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だから僕はDeFiを辞めた(一週間で200万円を稼いで一年かけて200万円を失った話)


(仮想通貨なんか理屈で)考えたってわからないし
あ、どうも らと です。近年は当然のように猛暑が続きますね。
この記事は僕がDeFiに参入してから現在に至るまでの備忘録となっているため、自分語りや蛇足が含まれていると思われます。苦手な人はブラウザバック推奨。
そもそもDeFiってなに?という人は以下の記事をオススメします。



一応スペック

  • 18歳(参入当時)

  • 元体育会系のバカ、鬱病を患い後天的に人並みの知性を獲得

  • 少しだけプログラミングを齧っていた

  • 仮想通貨の仕組みに興味を持っていたため、DeFiのことはなんとなく知っていた

どこからどう見ても提出物を出さないタイプの社会不適合問題児ですね、ありがとうございました。実際そうでしたから。
当初DeFiを触る前はバグバウンティのためにアカウントを作っていて、当時はフォロワーが20人の名もなき人でした。

https://blog.m0n4.com/post/fuze.tv-high-impact-xss/

特筆すべきこともないので次に移ります。


1月

なにもなし。実際には運用していなかったが、強いて言えば魔界を探検していた。しかしながら知識が乏しい。

とても意味不明なことを言っていますね。どうかご慈悲を。


2月

転機となった2月になります。
2022年2月1日、この日を境に僕の人生は大きく動き出すことになります。
近年のインフレ懸念や利上げ等、様々な要因が重なった結果、日本円の地位は揺るがされてしまうこととなりました。

そのため、今後も円安は続くだろうと判断した僕は口座にある430万円をJPYCに交換することにしました。JPYCを使う理由ですが、当時は成人年齢引き下げ前であったため、残念ながら僕はForex及び暗号資産取引所を使うことができなかったのです。USDCに交換した時点での平均取得単価は114円でした。

ちなみに当時の僕が選んだ運用先はBeefy Financeのステーブル系でAPYは10%前後です。仮想通貨バブルの残火を感じますね!


3月

3月ですね(自明)

運用先のAPY10%も廃れてしまい、途方に暮れていた僕は新たなる新天地を目指し歩みだすことにしました。まず最初にしたことはネトストです。めだかさんやSOUさんなど著名な仮想通貨廃人有識者を非公開リストに入れて監視していました。当たり前の話ですが、情報なくして活路を見出すことはできません。また、知り合いの方は多ければ多いほど良いでしょう。

ところが、バブルの終わりかけには特にこれといった情報もなく、強いて言えば鮮度の高い情報を日本語で受け取れるという程度の利点しかありませんでした。(最近ではデリバティブを組み合わせた運用先など、多種多様で複雑なトレンドが形成されつつありTLが潤っていますが)

何も得られずに迷走していた僕でしたが、そんなときにある情報が飛び込んできます。「Anchorの準備金が再補充された」と。
AnchorについてはCoinGeckoさんの記事をご一読ください。

実はAnchorについては2月頃から目をつけていたのですが、高利率の弊害として準備金の枯渇が問題となっており、APY20%を持続するプロトコルなど非現実的でバカバカしいと考えていたので参入はしていませんでした。しかしながら準備金が枯渇するまでの期間が伸びた今、僕はUSTがデペグするまでのチキンレースであることを知りながら、参入しない手はないだろうとTerraに資金を移したのです。

無事にAPY20%をチューチューできて満足だった僕ですが、TerraについてTwitterを漁っていると面白い情報が出てきました。以下の記事になります。

ふーん、おもしれーじゃん。ということで、ひとまず僕はKujiraが本当に活用できるプロトコルなのか調べ始めました。

ちなみにこの後、Terraで見つけたレンディング系の新しいプロトコルを共有しようと思いDMしたのですが、突発的かつ脈略のない文章になってしまい見事にブロックされてしまいました。
記事を拝見していただけたようで無事に解除していただきました!(そりゃスパムアカウントに見えるよなw)

あとは特にありません。3月は友達の手伝いでプリコネRの解体や、自宅サーバーのインフラ整備などをしていました。

4月

4月も終わる頃だというのに、このアホはまだ調査していますね。
この辺りから めだか さんとDMで会話していたような気がします。
また、4月以内にはKujiraに参入済みです。


5月

Kujira関連のbotを書いていました。まず最初に作ったのはミラトレのために大口の注文設定を取得するものと、精算される担保がどの価格帯にどの程度あるか取得するbotになります。精算担保は$KUJIを$5000(だったかな)保有することで有料機能として確認することができたのですが、僕は乞食するためにalphadefiのAPIからデータを取得して自作しました。

また、Kujiraの運営に公式Telegramで紹介してもいいかと聞いたところなぜか承諾されたので告知した記憶があります。「Kujiraのデータの方が精確だから留意してね」との旨を述べた気はしますが、サイコムーブであることに変わりはありません。

ちなみにKujiraの運営に日本語を喋れる人がいるのか聞いてみたところ、喋れる人や日本を訪れている人が多く印象的でした。

その後、睡眠中にKujiraの入札が発生してしまうと面倒だなと思った僕は、自動化botの開発に着手しました。そもそもクリプト界隈におけるbotterという概念すら知らずに非EVM系チェーンで開発していたため、技術スタックは何もありません。AnchorとKujiraの仕様が優秀であったことに感謝ですね。当時はKujiraの清算と為替で+200万円弱の利益でした。

割愛したツイートもありますが、クソツイを眺めたいのであればどうぞ。
Terra崩壊後に公開したクソクソゴミキショコードはこちらから。実際にはgitにcommitせずに稼働していたので、少し早めの段階で実用していることになります。

来るべき崩壊 5月10日

はい、とうとうやってきました。皆さんご存知 LUNA大暴落 -99.99% 事件ですね。知らない人はしんじろさんの記事を読みましょう。そして仮想通貨やめれ。

なんと僕がbotを稼働させてから一週間前後でチェーンが吹き飛びました。もしかするとRosさんよりも被弾速度が早いのではないでしょうか?

実は数日前から崩壊の予兆があったのですが、当時の僕はまだ逃げていませんでした。どうして分かっているのに逃げないのでしょうか?

撤退

清算通知

深夜に胸騒ぎで起床してPCを見ると、botのトランザクションが通っていないことを確認。(確実に通ることを前提に設計していたので異常終了が発生。幸か不幸か、清算→スワップ→プライスインパクトのループを免れた)
おかしいと思い調べてみたところ、なんとUSTのデペグが始まっていたのです。急遽逃げることにしましたが、トランザクションが詰まっていてBinanceに着金するまでは10分もかかりました。


$0.97~$0.93を推移するUSTの価格を見た後、成行で全額スワップしています。気分はサマーウォーズでした。

また、撤退理由に関しては、ツイートのツリーを見ていただければと思います。


結果的には「清算した担保の暴落・プライスインパクト・USTのデペグ」の三連釘パンチを喰らい-$2800の損切りで済みましたが、ここから更に、不慣れであるにも関わらず裁量取引に手を出したことで追加の損失を生んでしまうこととなりました。

僕は

  • Terraが崩壊するのであれば、ショートで利益が発生する

  • Terraが崩壊しないのであれば、ショートで損失が発生したとしても、また今後の清算で利益を狙える

という考えのもと、LUNAをショートすることにしたのです。しかしながら、ブラックスワンとも呼べる今回の事件は自分が想定していたよりも遥かに大きなボラティリティを市場に生み出し、あっけなく僕のポジションはストップロスに到達してしまい、ものの数分で-$1000の損失が発生してしまいました。とても悔しい思いをしたので、今回の反省は必ず次回に活かすつもりです。

どうやらUSTのアービトラージで爆益を叩き出した人もいたようですが、前述の通り僕は仮想通貨初心者です。なんとなくの概念は知ってたけど、実際のやり方なんて知らないよ~~~!!

そして有益な情報を流していた方々に情報を還元しようとDMを送ることにしました。SOUさんはDMが開いていなかったのでリプです。


6月

TronのUSDDでステーブル農家をすることにしました。懲りずにまたアルゴステーブルですが、Terraで逃げ切ったことから今回も稼いで逃げるぞという自信があったのでしょう。このクソバカが(もうお分かりですね)

こちらに関しては以前に記事を書いています。APEは自分だったというオチですね。

そしてデペグへ

ドキドキ!?アビトラ初体験!

実は僕、恐らく日本人で一番最初にTRONのレンディングプロトコルであるJustLendの価格オラクルが不正であることに気づいており、崩壊したらアビトラしてやるぞと意気込んでいました。具体的にはUSDDの価格が常に$1.00の判定であり、デペグしたとしても等価として扱われます。
しかしこのバカはあろうことか、レバレッジを掛けたポジションを持っていたので損失を生み出し撤退しただけだったのです。自分が嫌になりますね。死んだら来世はブリジットになりたいと思っています。僕の性自認は男ですが、憧れを抱いても良い時代なのではないでしょうか!!?
こんな太ももしてたら街歩いただけでビルが倒壊するわW

正解のムーブは?

JustLendにおけるUSDD預入の担保比率が$0.85であったため、デペグが進行して$0.85に限りなく近づいたときに買えば、デペグ/リペグのどちらのポジションでも利益を生むことができました。
当時、僕はbotter界隈の著名人であるQASHさんにリプを飛ばしています。QASHさんのブログには感銘を受けており、なにかの形で還元できればいいなと考えていたのです。思えば初めてbotterの方と接触した日でした。

しかし意外にも、市場規模(TVL)が小さい上にジャスティン(TRON創設者)の思惑が成功したのか、大口が$0.90でUSDDを大量購入した時点から、徐々にリペグしていきました。
現在は$0.999とデペグなどしていなかったかのように稼働しており、上記の価格オラクルの問題も含めて運用先としてはアリかなと見ています。(崩壊してもヘッジできるため)
チェーンが遅延しなければの話ですが。


7月

末期

正直なところ、DeFiのイベントとハッキング事件が多すぎて覚えていません。最後の灯火だった気がします。

インパクトが強かったものだと、中堅チェーンのHarmonyとOasisがEvodefiとかいう悪魔のせいで死んだことですかね。

簡単に述べると、チェーンに流動しているステーブル系(USDT, USDC)の裏付けがオレオレトークンである偽札だったのですが、その担保を請け負っていたブリッジの運営が Rug Pull(詐欺)しました。当時に資金拘束されていたQASHさんのツイートを追うとヤバさが分かると思います。

トレード

僕はNFTのトレードに挑戦してみたり(最終的に+80%だけど原資が少額)
面白いことに僕が最初にトレードをしたNEN StudioというNFTはWLを貫通(ハッキング)されました。疫病神かな?

ML-bot

機械学習にも手を出していました。CEXとは書いていますが途中から別の分野で試行錯誤をしています。けいえすさんと一緒にNFTのトレードにエッジのような何かを見つけたのでモデルにできないか試してみましたが、特徴量の不足でお蔵入りに。

NFT-Mint-bot

また、この時期はNFTのフリーミントが流行っていたので、最速でMintを叩くbotの開発にも着手していました。僕は間に合いませんでしたが、MEGAMIというNFTはPoSの領域(ノード改造の着手)に踏み込まずともbotで叩けば利益を出せていたそうです。
Private MintではMintのために必要なtokenIdが0000-9999の4桁として与えられていたのですが、当時のETHチェーンはガス代が$5と安かった上にMintに成功するなら売買のロイヤリティを考慮しても差額で$230ほどの利益を得ることができていました。
単純計算で45回は失敗したとしても問題はないため、botterの方々は総当たりTXを送信していたと思われます。というか実際にトランザクションを確認しました。

これは名前も忘れたNFTのシグネチャを導出しようとしている僕です。

最速Mintを実装するにあたってはビビドットさんの記事がとても有益でした。


8月

特に何もありません。MoonbeamのNoMad(mad系オレオレトークン)がハッキング被害を受けてデペグしたのと、Solanaで使えるウォレットの一つであるSlopeが秘密鍵を流出していたことぐらいですかね。感覚が狂っていると思われそうですが、DeFiではこんなこと日常茶飯事です。
ちなみにRosさんはまた被弾しました。

対して僕はというと、ETHのマージ戦とデリバティブ系のプロトコルを触っていたぐらいです。botter界隈の方々のレベルが高いことを鑑みるに僕はただ単に運良く稼ぐことができただけなので、もうbotterとして参入することは諦めていて、最近は現物を握りしめることに重点を置きました。

マージ戦については おん さんの記事からどうぞ


10月

突如としてAptosのローンチが決定しました。よくわからない公式のNFTをmintしていればエアドロで$APTが貰えて$1500は儲かっていたらしいです。
僕はオンチェーンのエアドロ速度を計測してトレードに使っていました。結果は50万円の含み益でしたが、$DOGEと$MASKにFOMOったら消えました!


11月

地獄のFTX破綻
この時期は寝て起きたら毎日別世界でした…


12月

当時は200万円あった含み益は「UST・USDD・トレード・現物」を経て、ほぼプラマイゼロになりました。一週間で稼いだ実感が沸かない額をガチャガチャした結果ですね。
ただ、記事の執筆やコードの公開をしていたことから、お仕事やインターンやbotter忘年会のお誘いを受ける機会ができたので、今回の経験は僕の人生においてプラスだったと考えられます。


最後に

この記事を読めば分かる通り、現在のDeFiはリスクに対してリターンが少なすぎます。APY10%だ!やったー!と思っても、上記のリスクを考えると実際にはマイナスであることのほうが多いです。したがって、市場リスクを避けるためにステーブル農家をしていたとしても、その行為自体が全くもって無意味で矛盾している行動にすぎません。

皆さんはくれぐれも余剰資金でDeFiを触りましょう。
大抵の場合、夢も希望もないのが現実です。

p.s. DeFiの情報共有コミュニティを作りました。なぜか仮想通貨やbotterの有識者が多く来ていて、しまいには黄色のバケモノまでくる始末です。もしよろしければどうぞ!たまにbotterの方がポロリしているそうな
最近はDEG鯖がオープンになったのでそちらで雑談しています

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