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1966年公開の名作フランス映画「男と女」(^ ^)

映画(男と女)

午前十時の映画祭で観たルルーシュ監督の名作です。1966年公開ですから、もう半世紀前の映画になります。私も若い頃に観ましたが、記憶にあるのは有名なベッドシーンと子供たちと戯れる海辺のシーン。あとジャン・ルイ・トランティニャンが演じた主人公の職業がカーレーサーだったぐらいです。勿論フランシス・レイの音楽は覚えていますが。

この映画もあまりにも有名なので、ネタバレありの注釈はなしにしますが、ストーリー自体は至ってシンプルで、寄宿舎にそれぞれの子供を預けている父親と母親が知り合いになり、互いに伴侶を亡くして恋に落ちるというものですが、改めて観てみると、この映画が数々な賞を受賞して注目されたのは、クロード・ルルーシュの感性に裏付けされた大胆かつ繊細なカメラワークではなかったかと思います。

モノクロ画面を多用して、男女の微妙な心理状態を巧みに表現していきます。最も有名なベッドシーンでは、2人の顔のアップをモノクロで捉え、女性が亡き夫との回想シーンは鮮やかなカラーで、2人の躍動する全身が映し出されます。その対比が現在と過去の葛藤を象徴しているようです。

さらに効果的な音楽の導入で、そのシーンをより印象深いものへと仕上げていきますが、それはカーレースのシーンでも同様で、力強いサウンドがそれらのシーンをより盛り上げていきます。

フランシス・レイとのコンビは、その後グルノーブル冬季オリンピックの記録映画である「白い恋人たち」でも相乗効果が発揮されますが、この映画がその原点であったことは間違いありません。

ベッドを共にしながらも心が通じ合えなかった2人でしたが、ラストは劇的なエンディングとなります。大人の恋を描きながらも、悶えるように情欲的ではなく、気品さえ漂う控えめながらも情熱的な恋。ここまで冷静に描き切れるのも監督の感性と才能と言えるのかもしれません。

最後に本音を一言。まあ偏見と言われようがコンプレックスの反動と言われようが一向に構いませんが、やはりフランス人はカッコいいし、フランス語もカッコいい!
アヌーク・エーメはキレイで大人の女性の魅力があり、ジャン・ルイ・トランティニャンは、最初にサングラス姿で登場する時からカッコよかった。
アラン・ドロンがフランス人で、フランス語を話すことでどれだけメリットがあったかと、聞いたことがありましたが納得です(笑)。
(写真は公式サイトより引用しました。)

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