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今後10年は生きられないだろう両親に何を思う

コロナで家から出ることが減り、父も母も思っていたよりも早く
体の衰えがやってきている。

父は今年で71?72歳くらい。
母は70歳くらいだ。

もともとは脚が悪い母を父がここ数年サポートしていたのだが、
父の患っているPOCDのほうが芳しくなく、
数ヶ月単位で、少しずつできることが減って、
生命力に溢れているとはお世辞にも言えないような状況になってきた。

在宅酸素療法を取り入れてる。

以前から悪かった呼吸器。ここ数ヶ月はにっちもさっちも行かなくなったので、父は在宅酸素を取り入れることにした。
それもうまく機能しなくて、酸素のおかげで鼻が詰まるとか、
鼻血が出やすくなるとかでマイナートラブルが非常に多いらしい。
鼻が詰まりやすく、夜も寝ることができない、
ゆっくり寝ることもできず、息も絶え絶え………
なのかと思いきや、ツムツムをする元気は少しあるらしい。

動けるうちに仕事を少しでもやって、息子や娘に世話になりたくない、
可能なら孫たちの教育資金は一端は賄ってやりたいのが親心だそうだ。

私の家族のことも心配している。これから部活や子供の独立で
非常に忙しくお金もいるし、夫婦仲にだって翳りが見えてくるのが
こういった時期だろう。
「俺がおらんなったら、お前は大丈夫か?」と父が言う。

私は大丈夫だと思う、子供たちもあと少しで高校、大学と
大変な難所に差し掛かるけど、
きっと大丈夫だから、

と声をかける。

父はまだ仕事もできるし、頭もしっかりしている。
動くことはフラフラで少し前ならなんなくできた動作もできなくなっている
私は経理を助けたり、わからない制度を調べたり、サポートはできても、
父の治療をどうこうはできない。
その場にいて、介護の助けをしたくても、息子が高校入学、次男は大きな大会を控えていて、実家でサポートというのはできそうにない。

最近では、夜眠れない父を過ごす父がついぞ弱音を吐くようになった
「入院したい」が父の口から漏れるようになったのだ

もし入院したらどうなるのだろうか

今のご時世、入院したとして、面会は?どんなふうにどんな検査で
体の悪いところか見つけてもらうんだろうか。
実はその前に行なっている検査では
「肺も、心臓も今まで以上に悪いなんてことはない」
と言われている。
でも眠れないのは、やはり不安だったり、マイナートラブルの頻発で眠れないのだろう。

あまりひどいなら病院にお願いして、大きな入院施設のあるところに移るべきだと、家族の意見は一致している。

その場合、足の悪い母は私のそばにいることはできず、一人暮らしをすることになる。(これは本人が希望した)
短期ならできても、長期になるとさすがにしんどいだろう。
そこをどうサポートするかも考えないといけない。

そして最近頭をよぎるのは、
このままでは「10年後には少なくともどちらかはこの世にいない可能性の方が高い」ということ。

つまりこの数年で親の終活に目を向けなければならないということ。
幸い、会いたい人ややりたいこと、絶対に叶えたいものなどは
そんなにないので、できるだけ長く、孫の成長をみたいという望みを叶えてあげるだけだ。

とうとう私にもみたくない現実に向き合う時がきた。
これまで百点満点ではない、40点くらいの親だけど、
いなくなるのはとても寂しい。

10年の猶予で(あるかわからないけど)仕事、メンタルケア、介護、
全てをうまく回すことなんてできるんだろうか。

40代、50代でこの問題に直面する方は少なくないと思う。
育児が終われば、場合によっては育児の真っ最中にこの問題が降ってくるのだ。

五年後はわたしは、両親そろっているのだろうか
10年後は、お墓に声をかけているのだろうか

すごく寂しい。どうやって乗り越えていけばいいかわからない。
こんなときはすぐ、私の悪い癖「思ってるより悪くないって!!」が出る。
そんなことあるはずがない。
入院したがらない患者が入院したがるほどって相当しんどいに決まってる。

夫婦揃ってしっかりしているうちに、
入院の算段つけるからね、

といった母に、なんと声をかけていいかわからなかった。
もちろん父が元気になる可能性もあるかもしれない。
「現状維持」が精一杯のラインかもしれない。
もしかすると、入院したことによって、
どんどん悪くなる可能性だってある。

こんな日は、グルグル同じことを考えて
答えが出ないまま朝を迎えるのです。

父と、夫と、息子たちと、楽しく旅行した
プールにも入った。
お祭りにも行った。
幼稚園の、小学校の運動会見にきてくれた。
それで、今はいいじゃないか…

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