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家庭医専攻医開始!

 医師三年目、家庭医専攻医として1年目がスタートしました。
亀田家庭医プログラムでは最初の1ヶ月をオリエンテーション期間として、以下のようなものに取り組みます。
・家庭医療の実践に必要な、最初に知っておくべきコアな知識を各先輩や指導医の先生から教えていただく。
・当院で働く多職種の役割、仕事を知り、顔と名前を覚える。
・Sr.1の同期で一つプロジェクトを立ち上げ成果を発表する。

コアレク

 広範な分野にわたり、PCCMやEBMのような常に意識していくべき事柄から、高血圧・糖尿病・COPDといった身近な疾患、そしてメンタルヘルスや発達障害、行動変容やヘルスメンテナンスなどとても多くのトピックが取り上げられます。1つ1つのレクチャーは情熱に溢れ、質疑応答も含めて3時間ほどかかることもありました(ほとんど?)。コアレクチャーは毎年開催され、先輩方や指導医の先生たちが最新のエビデンスを用いて練り上げてくれます。その情報はKFCTを離れた先生方にもまとめ資料としてお送りされ、毎年知識のアップデートが自然に行われるという素晴らしい仕組みとなっていました。

 特に心に刻まれるのが、EBMのレクチャーと、全てのコアレクで語られる岡田院長の言葉でした。「家庭医療は究極の個別化医療」であるという深い洞察がそこにあります。最新のエビデンスを緻密に解釈し、目の前の患者にどのように適用するかを見極める。同時に、患者の意志や利用可能な資源を理解し、治療方針を共に選択する。時にはエビデンスから外れることもあるけれど、その決断を共に行い責任を持つことこそが、医師としての大切なステップだと感じました。多くの枠組みがEBMの実現のために用意されており、さまざまな手法を身につける必要性を感じたとき,
飛び込んだ大海の広さを実感するとともに、その無限の可能性に胸が熱くなりました。どんな海でも航海できるような能力を身につける、その果てしない道を歩むことへ不安や期待が半々の気持ちで存在し、この道を選んで良かったと感じています。コアレクチャーが終わり、今はまだ知識の段階です。これからの4年間を通して、これが体験として自分の血肉と成る瞬間を逃さないように、これからも努力を惜しまずに前進し続けたいと思いました。

多職種連携の魅力

 オリエンテーション期間中には、ただコアレクチャーを受けるだけでなく、当院で働くさまざまな職種の方々と共に仕事を体験することができました。互いの名前を呼び合い、垣根のないコミュニケーションを大切にすることが、職場の満足度向上や患者さんへのアウトカムの質を高める秘訣だと思います。初期研修医時代から関わりを持ち続けていましたが、新たな発見があり、心が温まる経験となりました。そして、これにより、KFCTがより家庭的な雰囲気に包まれたHomeであるように感じました。

 業務連絡だけでなく、気軽に何でも話せるという関係は、私たちの医療の道を歩む上でとても大切だと思います。多職種連携を通じて、お互いの役割や専門性を理解し合い、協力し合うことで、より質の高い医療を提供することができるはずです。患者さんのため、そして私たち自身の成長のために、多職種連携の力を最大限に活用できるようにしていきたいと思います。

Sr.1プロジェクト:熱い風を巻き起こす

 オリエンテーション期間中には、ただ教わるだけではなく、同期7人で力を合わせ、亀田家庭医専攻医・スタッフを感動させ、活力を与えるプロジェクトに取り組むことが求められました。私たちは「KFCT Family History」というプロジェクトを立ち上げ、KFCTの歴史を見つめ直し、世界各地で活躍する卒業生へのインタビューを行いました。

 KFCTは常に変革とチャレンジの道を歩み続けており、今も新しい冒険が始まろうとしています。過去の経緯を振り返り、その時代を過ごした先輩たちの思い出や現在の活躍を学ぶことで、私たちは未来への期待を胸に、現在を生き抜く力を得ることができると考えました。

 プロジェクトで収集したインタビューは内部公開のみとなりますが、先輩たちのさまざまな活躍を知ることで、KFCTで真剣に取り組む意欲がますます高まりました。このプロジェクトを通じて、私たちは熱い風を巻き起こし、KFCTの家族の絆を深め、未来への夢を追い求める決意を新たにすることができたと思います。

後期研修が始まって最初の1ヶ月が終わりました。
家庭医学の深さに圧倒されたと同時に、やってやるか!という気持ちです。何度も打ち砕かれると思いますが、仲間がいて、先輩がいて、互いに刺激を与え合う環境なら大丈夫だと思います。めげずに頑張っていきます!


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