緑色

　今までになく、爽やかな緑色に惹かれていた。
　GWは静かにしていようと計画していた。
　常に頭がいっぱいの状態が続いていて、目を閉じていると楽な気がした。
　瞑想・・・。

　静かに横たわり、何もしないつもりが、ついつい本を読み始めてしまう。
　須賀敦子。エドガー・ケイシーとブライアン・ワイス。
　そして、料理の本。
　何の脈略もなく、交互に読んで眠る。
　それで、どんな夢を見るのかな、と・・・。

　最初は、緑の中にある小川に脚をつけて笑っている夢だった。
　その近くに、茶色い温泉が湧き出ているのを見つけて、
　温かいお湯に肩まで浸かる。
　夢の中なのに、すごくほっとしていた。
　見回すと緑がたくさんの大自然。

　午睡から覚めて、
　ミネラルウォーターに氷とミントの葉。
　そこにライム。
　緑色を、眺めながら飲んだ。

　「過去は過去」という言葉が浮かんだ。
　過去に縛られるのはやめて、必要な良い思い出だけを選り分ける。
　いらないものは置いていこう。
　すっきりとした頭で、未来のほうに意識を向ける。
　今は、その境目のような気がしている。
　前に進むために、いらないものを置いていくタイミング。

　そういえば、かなり前の夢で、私は船に乗っていた。
　海からザブン！と緑色の女性が現れた。
　私にHAGをして、
　「あなたはわたし、わたしはあなた」
　と言った。
　エメラルドグリーンの海だった。