【KFCT ローテーション】 2021/12


2021年最後の月に家庭医診療科を回りました。僕が一番楽しみにしていた診療科で、1ヶ月の学びがとても深くて本当に楽しかったです!

1ヶ月の研修を経て、自分の心の変化や気づきで特によかった3つは

・家庭医は本当によい。需要がある。

・患者→人

・ニーズに応えていく総合診療医としての生き方

です!

・修了発表に向けてフィールドワークとして、館山の住民の皆さんにインタビューをしていました。一人で初対面にいきなり話しかけるのはハードルが高かったのですが、メンターの先生に背中を押してもらいなんとか完遂しました!(この部分でも自分の成長を実感しました。)

インタビューした理由は、人々に求められている医者って結局どんなものなの?家庭医療は本当に良いことをしているの?という疑問があり、自分で確かめようと思ったからです。

色々な人に話しかけ、やはり包括性、近接性、継続性といった部分は明らかに求められているものだったし、家族背景を知ることや地域への働きかけも非常に重要なことがわかりました。n数は少なく、特性にも偏りが強いとは思いますが、自分が目指すものが必要とされている感覚を持てたのは嬉しかったです。また、住民のみなさんも優しく真摯に答えてくれて、期待をかけてくれたのも本当に嬉しかったです。

・インタビューは他にも館山のいいところとか、ここに住んだきっかけ、お店を始めている理由など色々聞きました。めちゃくちゃ面白かったのですが、話していく内にピタッとジグソーパズルがはまったような感覚がありました。患者→人への感覚の変化です。

この9ヶ月間、医者の業務・疾患の治療・手技など学ぶのに必死だったのが、業務に慣れてくると患者がベルトコンベアーのように過ぎ去っていくような感じがしてました。疾患名で覚えて、プロブレムの対応を学ぶだけでぽっかりと空虚感があった気がします。しかし、今回のフィールドワークで医者ー患者関係でない関係を結び、その人の人生を色々と聞いている内に、この人達が転びそうな時に支えたり、気づかない石を取り除いたりするための勉強なんだなと。空虚感は「何のために」勉強しているのかわからなくなったのが原因だったと気づきました。

その後は、患者ではなく人として見ることができるようになり、自然とその人のコンテキストが気になるようになりました。世界がぐっと広がったような気がします。

・ローテの空き時間をつかって、七浦診療所を見学させてもらいました。小学校を改築し、診療所の他にも病児保育や通所リハ、居宅ケアマネなどもあり、さらに図書館やお惣菜売り場やコンビニなども備えており、地域のコミュニティスペースとして開かれているすごいところでした。

患者のニーズに応え続けた結果であり、これからも広がっていく計画があるといいます。地域の保健室として在りたいという思いも素晴らしく、脱帽でした。

臨床現場で患者の声を聞き、ニーズを読み取り、満たす手段を考えて実際に行動に移す姿がとても眩しかったです。総合診療医はどんな医者なのか言葉にしにくかったけど、自分にとっては「その地域のニーズに応える力を持つ医者」と言えそうです。診療能力以外にも、このような起業家精神を持って様々なニーズに応え続けられるようになりたいと思いました。

地域のニーズに応え続け、academic centerとしても活躍する亀田ファミリークリニック館山での研修は最高でした!!

今年最後に一皮剥けた気がします。

来年も引き続き頑張ります!

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