Lunzi in UK

2023年1月から英国在住。日本法人での勤務を経て30代後半でグローバルに転籍し、プロ…

Lunzi in UK

2023年1月から英国在住。日本法人での勤務を経て30代後半でグローバルに転籍し、プロジェクトマネジメント業に日々奮闘。 noteは、老後の自分に宛てた日記。

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イギリスに来るまでの経緯

日本法人時代も含めて、勤続10周年を迎えた。 自己紹介代わりに、ここに来るまでの経緯を記しておこうと思う。 人生最初の海の外は、イギリスだった 2000年代初頭。母親の知り合いのつながりで、ロンドンに住む日本人ーイギリス人夫婦の家にホームステイさせてもらった。国内旅行すらほぼ行ったことがなかったのに、一人で国際線に乗り、よく行ったなと思うし、家族もよく送り出してくれたなとも思う。高校生の夏休みだった。 Zone6から2へ、毎日電車とバスを乗り継ぎ、通ったロンドンの語学学

    • 褒められた話も記しておこう

      今日は嬉しいことがあった。上司から「いま5分だけ話せる?」とチャットが入り、すぐビデオコールすると、興奮した様子の彼女の顔が画面いっぱいに映った。アメリカ出張へ飛び立つ直前に、どうしても私に知らせておきたかったことがあるという。 私とギリシャ出張をともにした社内関係者と上司とがキャッチアップをした際に、その社内関係者(Sと呼ぶことにする)から極めてポジティブなフィードバックを受けたというのだ。なお、上司は今回同行していなかったので、私の出張中での振る舞いは、人づてに知るしか

      • ひねくれても仕方がないが、やっぱり凹む

        今回のギリシャ出張では、いつも頭を悩ませてくれる面倒くさい社内関係者とは別のチームと行程をともにした。 性別・年齢層・職位というファクターもあってか、終始それぞれが落ち着いて職務を全うし、ドラマもなく平穏無事に完了した。私が求めているのはこういうプロフェッショナリズムなんだよなぁとつくづく思った一方で、もやもやと考えていたことの続きを記しておきたいと思う。 自分がイモくさくて凹む 出張先では自分がほぼ唯一の東アジア人、という状況にはだいぶ慣れてきた。そう意識するのは、集合

        • 老いを感じた出張

          5日間のギリシャ出張を終え帰宅した。仕事は計画通り無事に終えられたので一安心であるが、個人的に消化しがたい心境をちらほら抱いたので記録しておこうと思う。 40歳の誕生日まであとわずかだ。精神的にも、身辺環境的にも、さして成熟に達した気なんてしないが、身体の変化は年相応だ。 30代では、傷が治りにくい、ある朝目が覚めたら口臭や体臭が気になるようになった、徹夜は無理、などの変化を徐々に感じていたが、とはいえ元気だったと思う。 近頃は、白髪が増加、肌が全体的に重力に負けてきている

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        イギリスに来るまでの経緯

          そういえば汗をかいていない、全然

          昨年末に一時帰国をした際、風呂に入ろうとヒートテックを脱ぐと、鋭いにおいが鼻を突いた。 「えっ」と、においの元を探るも、脱衣所にそれらしきものは見当たらない。手にしたヒートテックをクンクンと嗅ぐと、なんとも香ばしいにおいがするではないか。具体的な表現は避けるとして、自分自身の身体から生成したとは到底思えない、複雑なにおいであった。 あれ、自分こんなに体臭あったっけな、加齢臭を発する年齢になってきたのかな、とショックを受けながら半年振りの湯船に浸かって考えた。 そうか、イ

          そういえば汗をかいていない、全然

          全然知らない人に挨拶してた

          オフィスのパントリースペースは小ぶりながら、コーヒーマシンや給水器、電子レンジが設置されていて、軽い社交場になっている。 朝は、取り立てて美味しくはないが、飲めなくもないアメリカン。 お腹が空いたら昼前にカフェラテ。 眠気が襲ってきたらエスプレッソ。 硬水だが飲まないよりはマシ、スティルウォーター。 私のルーティンである。 パントリースペースで居合わせる他の社員には、軽く挨拶はすれど、気が向かない限り、話し込むことはない。しかし同じチームのメンバーが出社しているときは別だ

          全然知らない人に挨拶してた

          グローバルのメンバーに日本を紹介した

          「日本のワーキングカルチャーについて話してほしい」というざっくりした依頼を受けた。 相手は、協業することの多い社内部門。イギリス、ヨーロッパ、アメリカに拠点を置くメンバーが集まり、業務チェックインに加えて、勉強を兼ねて部門外の社員にトークしてもらっているという。 かつてはアメリカに次いで世界2位の売上を誇った日本も、いまや中国マーケットの伸びに抜かされ、「その他インターナショナル」のカテゴリーに収められている。 存在感が薄くなっていく中でも、「日本チームと協業する際のお作法

          グローバルのメンバーに日本を紹介した

          言い返した記念

          ウマが合わないなぁと思っていた社内関係者と、米国出張中の多くの行程をともにした。 昨年一年間に積み重ねた悔しい経験から学び、傾向を読み取り、あれこれそれと対策を試みてきたことがようやく実を結び始めたのか、ここ数ヶ月は以前より彼女との歩幅が揃ってきたことを感じていた。 相手側も、私の取り扱い方や癖(偏り)を掴み取ってきてくれているように思う。たぶん。 とはいえ、プロジェクトの現場ともなると彼女は目についたことに言いがかりをつけたり、強い言葉で周りを責め立てたりするタイプの人だ

          言い返した記念

          見えがたいが、存在するもの

          1週間の米国出張から帰英し、一晩が明けたものの、5時間の時差ボケ解消に失敗している。 その間、ヨーロッパもサマータイムに突入し最高の季節が始まったが、溜まったメールと仕事、出張中に発生したトラブルの後処理が重くのしかかり、心が置いてきぼりのままである。 忘れてしまわないうちに記録しておこう。 英語呼称の裏にある無意識の意識 ありがたくビジネスクラスで渡航させてもらった。空の上でフライトアテンダントのサービスを受ける際、男性客には「◯◯◯, Sir」と呼びかけているのに、

          見えがたいが、存在するもの

          イースター休暇は、「三体」を完走する

          出張先のマドリードで、ヘッダー画像の広告を街のあちこちで目にした。自分が疲れすぎてピントが合っていないのかと何度も目をこすったが、男の人の顔のダブりは直らない。ようやく、あぁこれはトリックアートのような広告なのかと気がついた。 よく見たら「三体」のドラマ版「3 Body Problem」がNetflixで配信開始されると書いてあるではないか。なんと!? 『三体』(さんたい)は、中華人民共和国のSF作家劉慈欣による長編SF小説(Wikipediaより)で、日本では2019年

          イースター休暇は、「三体」を完走する

          ここがすごい、イギリス

          前回はイギリスのイケてない点を挙げたが、今回はさすがイギリスだなぁ!と感嘆する点を挙げたい。 なんといっても豊かな多様性人種、国籍、文化、宗教、家族構成、ジェンダー…地域やコミュニティによって濃淡はあるとは思うが、実際に生活してみて日々感じる多様性。街を見ても、職場を見ても、色々な人がいて、色々な文化がある。 レストランや食材店は様々な国や地域に特化した選択肢があり、街には様々な宗教や信仰の教会や寺院、拠点が溶け込んでいる。 特にいいなと思うのは、私の周りにも信仰がある人

          ここがすごい、イギリス

          ここがイケてないよ、イギリス

          イギリスに転居して1年と少し。生活安定までに様々な「ドッキリ」「ビックリ」に遭遇し、時に楽しく、時にイラつきながらあっという間に過ぎた。 人生の大半を過ごした日本での生活や環境を比較対象にしてしまいがちだが、これはイケてないよ〜という点を記録しておきたい。 インフラが弱い、特に水系と鉄道古い建物や家屋を大事にするという文化はとても素晴らしい。が、こと水道関係に関しては脆弱すぎる。イギリスで泊まるホテルのシャワーの水圧が強かったことなんて一度もない。(ボイラーがちゃんと働いて

          ここがイケてないよ、イギリス

          コンフォートゾーンを飛び出し続ける

          第1四半期ももう終わる頃だが、業務目標に加えて、個人の年間目標を早く立てろと急き立てられ、なんとか絞り出した。 個人目標は、部門の業務スコープになるべく即したものが望ましいが、個人のディベロップメントに寄ったものでも良い。 ハードスキルにするかソフトスキルにするか迷った末、「グローバル環境でのセルフコンフィデンスを高める」というような柔らかい目標にして、上司と合意した。 なんとか最初の1年を生き延び、ある程度の自信につながったとはいえ、丁々発止の議論やソーシャルな場面、臨機

          コンフォートゾーンを飛び出し続ける

          海外公演で目撃した Ado の凄さ

          Ado THE FIRST WORLD TOUR Wish を体感した余韻と記憶が残っているうちに記しておこうと思う。 なお、私は音楽関係者でもなければ、専門教育を受けたわけでもなく、割と食わず嫌いの偏向タイプで、あくまで個人的な感想です。 とにかく力強い歌声、変幻自在で正確な音程典型的な日本人の歌い方とは一線を画した野太い歌声、それを支える咽頭、腹筋と肺活量の強さ。 聴く人やタイミングによっては、声の強さや「がなり」を受け入れがたいこともあるかもしれないが、ドラムやベース

          海外公演で目撃した Ado の凄さ

          Ado ワールドツアーinロンドン

          歌い手であるAdo初のワールドツアー、THE FIRST WORLD TOUR Wish ロンドン公演に行ってきた。ヨーロッパ4都市初日のブリュッセル公演の興奮がまだまだ続く、わずか4日後。この間にAdoとクルーはパリ公演も行っているというのだから、体力勝負の弾丸ツアーである。 会場は東ロンドンにあるTROXY。キャパシティは約3,000で、ブリュッセルと比較すると1/3以下である。チケット先行は予約開始とほぼ同時に売り切れていたので、相当な激戦だったことが想像できる。私も

          Ado ワールドツアーinロンドン

          Ado ワールドツアーinブリュッセル

          歌い手のAdoが、初めてのワールドツアー、その名も THE FIRST WORLD TOUR Wish を開催すると知ったのは昨秋のこと。アジア6都市、ヨーロッパ4都市、アメリカ4都市を巡るという。 Adoは一度ライブで聴いたことがあったが、渡英して以降、日本公演には参戦できていなかったため、これは絶対行きたい!とチケット発売を待ち構え、激しい争奪戦を乗り越え(ロンドン、パリ、デュッセルドルフは一瞬で売り切れた)、なんとかチケットを取ることができた。 ヨーロッパツアーの幕

          Ado ワールドツアーinブリュッセル