『Angels with Broken Hearts』(AwBH)の日本語化プロジェクトを始めました
翻訳済みコミックスはこちらにまとめてあります
はじめに
Steam等で配信中のビジュアルノベルゲーム『鱗羽の天使』(原題：Angels with Scaly Wings)の前日譚を描いたWebコミック、『Angels with Broken Hearts』の日本語化プロジェクトを始めました。この翻訳プロジェクトは先述のビジュアルノベル、およびWebコミックの制作者であるM. B. Saunders氏から許可を頂いたうえで行っている公認プロジェクトです。ただし、訳文はあくまでファンメイドであり、公式ではありません。翻訳に瑕疵があった場合は全て訳者Luptasの責任です。公式サイドは訳文に一切の責任を負っていませんので、お気づきの点は訳者までご連絡下さい。
翻訳のきっかけ
『Angels with Scaly Wings』は2017年に発売されたゲームですが、つい最近まで日本語版はDMM Gamesで独占配信となっていました。2021年2月に翻訳のクオリティを向上したバージョンがSteamで配信開始され、次はPSやXbox、Nintendo Switchでの配信も計画されているようです。
訳者は2019年に本作を英語版で遊びました。ドラゴンと恋愛するゲームという触れ込みを聞いて最初はジョークアプリだと思ったのですが、実際に遊んでみると設定は骨太でキャラクター描写もしっかりしており、洞察もなかなか鋭い。恋愛要素を抜きにしても異文化交流モノの作品として普通に面白いのです。Steamで98%好評(※1)という圧倒的な評判に納得しながら勢い余ってSteamに長文レビューを投稿してしまったのですが、そのレビューに制作者ご本人からご丁寧に日本語版の改善状況についてのご返信をいただきまして、そのままやり取りを重ねているうちにWebコミックをボランティアで翻訳させていただく、という流れになった次第です。
AwBHについて
『Angels with Broken Hearts』(以降AwBH)は、本編である『鱗羽の天使』が始まる数年ほど前をオムニバス形式で描くWebコミックです。この翻訳プロジェクトを開始した2021年3月時点では150ページ前後まで公開されています。総ページ数は200～300程度になるとのことで、おおよそ半分ほどでしょうか。恐らく完結まではあと1～2年を要することでしょう。本コミックの制作費はM. B. Saunders氏のPatreonに集まった支援金から賄われており、ここで集まった資金は次のゲームの制作費(※2)にも充てらているそうです。同作をプレイして次回作やコミックに興味が湧いた方はパトロンになってみてはいかがでしょうか。なお、AwBHは『鱗羽の天使』本編のネタバレを大量に含みます。未プレイでネタバレを避けたい方はここで引き返して下さい。
三つのストーリーライン
AwBHは三つのストーリーラインに分かれています。コミックがリリースされる順序はPatreonの投票によって決まるため、特に定まっていません。
ストーリー『E』
本編にも登場したキャラクターであるセバスチャンが新人警官として配属された初日を描くストーリーです。また、同様に本編に登場したゾン、ダミオン、そしてヴァラの家族についての物語も描かれるそうです。
ストーリー『S』
レミーとその元恋人であるアメリア、そしてアディーンの関係を描くストーリーです。このストーリーではマヴェリックも登場し、彼が職務と家族の間で葛藤する様子も描かれます。
ストーリー『I』
本編では間接的な言及に留まっていた人類の世界を描いた章です。『鱗羽の天使』に登場する数少ない人間キャラクターであるレザの過去、そして彼の命を救ったネバダ州の集落で繰り広げられたドラマが『鱗羽の天使』に繋がるまでの経緯が語られます。
この区切りとは別に、話を区切る単位として『章』が用いられています。少し混乱しやすいですが、"第1章、ストーリー『E』"のような形で表記していきます。
更新ペースについて
日本語化プロジェクト開始時点で公開済みの第7章までは既に翻訳が完了しています。ここまでのコミックについては画像が仕上がり次第、順次公開を進めていきます。
第8章以降に関しては、ある程度区切りのいいところで翻訳していこうと思っています。10ページ前後で区切りを付けられればいいかなと考えていますが、訳者の都合とテキスト量にも左右されますので、気長にお待ちいただけると嬉しいです。
脚注
※1：本記事を執筆した2021年3月時点
※2 : 2021年3月現在、M. B. Saunders氏の次のプロジェクトが『鱗羽の天使』関連作品であるのかどうかについては一切言及されていません
AwBHのコミックの内容、及びアートの著作権は全てM. B. Saunders氏ならびにアートを担当したアーティストに帰属します。
『Angels with Broken Hearts』の公式HPはこちら
http://angelswithbrokenhearts.com/