現役中に、次世代アイスホッケーキャンプを主催する理由。

今年も次世代へ向けたアイスホッケーキャンプを開催することになりました！「スポーツを通して世界を広げる」ということをテーマに、小学生から高校生の選手に対して2日間、氷上練習・陸上トレーニング・講義を行うプログラムになっています。

昨年の6月に記念すべき第１回を開催することができ、今年で2回目。今回は、アイスホッケーキャンプの一番の目的から、なぜ現役中にこのスクールを主催しているのか、ということについて書いていきたいなと思います！

始まりは、「自分の経験は自分だけのものじゃない」という思い

今まで自分自身の中にあった決断や、行動、進路の選択はいつも、周りに支えてくれたり応援してくれたりする方々がいるからこそ実現してきたものでした。前例がない選択が多く、手探りで進んでいくようなことも多い中、ぶち当たる壁も色々とありました。でもそんなことも含めて、経験することの一つ一つがものすごく特別で、新しい地に足を踏み入れる度に自分の世界が広がって、その度に「自分以外の人たちのお陰で成り立っているこんな挑戦や経験は、自分だけのものではない。何倍にもして返していくものだ」と思っていました。自分だけができることを形にして返していきたいと思っていた中、今年も来日してくれるDaniels一家が「日本で選手を指導したい」と言ってくれたこともあり、去年、アイスホッケーキャンプを始めることになりました。

ジュニア選手が上達する過程で最大限の学びが得られる機会を

本キャンプの大きな魅力の一つというとやはり、世界・日本でアイスホッケーに関わってきたスタッフによって指導が行われることだと思っています。NHLで100試合以上プレーしたScott Daniels氏は現在アメリカで多くのジュニア選手の指導を行っており、現役でNHLでスカウトとして活躍するSydney Daniels氏は自身がハーバード大学、アメリカの年代別代表、プロチームでプレーした後、ハーバード大学でアシスタントコーチとして指導も行っていました。私自身も大学生の時に3年間Sydneyから直接教わっていましたが、練習外でもスキルセッションの時間などを作ってくれ、私自身のスキルのレベルが3年間で一気に上がったと思っています。そんなプロフェッショナルと、世界で活躍している日本人アイスホッケー選手・関係者が共に、参加選手の成長をサポートします。

ですが、このキャンプの価値はそれだけではありません。少なくとも、私たちにとっては、そういった凄い人たちから指導を受ける環境を作ることだけが最終ゴールではありません。キャンプを通して、参加選手が今まで過ごしてきた世界よりも少し広い世界に触れ、多様で無限な夢や可能性に気づくようになる、参加選手全員が「どんなことでもできる」と自信の種を手に入れることが大きな目的の一つです。この2日間のために、世界から参加するコーチングスタッフ、日本全国から（本当に北から南まで様々な地から参加してくださっています）参加する選手が集まり、多様な文化や言語が集結します。講義では、世界を経験してきた講師たちが、子どもたちが未だ見たこと・触れたことのない体験や学びをお話しします。アイスホッケー上達のためにそれぞれの選手が、一生懸命練習を頑張ると同時に、この短期間で他文化や他の世界に触れることもできる短期留学のような経験でもあり、価値観や将来の選択肢が大きく広がる場になっています。

このキャンプを通して、参加した選手が、ちょっとでも新しい世界にワクワクしたりドキドキしたり、「アイスホッケーをやっていたらこんな人たちに出会えてもっと楽しくなった！」と感じたり、ちょっと大きくなった時に「そういえばあの時の経験で世界が広がったな」と思ってくれたり、そんな場になってほしいと強く強く願っています。

今年も、本キャンプを一緒に作り上げてくれるコーチ・スタッフはみんな、道なきところに道を作ってきたリーダーであり、同時に、人に「自信の種」を与えられる素晴らしい心を持った方達です。成功と同じだけかそれ以上、逆境や苦しい場面も経験してきて、上手くいかないことや向かい風に立ち向かう怖さや痛みも知っています。スキルと共に、そんなハートの部分も感じてもらえるような2日間になると、自信を持って言うことができます。

自分も現役中に本キャンプを主催している理由

5月に開催されるキャンプですが、2日間のキャンプの準備は実は前年の秋頃から始まっています！日程調整や、内容・スケジュールの決定、リンクの予約やホームページの準備、スポンサーさんとのお話しなどなど。私自身、自分のシーズン中から空いている時間にこれらの準備をしていました！よく聞かれるのが、「自分も現役なのにどうして今からこういった活動をしているのか？？」ということです。

最初の章で述べたように、このキャンプを開催しようと思ったきっかけは自分だけのものではない特別な経験を還元することです。そして、それを現役の今やっているのは、「現役中でも自分はこのプロジェクトに全力を注ぎ込めるし、それが自分自身の選手としてのキャリアにマイナスになることはない。むしろ自分にとっても最終的にプラスになる！」と思っているからです。24時間の中で、質の高い練習やトレーニングをできる時間は限られています。その残った時間も、質を高く過ごせば過ごすほど、結果的に1日全体が、そしてアイスホッケーのパフォーマンスも自分の気持ちもどんどん上がっていくな、ということに大学の頃に改めて気づきました。勉強にも一生懸命に取り組んだ時はアイスホッケーでも上手くいくことが多かったのです。スクールを０から作るのは自分が思っていたよりも色んな業務があり、新しく学ぶことも、たくさん勉強して分かることも多いですが、その、次世代キャンプのために一生懸命に取り組んでいる時間が結果的には自分にも還元されて帰ってきているのです。大学の頃から私が日本にいられるのは、オフシーズン（夏休み）の春・夏の期間。その間にも忙しく、このプロジェクト、トレーニング、練習をしていられるのは幸せなことでしかありません。

100万倍のありがとうを

ここまではキャンプを作り上げていく過程についてお話ししてきましたが、その過程で、ものすごくたくさんの方に協力いただき、透明だったものが目に見えて形になってきています。今年のキャンプは前年よりもクオリティのより高いものに、そしてよりたくさんの人に経験してもらい喜んでいただけるものに、という思いで日々準備中です。毎日色んな人に相談して、助けていただいて、一つ一つピースがハマっていきます。本当に本当にありがとうの気持ちでいっぱいです。口で伝えられるありがとうの、100万倍分のありがとうを毎秒伝えたいくらいです。日本全国・海外から申し込みしてくださった選手と親御様、一緒に協力して内容を詰めてくれている仲間たち、当日時間を作って参加してくださる各方面プロフェッショナルの皆様、参加する選手たちのためにグッズを提供してくださる企業の皆様、力になりたいと本キャンプへ協賛してくださる個人・企業の皆様、そして可能性を信じて応援してくださる全ての皆様へ。一人では怖すぎるこんな大規模企画も、皆さんのお陰で実現できます。本当にありがとうございます！ご期待に沿えるように、そしてより多くの選手に楽しんでもらえるように、当日まで精一杯を注ぎ込んで走り抜けます！！

もし周りにご興味のありそうな選手・親御さんがいましたらぜひシェアしていただけますと嬉しいです！

Beyond Edge | アイスホッケーキャンプ | 東京都

そして、本キャンプに協賛してくださる個人・企業の皆様のご支援もまだまだ募集しております。もし周りに興味のありそうな方がいらしたらこちらも共有していただけますと幸いです！

最後まで読んでくださりありがとうございました！！皆さんにとって今日も明日も明後日も、素敵な1日でありますように♡

月咲