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だいたい本って表紙で選ぶ:1月に読んだ本

こんにちは、Masumi(@jiji_m1278)です。

本屋さんに用も無くふらっと立ち寄ったある日、なんとも興味のそそる本の表紙が目に留まった。

Amazonより 著:青柳碧人 出版:双葉社

赤い頭巾を被った女の子が主体で描かれているその表紙は、カラフルでメルヘンチックな色合い。それに似つかわしくない女の子の激情的な表情。そして極めつけのこのタイトル、「赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。」だ。

これは面白い。私のゴーストがそう囁いた。(LOVE草薙少佐)
だいたい本って表紙で選ぶ私はろくに中身も読まずにすぐさまその本を持って、ゴーストが導くままにレジへ向かった。(攻殻機動隊好きな人、みんな友達)

夜に読書タイムを設けている私は、早速その日、就寝準備をマッハで終わらせベッドの中で本を開いた。

物語は誰もが知るあの童話「赤ずきんちゃん」をベースに進んでいく。旅の途中で赤ずきんちゃんの周りで次々と起こる事件を、賢い彼女が協力者と一緒に次々と解決へ導いていくという話だ。

しかも、話は赤ずきんちゃんだけではなく、「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」「眠り姫」「マッチ売りの少女」などの童話までも登場してくる。これらの登場人物、話の流れを元に、さまざまな事件に遭遇するのだ。

赤ずきんちゃんが遭遇する事件を解決していくこの爽快感。どんどん、どんどん引き込まれる。最後には童話らしからぬ展開が待ち受けるのだけど、著者の皮肉やブラックジョーク的なくらい部分も面白く込められているのを感じる。

とにかくミステリー好きの私のツボによくハマる作品だったのだけど、先ほど書いたこの爽快感といい疾走感といい、、、何か既視感がある。
あぁ、そうだ、大人気シリーズ古畑任三郎だ!

主人公が巧みな話術と卓越した推理力で事件を切り崩していき、完璧と思われていた犯行の真相を解明していくこの流れ。そして何より古畑任三郎も本作の赤ずきんちゃんも、飄々として動じない!この堂々っぷりたるや。読んでいるこっちも、まるで物語を進んでいく登場人物の一員として、感情移入してしまう。

読み終えた時の満足感たっぷり、久しぶりに再開した読書生活の第一歩目として、幸先の良い幕開けとなった。
調べたら、他にもシリーズがあるらしい。読んでみる価値は十分過ぎるほどあると言える。

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