。話を聞いていくと、一つの大きな理由が分かりました。


■なぜ「大山観光局」を巻き込む必要があるの?


一つの大きな理由は、地域DMOの申請条件にありました。


地域DMOガイドラインでは、DMOの登録の要件の一つとして「安定的な運営資金の確保」が挙げられています。そこでは、DMOが自律的・継続的に活動するための安定的な運営資金が確保される見通しがあることが求められています。(関連資料「観光地域づくり法人(DMO)における自主財源開発手法ガイドブック/第一章 DMO財源の基礎」)


その条件下で、「安定的な運営資金の確保」の一つとして「県立大山駐車場(博労座駐車場等)指定管理事業」を取り組む「一般社団法人大山観光局」に白羽の矢が立ったのでした。副次的な理由としては、「観光」分野の専門人材がいることもあげられます。


「大山観光局」側のモチベーションや関わり方がめちゃ重要になってくるなと感じました。これからどうなっていくのか。引き続き記事にしていきますね。ということで、今回の現場レポートは、ここまで。


これより先は、レポートではなく、感想になるので、気になる方だけお読みください。ちなみに今回の会議に委員として関わっている方々は、それぞれ自分の立場からの意見を持たれています。それと同様、下記もあくまで僕の一意見、一アイデアということ前提でご覧くださいな。


■大きな懸念点~取り組む「観光」のちがい~


「地域DMOの設立」が、大山観光局の機能・体制強化になる場合、ひとつ大きな懸念点を感じています。それは大山観光局が実施している「観光」と、「大山町版DMO」が目指していく(目指してほしい)「観光」は大きく異なるのではないか、ということです。


ここでは、その取り組むべき「観光」の違いを「消費者観光」と「生産者観光」という造語を使って説明させてください。


■「消費者観光」と「生産者観光」


消費者観光」と「生産者観光」。違いをひと言で言えば、体験者が「消費者側」に回るか、「生産者側」に回るかの違いです。


消費者観光」とは、文字通り「消費者側」に回る観光体験。大山町で言えば、観光局のツアー「大山星空で遊ぶツアー」、イベント「大山お盆の大献灯」も「消費者観光」のアプローチです。一般的に普及している「観光」のほとんども「消費者観光」になります。


一方、「生産者観光」とは、「生産者側」に回る観光体験のこと。ここで言う「生産者」とは、地域を作っているのは、地域に暮らす人という視点で見ており、地域に暮らす人々は、すべての人が”地域の生産者”に当たります


生産者観光」の具体例として紹介したいものに、「わかやま  しごと・暮らし体験」があります。地域での「しごと」を体験しながら、農家民宿などに滞在し、「くらし」を体験することができるプログラムです。数年前から、わかやまを挙げて取り組んでおり「すげえな」と思っていました。



最近の事例で、「これこれ~」と思ったものには、福井県 越前鯖江エリアの滞在型お試し就業プログラム「産地のくらしごと」。これも「観光」という皮を被っていないだけで、本質は「生産者観光」。


「消費者観光」では、関わるのが「観光事業者」に限定されてしまいますが、「生産者観光」では「地域の事業者(地域の生産者)」まで関わりが開かれており、「生産者側」に回る観光体験になっています。


「観光事業者」だけではなく、「地域の事業者」「地域に暮らす人」にまで波及効果がある観光の形(生産者観光)こそ、地域に根差した地域版DMOに取り組んでほしい井なと感じています。


■地域の生産者の「こまりごと」と「生産者観光」の掛け合わせ。


生産者観光」を形にしていくためには、地域の生産者の声に耳を傾ける必要があります。そして、その「声(こまりごと)」を解決できるような「観光」のアプローチを考え、実行していきます。


事業の後継者不足、人員不足(リクルートの難しさ)等は今にはじまったことではないですが、そういった「地域の生産者」の「声(こまりごと)」を、例えば、前述の「わかやま  しごと・暮らし体験」や「産地のくらしごと」は、その観光体験を通して解決しようとしています。


そういった地域の生産者(暮らすひと)の声(「こまりごと」)に「生産者観光」を掛け合わせることで、今までの「消費」で終わる関係とは違った未来が見えてくるのではないでしょうか


■まとめ


さいごは、第一回レポートの結論と同じになるのですが、前回の文章を引用した上で、言い換えて終わりたいと思います。


方向性を考える上では、『大山町版DMO』が実施するのは、『観光』ではないという意識が一番重要。あくまで『観光』は手段。地域に根差した『困りごと』を、『観光』を活かして解決していけるような仕組みができたらいいなと思います。

(関連記事「【Vol.1】どうなる?大山町版DMO、観光地域づくり法人ができるまで。」)


今回の「消費者観光」「生産者観光」を踏まえた上で、最後のまとめ。


方向性を考える上では、『大山町版DMO』が実施するのは、『消費者観光』ではないという意識が一番重要。あくまで『観光』は手段。地域に根差した『困りごと』を、『生産者観光』を活かして解決していけるような仕組みができたらいいなと思います。


今までの「消費者側」に回るような観光の仕組みももちろん重要ですが、それは、そこに常に全力で向き合っている民間の観光事業者に任せればいい。そこに地域DMOが補助輪を付ける必要はない。


地域に根差した大山町版DMOを作るならば、「生産者観光」という視点を持てるかどうか。民間組織では、寄り添いきれない生産者(町民)に全振りで寄り添いながら、公的機関では、ストップが入る選択にも全振りで突っ込む組織であれ。


引き続き、大山町版DMOの今後が、どうなっていくか、随時共有していきますね。次回の『大山町版DMO』検討会議は、2024年2月7日(水)になります。大山町版DMOが設立するまで、現場レベルでのレポート書いていきまっせ。



■紹介したいもの


■一般社団法人大山観光局
鳥取県大山町の観光の司令塔、大山観光局。大山エリアのことは、大山観光局に聞いてみよう。

■フォトマトペ
鳥取大山から生まれた、「フォト」と「オノマトペ」を使って遊ぶ、なんだか楽しい新感覚ボードゲーム「フォトマトペ」。巷では観光ボードゲーム、旅するボードゲームとも呼ばれています。

■トマシバ
鳥取県大山の麓。標高300m、日本海が一望できる広大な芝畑をひとりじめできる、一日一組限定のグランピング。野外映画にテントこたつに焚き火もあるよ。※2月20日から、今シーズンの予約開始。


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