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『イニシエーション』


『イニシエーション』を読んだ。

エリザベス・ハイチという
100年以上前に生まれた女性によって
書かれた本である。


読み始めて間もなく、
ページをめくる手が止まらなくなった。

「出会っちゃった・・・」

とハートがつぶやく。


エリザベス・ハイチは
1897年、ハンガリーのブタペストに生まれた。

物語は彼女の幼少期の追憶から始まる。

エリザベス・ハイチという
類まれな叡智と才能を持つ魂が
幼い頃にこの世界をどのように知覚していたか。

それが、鮮やかな記憶とともに語られる。

エリザベスは生まれた時から
この世界に違和感を持っていた。

実の両親に対しても
「この人たちは、わたしの本当の親ではない。
 わたしの本当の父と母は、別の次元にいる」
という感触を拭い去れなかった。

幼い頃から、ピアノ、絵画、彫刻の才能に秀で
彫刻家として活躍する一方で、
Selvarajan Yesudian(セルヴァラヤン・イェスディアン)と共に
ブタペストにヨーロッパで最古のヨガ・スクールを開設した。

第二次世界大戦後にスイスに亡命し、
ヨガを通してスピリチュアルな真理を人々に教え、導いた。

彼女の真理への探究心、向き合い方は、
徹頭徹尾 ピュアで誠実で嘘がない。

本質を見抜き、
誤魔化しや欺瞞は許さないため、
おごそかな厳しさがある。

しかし、
そこには同時に
普遍的な愛がある。

ページをめくりながら
何度も涙が頬を伝った。

現世の彼女の人生に立ち現れる
時空を超えた深い縁と絆。

きっと私たちの人生にも
同じ法則が適用されているに違いない。

今 ともにいる夫、息子、
親・姉妹に、心友。

目を閉じると、
今生で深いご縁を結んでいる
六親縁と友の顔が浮かぶ。

彼ら、彼女たちとの間にも
きっと時空を超えた魂の物語があるはずだ。


昨今のアセンション・ブームで
”目醒め”が時流に乗っているが、
”目醒め”とは極めて個人的な体験である。


それを物語の冒頭で
エリザベスが彼女の言葉で弟子に伝えている。




エリザベスの中に呼び覚まされた
古代エジプトのイニシエーションの儀礼の記憶・・・


その極めて個人的で
普遍的な真理への旅を、
何千年もの時を超えて
私たちが追体験できる神秘。

彼女の個人的な体験は
100年以上の時を経ながら
まったく古びていない。


彼女の研ぎ澄まされた
感受性と霊的能力の高さは
時間と空間を超えて
新鮮さに満ち、斬新である。


もし今 目の前にエリザベス・ハイチがいたら、
彼女の目の奥の光を通して
わたしたちは多くのことを識り、
体感し、学ぶことができるだろう。


みずがめ座時代にイングレスしていく今、

古代からの叡智と
今はもう肉体を持たないイニシエータたちの存在に
つながれたこと。

そのめぐり合わせに感謝する。


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