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足元で寝ない犬

犬の寝る場所には意味があるらしい。

最近、愛犬と一緒に寝るようになった。

飼いはじめた頃、せまいゲージに入れてリビングに置き去りにしていたのがいまでは信じられない。習慣というのは恐ろしいものだ。

愛犬と愛犬のおもちゃを抱えて寝室にいく。寝室に放つと、すぐさまベッドを占領される。図々しさは誰に似たのだろうか。

僕が寝はじめるのにあわせて愛犬も寝はじめるのだが、場所はその日によって違う。最初は足元が多かったのだけど、いまでは頭の上か胸元が多い。

頭の上とか胸元は、なんとなくさみしい足元に比べて愛犬を近くに感じられる。あたたかくてよく眠れるような気がして、なかなかよいものだ。

そんな毎日を過ごしているからふと、愛犬の寝る場所に意味があるのかどうかが気になった。調べてみて、結果に呆然とした。

頭に近くなるにつれて「飼い主を敬っていない」らしい。

待て待て。頭の近くどころか頭の上で寝られている僕はどうしたらよいのか。自覚した。どうやら「なめられて」いるらしい。

僕が少し距離を感じていた足元は、むしろ飼い主を敬っている証拠で、自分より上だと認めて守ろうとしているということだった。そして頭の上は、飼い主を自分より下にみていて、いつか手に負えなくなる可能性があると書かれていた。

最初は健気に僕を守ろうとしてくれていた愛犬は、どんな心境の変化か、いつの間にか僕を自分より下だと判断したようだ。なんでだよ。

あいつはきょうも僕の頭の上に寝るのだろうか。もしかして自分のベッドとか思っちゃってるんじゃなかろうか。僕に向けて「お前も使っていいよ」みたいなスタンスなんじゃなかろうか。

いつか寝首をかかれないか心配だ。

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