点と点をつなげ続けたい

櫻坂46 3rd Single BACKS LIVE!!から早くも1ヶ月経った。
配信ではあったがすさまじい熱量のライブを感じることができ、奮い立たされたことが思い出される。早くも櫻坂46のライブが恋しい。

一方、あの時感じた熱量や彩りが嘘のように、日々の大部分にはこれといった色も感情もなく、平凡で退屈なまま流れていく。

以前そんな日々から欅坂46・櫻坂46にのめりこんでいくnoteを書いた。
今も同じような日々を送っている。自分で選んだ人生だから、時にいろいろな物事に抗いながらも受け入れるしかない。

(突然の過去記事宣伝)(自分が書きたいから書くんだと思いつつ、読んでいただけると素直に嬉しいなあと思っています)(ご覧いただいている方ありがとうございます)(お会いした日には必ずやままどおるを大量に差し上げます)


それでも、ただ日々がつまらないとだけ言っていても仕方ない。
今の自分がまだ知らないことや、悪く言えば偏見すら持っている物事にこそ、素晴らしい世界が広がっているかもしれない。
最終的に好き嫌いの結論が出ることは当然としても、そう思い続けたい。
特にアイドルの世界を少しずつ知るようになってから、特に強く感じる(感じ続けたいと思っている)ことだ。

(なんで菅井友香さん素晴らしいって書いてるんだっけな、でも素晴らしいことに間違いはないからね~~~~~)

最近、そんな気持ちを持ち続けていてよかったと思うことがあったので書き留めてみたい。
近くて遠い存在だった、いや、心の中でそんな存在にしていた吉本坂46への出会いのことだ。

何気ないきっかけ

ある日、櫻坂46のファンの方とTwitterのスペースで話していた。
(話はそれるが、Twitter上でも頻繁にやり取りをする方ではないし、昨年10月の櫻坂全ツSSAまでツイキャスやスペース含めて一切櫻坂ファンの方々と話すことがなく、話せるようになったことも不思議な気持ちだ。櫻坂46の今を分かち合える方々と出会えていることが嬉しいし、ありがたい。)

「櫻坂46を好きになったきっかけは?」
ぶしつけかと思いつつも、ファンの方々と話すときによく聞いていることだ。

櫻坂46に限らず、誰か・何かを好きになっていく過程には人・物事の素晴らしさに圧倒される瞬間があって、そこには自分がまだ気づいていない人・物事の側面があるのではないか、と思っているからだ。

「吉本坂46から坂道に興味を持って……」
仲良くしてもらっている方がそんなことを言っていたのが、初めて吉本坂46というものを認識した瞬間だった。

それまで、吉本坂46のことは一切知らなかった。
正確に言えば、吉本坂46の存在は知っているが、特に関心を持つこともなく、活動を見ることもなかった、という状態だった。

さらに正直に言えば、「お笑い芸人が多いイメージのある吉本がアイドルグループ…?なにをやる人たちなんだろうよく分からない」という食わず嫌いな気持ちもあった。

そして、この段階では特に吉本坂46を知ろうとすることはなかった。
(とは言いつつも、信頼の置ける方から吉本坂46の存在について聞いたことで、何か心に良い「引っかかり」があったことは間違いない。)

買うか買わないかは

時は流れ1月末になった。いつものように趣味用のTwitterアカウントを眺めていると、先ほどの方が「来週活動休止するんだけど来週アルバムをリリースする」とツイートをしていた。

ーーーその方はかねてから、悪魔的な言葉を発している。
「○○するかしないかは、○○してから決める」という言葉だ。

つまりは何事もまずやってみればいいということで、なんとも悪魔的としか言いようがない。
けれども、なにをするにも臆病な自分にとってはとても刺さる言葉だ。

吉本坂46のアルバム、買うか買わないかは買ってから決めよう。
ツイートを見てすぐ、初回限定盤A・Bを買うことにした。

初めて触れる吉本坂46の姿

アルバムが届き、まず初めに特典映像を見た。
吉本坂46の結成発表からの歴史をまとめたものだ。
その映像を見て、特に2つ印象深く残ることがあった。

1つ目は、吉本坂46の表題曲を振り付けする上野隆博(TAKAHIRO)さんの言葉だ。

言わずもがな、欅坂46・櫻坂46楽曲(一部除く)の振付もしており、勝手ながら大変になじみ深い方である。

吉本坂46 1stシングル表題曲「泣かせてくれよ」の振り入れをする中、このようなことを述べていた。

苦しいも嬉しいも経験した一人の人間が、ここに集っているという、この人間の厚みというものが、このグループの最大の魅力なんじゃないかなと皆さんを見て感じています。

That's Life~それも人生じゃん~ 初回生産限定盤A
Disk2 吉本坂46が冬眠するまでの全記録(前編)

色々な方々がいるアイドルグループだからこその魅力もある、という捉え方に驚かされた。
そして、かつてアイドルそのものに持っていた、「知らないものに対する(偏見ともいえる)負のイメージ」が自分にあったことをまた感じた。

2つ目は、「君の唇を離さない」の素晴らしさだ。
特典映像で楽曲やMVができる過程を垣間見る中で、1stシングルユニット曲「君の唇を離さない」の存在を知る。

赤いスーツを着たメンバーの皆さんが、鋭い表情でパフォーマンスしている。曲も少し冷たい感じすらあって好きだ。
そしてセンターの方の雰囲気がとてもかっこいい。

「吉本はお笑い芸人の多い人たちだよなあ」というところから、お笑いのステージのような一見ゆるい雰囲気(に見える状態)だけなのかというイメージすらあったが、そんなことはなく、真剣にステージを作り上げるグループなのだと気づかされた。
(ゆるい雰囲気のイメージと表現したが、お笑い芸人の方も含めて、ステージに立ち自らをさらけ出しながら表現する方々を心から尊敬している。)


吉本坂46 2nd&3rd Anniversary Live〜冬眠〜

ギャップにすっかり惹かれ、ライブが気になってくる。
百聞は一見に如かず。配信でアニラを見た。

メンバーの顔と名前、楽曲や歌詞をほとんど知らない状況であったが、楽しさと凛々しさのギャップや、さすがの安定したMCに触れ、素晴らしいひとときを過ごすことができた。

2期生曲という「永遠のゴールドラッシュ」では、どこか苦しさや葛藤もありつつ、まっすぐ進んでいくような表情を見られ、新たな「好き」に気付くことができた。



最も驚いたのは、欅坂46の「サイレントマジョリティー」をパフォーマンスしていたことだ。

欅坂46が櫻坂46へと姿を変えている今、リアルタイムで欅坂46楽曲の世界に触れることは、しばらくほぼないだろうと思っていた。
櫻坂46に欅坂46そのものを見ることもなにか違う気がするし、その世界を想うときは、欅坂46が残したたくさんの「作品」を見ようと思っている(このことだけで記事を書けてしまうのであとは割愛する)。

だが、吉本坂46アニラという、正直予想もつかない形でまた目の当たりにすることとなり、とても、それはそれはとても驚いた。

驚きつつも、大変素晴らしく感動した。
センターの方の感情を振り絞るような表情と眼差し、メンバーの方の真剣としか言えないパフォーマンスに心奪われた。

坂道シリーズの楽曲では、乃木坂46の「夏のFree&Easy」もパフォーマンスしていた。
男女混合のグループの夏フリ、新鮮だったしとても楽しかった。

その他、ちらほらとメモをしていたので載せておく。


アニラをもって、吉本坂46は冬眠(活動休止)に入るという。
このタイミングでようやく知った自分に歯がゆさを感じるが、約3年間で作り上げた作品を知ることと、冬眠明けを楽しみに待っていようと思う。ちなみに、榊原徹士さんと光永さん推しな今です。

知らない物事にこそ

その時点では将来関連すると思いもよらない過去の出来事を、後からつなぎ合わせていくことを「点と点をつなげる」と表現した人がいる(※)。
将来を見据えてつなぎ合わせることはできず、今やっていることがいずれ実を結ぶだろうと信じるしかない、とも。

日常の大部分には「ドキドキとする何か」なんてないと思い、「世の中昨日の繰り返しだ」としばしば感じてしまう。これは一生付きまとうことだと思う。
それでも、その感情に飲み込まれるだけではなく、今の自分が知らない物事にこそ「日々をドキドキさせてくれる物事」があり、「単なる繰り返しではない毎日を鮮やかに彩ってくれる」のだろうと信じていたい。

好奇心を持って、知らない物事にこそ飛び込んでいく気持ちを持ち続けて、点と点をつなげ続けたい。
社会の中で与えられた仕事上の役割においても、自らの価値観や視点を深めてくれる趣味においても。





(※)故スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学卒業式におけるスピーチ(以下リンクに全文掲載)