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文房具業界

■自己紹介

はじめまして!
フリーランスの簿記講師、おしばです。

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最近ノリでyoutubeに動画をupしてみました^^笑
日商簿記2、3級のネット試験について感想をシェアしていますので、よろしければご覧ください!


■2月の業界勉強会

久しぶりに大手町さん主催「ファイナンスラボ」の業界勉強会に参加させていただきました!!

今回も特別ゲストには…
東洋経済新報社のなかやまさん!
業界地図20万部突破おめでとうございます👏!

■プレゼンター

大手町のランダムウォーカーさん(D2C業界)

にしけいさん(航空業界)

いごはちさん(地図業界)

■文房具業界

本日はメルちゃんでおなじみの会社が所属する業界を共有させていただきます!

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メルちゃんという玩具を販売している企業名をご存じでしょうか…?

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頭をお湯につけると髪の毛の色が変わるメルちゃん…
んん!何かと似てる…!

そうです!
消えるボールペンフリクションでおなじみの「パイロットコーポレーション」さんです!

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ということで、今回は玩具業界…ではなく「文房具業界」から注目の会社をご紹介します。

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業界地図に書いてあるグラフを見てみると、規模は頭打ちのようで横ばいになっています。

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ロングヒット商品が多い業界で、おなじみの製品が業界を牽引しています。
今後は国内の人口減少、そしてペーパーレス化やコロナの影響でオフィス事務用品の需要減少が懸念されている文房具業界。

でもインスタグラムで勉強垢を見てると可愛い文房具増えてますよね。
しかも結構いいお値段…。
東急ハンズの文房具売り場を観察していても、高単価、高付加価値な商品がどんどん増えている印象です。

さて、そんな文房具業界の中でも今回注目したいのは…
筆記用具メーカーのトップ2社!

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【パイロットコーポレーション】と【三菱鉛筆】です。


では、まずはパイロットから!

■パイロットコーポレーション

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船乗りだった2人によって誕生したパイロットコーポレーション。
当時のマークも浮き輪でした。

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感動の創業エピソードは公式HPからご覧いただけます↓


パイロットは万年筆からスタートした会社ですが、今では消せるボールペンフリクションやドクターグリップなどのロングヒット商品で知られています。

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大ヒット商品フリクションはフランスで先行して販売されたこともあり、日本だけでなく世界中から愛される商品を開発している会社ですね。

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付き合いのある販売店との関係を大切にすべく、100円ショップなどでパイロット製品は販売されていないそうです。
(何軒か100円ショップを回ってみましたが、確かにないですね…



そんなパイロットコーポレーションの事業内容と売上構成です。

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■三菱鉛筆

次に三菱鉛筆を見てみましょう。

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三菱鉛筆という社名ですが、実は三菱グループとは関係ありません。
商標登録したのは三菱鉛筆の方が15年も早かったそうです。

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社名にあるように鉛筆のイメージが強いですが、uni、ジェットストリーム、クルトガなど人気の根強いロングヒット商品がたくさんあります。

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業界地図にも記載されているように、パイロットと「消せるポールペン」の特許無効の裁判で争っていましたが、2018年に和解したようです。

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ちなみに過去10年の特許取得状況を見てみると、三菱鉛筆の方がたくさん取得しているんですね。



三菱鉛筆が展開している事業は3つです。


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ということで、筆記用具メーカートップ2社の数値を比較してみようと思います。

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ただ、その前に…
HP等から感じた雰囲気をお伝えしておきます(私の所感です

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↓各社のHP

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↓各社の理念

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↓各社の採用ページ

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各社の雰囲気をヒントにROEを比べてみます。

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■クイズ

ではクイズです!!!!

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どちらがパイロットコーポレーションのROEでしょうか?

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2021.2月ラボ業界地図勉強会_筆記用具


数値を見る前に抱いていた私のイメージはこんな感じ

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「販売力」をプッシュするパイロットと、「技術力」をプッシュする三菱鉛筆に見えました。

B/SとP/Lのバランスを見てみると、三菱の方がB/Sが膨らんでいますね。

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そして少ない資産で多くの利益を生み出すパイロット。
総資産回転率は、三菱鉛筆と比較して高くなっています。


パイロットは有利子負債が大きく、三菱鉛筆は自己資本比率が高いです。

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しかし、これはパイロットが2017年に自社株買いを行っている影響でレバレッジが大きく見えているようです。

2021.2月ラボ業界地図勉強会_筆記用具

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次にP/Lから収益性を読み解きます。

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筆記用具メーカーってこんなに利益率が高いのかと驚きました。
原価率はややパイロットの方が低くなっています。

原価が低い要因は
・首位であること
・単価の高い万年筆を製造販売していること
・フリクションという世界的に人気な商品を量産しているから
でしょうか。

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売上推移は業界の動きと同じように横ばいに見えますね。
こう並べるとパイロットの売上の大きさが際立ちます。

この売上を上げるためにかかっている販管費の内訳はこの通りです。

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広告や設備投資に積極的なパイロットと、高品質な製品開発に力を入れる三菱鉛筆の違いがコストの掛け方に表れていると思いました。

よって純利益率はこのような結果に…

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首位の強みと強い定番商品を保有していることで、効率的に利益を生み出しているようです。

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最後に少しコロナによる影響を見てみます。

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パイロットの方が大きくマイナス予想になっていますね。

これには海外の売上比率が影響しているのではないかと思います。

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今後は世界シェア拡大を目指す三菱鉛筆の動向も気になりますね。

海外はペンの需要ありそうですもんね。
ドイツに住んでいたときも感じましたし、今留学生たちと接する中でも鉛筆よりもペンを使ってます。

パイロットは無敵なフリクションを、三菱鉛筆は書き心地抜群で高品質な製品でどうシェア拡大競争を繰り広げていくのか、楽しみですね。

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ということで、両社の社是・理念がROEに表れているのかなと思いました!

↓まとめ

<首位2社の共通>
・息の長いヒット商品で安定的な需要を生み出す
・世界的なブランド力あり
・高付加価値商品が増えている
・筆記用具だけでなく技術を活かした新規事業展開

<首位2社の違い>
・販売力重視のパイロット
・開発力重視の三菱鉛筆

■2月の業界地図オフ会


毎月業界地図を使った勉強会を開催しています!

2月は「広告メディア業界」をテーマにZOOMで行います^^

2021.1月業界地図オフ会_2020年上場

プレゼンターとして参加したい!視聴だけしたい!
などお気軽にご連絡ください^^

■参考文献、サイト


・会社四季報 業界地図2021年度版

・パイロットコーポレーション

・三菱鉛筆

・メルちゃん

・ホリタ文具



































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