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令和の歳時記 コマクサ

『高山植物の女王』と呼ばれ登山家から愛されているのがコマクサだ。重いリュックを背負い汗水垂らして登る山道でこの花に出会うと心が癒され笑顔が出る。

色はピンク、赤、白と多彩だ。下葉の緑の絨毯で一層映えて見える。コマクサが生育する土壌は豊かとは言えない。

コマクサ3

樹木や草花がほとんどない砂礫地ばかりだ。資料によると過酷な場所で最初に根付いて花を咲かせ、土が豊かになると他の植物に場所を譲るそうだ。

何とも潔い女王だろうか。名前の由来は花の形が馬の顔を差す“駒”に似ているからというが、私にはそうは見えなかった。

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疑問を持ち、足を小石にとられながら山道を登って行くとまだツボミであるコマクサを見つけた。こちらは確かに馬の顔だ。

おそらく命名した人はツボミの形からイメージしたのではないだろうか。高山植物の多くは乱獲され絶滅への道を歩んでいる。

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“撮るのは写真だけ”にして欲しい。この美しい女王に出会えないと山道では人の笑顔も消えるだろうから。

コマクサ7−07


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