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忘れられない一言「男性を出すのはもったいない」♯思い込みに気付いた瞬間

こんにちは。まくらです。
前回まで育休復帰の話を3回連続でしていたのですが、ココで一息。
国際女性デーに合わせて、私の忘れられない一言について書かせてください。

その一言とは「男性を出すのはもったいない」です。

確か2013年、今から10年ほど前に、私が勤める会社の経理担当取締役の放った言葉。

私は新卒入社した会社に勤めて20年ほどになるのですが、その間に子会社への出向を経て、30歳目前で中央省庁に2年間出向しています。

役所ではさまざまな形態で、企業や地方自治体からの出向者を受け入れて業務を回しています。キャリア・ノンキャリに限らず、プロパー(と呼んでいた)職員だけでは膨大な業務が回らないので、よくできた仕組み(人員面・費用面において)だなと思っていました。

私の会社では、取引先企業から紹介されて出向者を出すことになったのですが、同じ省庁同部署への出向者の派遣は、一人あたり2年、連続で3人までというルールです。私は1人目で、続いて後輩の女性社員が出向しました。その後、3人目の出向者選びの際には、出向経験者の私が、その選考作業に関わることになりました。

その中で出てきた一言がタイトルの「男性を出すのはもったいない」です。

募集で手を挙げた人が複数名おり、その中から最終決定するミーティングでの取締役の一言です。出向者の候補はリクエストされる業務に応えられる会社経験を積んだ20代後半以降となります。

私が勤めるのは中小企業。この20代後半の社員は、各部署でスキルを身に着け、担当業務がついている。だから、確かに会社の経営上「もったいない」という考え方はできますね。でも、「男性」に限って、「もったいない」。これには意義ありです!

私の表情が変わるのに彼が気付いたのかまでは覚えていませんが、言った後、その取締役は気まずそうな顔をしていました。10年前なので、今ほどジェンダーに関する発言に気を付けていなかったと思いますが、それでもアウトですよね。そして、女性の私に、しかも出向していた私に言っちゃうのは、センスのなさすぎ。取締役としてアウトでしょう!

ということで、大変強く、今でも印象に残っている一言です。

女性
=大した仕事をしていない
=出向してもらっても構わない

こうした意識なんだなと思いました。

出向中は、地下鉄に直通のビルの扉が閉まる21時までには終えたいという、なんとも低い帰宅目標設定で、終電までモーレツに働いていました。残業・長時間という体力面だけではなく、補助事業を受託する地方病院のオーナー医院長につめられるなど、勤めていた企業では考えられないタフな経験もしてきました。私からすると、出向中の仕事は、たくさんの経験を積んで、成長できた機会と位置づけていました。

そこに「男性にはもったいない」の発言ですから、

出向の仕事
=とっておいた残りの人材でできる仕事
=大した仕事ではない

とも思っているのだと感じました。2つの意味で大憤慨した一言です。

思い込みか?経験か?

彼のこの発言は、単なる思い込みなのか?
それとも、これまで女性に期待して仕事を割り振ってきたのに期待に応えてくれなかったのか、どちらでしょうね。

価値観は、「体験・経験」と「すり込み・思い込み」で作られる

人の価値観は、「見て聞いたこと=思い込み」と「体験」とでできています。
きっと彼の場合は「思い込み」での発言だと思います。私が入社したとき、女性社員が制服を着て仕事をしていました(メーカーでお客様の前にでる業務をしていたわけではありません)。

30なりたての私が、60オーバーの取締役に何かを言えるわけではなく、口で正論(「性別で決めないで欲しい」)を言っても仕方ないとわかっていました。だから、私は自分の行動で「体験」してもらうことで、考え方を変えてもらいたいと思いながら仕事をしてきました。

自分の行動で相手の価値観を変える。

会社では、世の中でも、ジェンダーに限らず、こうした思い込みによって、周囲も自分も勝手に制限がかかっていることって多いと思います。
「子どもだから、時短だからだからできない」というのが、一番先に思いつく思い込みです。制約があるのは事実だから難しさはあります。でも、制約があるからこそできることがある。

そういったことを伝えたくて、行動によって周囲に働きかけることを意識してきました。幸い、伝わる人には伝わったようで、二人目育休復帰の際には1年目の時短での仕事ぶりを評価してもらって、「時短だから昇進できない」という会社のこれまでのルールを変えることができました。

まだまだ、トライ中ですが、行動すれば変わることはあると信じて、毎日仕事をしています。

今回は人の「思い込み」について、熱く語ってきましたが、自分自身の思い込みについても書いて終わりにしたいと思います。

それは、「専業主婦を持つ職場の男性は信用ならない」です。
前の忘れられない発言含めて、今までの会社経験で「専業主婦を持つ職場の男性は信用ならない」を実感してきました。最近、同期から聞いたのは、部長にお孫さんができて、ずいぶん子育て世代の働き方に理解してもらえるようになったとのこと。

「人は変わる」 だから、私も固定概念にとらわれず、その人の声に耳を傾け、行動していきたいと思います。


自分にも思い込みがあるか考えてみなくっちゃ!

今回のnoteでは、大好きなVoicyの国際デーの企画を聞いていて書いて見ました。聞きごたえのある放送が盛りだくさん!ぜひ聞いて見てください。

ではでは、お読みいただき、ありがとうございました!
今日の1日があなたにとって、昨日よりちょっとHappyなものとなりますように♪

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