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29歳フリーランス、月給3万円物語

数年前までバリバリの社会人として働いていた私だが、コロナ禍を機に自分の働き方、人生について考え始めた。その結果、現在、フリーランスとして月給3万円の生活を送っている。
周りに生かされながら生きている、そんなアラサーのぐうたら生活を今日はご紹介したい。ちょっと生きるのに疲れたなってあなたは、私の必要最低限の生活をご覧になることで、下には下が居るんだな、と勇気を出してもらえたら幸いだ。

その昔、今のだるっとした生活からは考えられないが、小売店の店長として1日10時間、週5〜6日働いていた。立ち仕事なので体がキツい日々。スタッフ同士のいざこざの仲裁、とんでもないクレーマーの対応。もちろん同年代の中で働くのは楽しかったし、常連のお客様に可愛がってもらえた。社内ではそれなりの地位を確立できたし、給与も悪くはなかった。

その代償としては大きすぎるものを払ったわけだが、休みの日でもお店から何かしらのトラブルで連絡が来ていたり、そもそも休み返上で出勤していたり。最終的には自分が責任取ればいいや、なんて思いながら気がつかないうちに命を削りながら働いていた。

そんなこんなで世間ではコロナウイルスなんてものが流行し始めた。そしてあれよあれよという間に1ヶ月間の休業が決まった。

こんなことを言っては罰当たりということは分かっている。分かった上でコソッと書く。この1ヶ月は自分の人生で初めてと言っていいほど、仕事のストレスなく気楽に過ごせた時間だったのだ。
もちろん、これからどうなっちゃうんだろうという不安はあったけど、それよりもこの自宅にいながらお店の事務処理などの仕事をして、疲れたら一旦休憩、など時間の融通が効く日々、天国だと思った。

休業明け、久々に店舗に立ってすごく楽しかった。でも体は相反してとても疲れやすくなっていた。そのうち女性特有の病気になったり、付随してか気分の浮き沈みが激しくなった。欠勤してしまうことも多くなり、コロナの休業明けから退職までそう時間はかからなかった。

そしてさまざまな出来事を経て、現在はweb制作やバックオフィス全般のお仕事を個人でやっているわけだ。そこまでのことについては別記事でシリーズとしてまとめている。

そして月給3万円の話に戻るのだが、フリーランスと言っても正直なかなか厳しい。仕事はぽんぽん入るわけではなく、マッチングサービス経由で数社と契約して仕事がダッと入る時もあればそうでない時もあるのが現状だ。

私の場合非常に恵まれていて、まず小売店を退職したのをきっかけに実家に戻った。車なしローンなしのお金が比較的掛からない生活。親の脛は齧ってなんぼと思いながら生きている親不孝者なので、最低限の携帯や国保年金税金の支払いさえ出来ていれば一応生きることを許されている。

生きることそのものに疲れたら軽く旅行に行ける友達もいる。行ってる場合ではないのは重々承知だが、やってらんねぇんだからしょうがない。

親は私に激甘なので本当にいつも感謝なのだが、流石に祖母はそうはいかない。別に怒られたり小言を言われたりはしないのだが、遠方に住んでいる分心配なのだろう。
「正社員がいいよ」「将来のこと考えなよ」「そろそろ身を固めた方が…」
分かる、分かるよお婆ちゃん。いつまでも親が元気とは限らないし、親の脛を齧るのだって限界がある。お金の援助をしてもらっているわけではないし、もちろんだが家事はしている。でも家にお金を入れているわけでもないのに3食きちんと食べさせてもらっている上に、寝床まである。
この甘美な生活はいつまでも続くわけがないのだ。今のうちから将来を見据えた生活をしてほしいと願う気持ちは当然だ。もし私に孫がいてもそう思うだろう。

小売店を退職してから事務職などの正社員を数社経験したのだが、人と関わることが億劫になり、フルタイムで拘束されるということにもう耐えられない人間になってしまった。毎朝起きて仕事に行くというだけなのに、気持ちが追い込まれてしまう。精神的に病気になってしまい、1ヶ月も経たないうちに辞めた。

仕事が続かない自分に嫌気がさし、今回は頑張るぞ!と意気込んでも同じことの繰り返し、精神を病んでしまい負のループだ。以前は出来ていたことなのに、出来なくなった。社会的にも価値がない、生きていたって仕方ない、とこんなダメな自分を受け入れられない日々が長く続いた。

実はこの気持ちは今でも続いている。でも、出来ないものはしょうがない、他人に迷惑をかけていないだけ偉い、と思いながら生活している。

インスタもやめたし物欲も無くなったし仕事もほとんどなくなった。でもこのままなんとかフリーとしての仕事を継続して大きくさせていきたいという目標は薄っすらとある。精神的、身体的な健康を保ちながらお金を得るのは非常に難しいけど、これからもこの物語は否応なしに続いていくだろう。

こんな自分のリアルを曝け出すのは正直抵抗があったが、それでも書こうと思った理由は、書くことで今の自分、今までの自分を見つめ直せると思ったからだ。焦り、不安、良いこと、悪いこと、全部文字にすれば自分が今何を持っていて何が必要で不必要か、ちゃんと見えてくる。29歳にもなってまだ見えてないんかい、と自分に突っ込みたくもなるが、これが私だ。カッコつけるのはもうやめようと思う。

朝起きて食ってちょっとパソコンカタカタさせて寝て起きて食って寝るだけの物語、これからも更新していこうと思うのでお付き合いいただけると嬉しい。

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