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令和の歳時記 ジョウビタキ

寒さが厳しい時季だが鳥愛好家にとっては最も楽しみな季節である。森や公園、ため池から多くの鳥たちの清らかなさえずりが聞こえてくるからだ。

わたしは特に鳥愛好家ではなかったが、2、3年前から鳥のさえずりを出来るかぎり聞くように心掛けている。

ジョウビタキ27-1

鳥のさえずりは疲れた人間の心身を癒してくれる素敵なメロディーだからである今一番わたしの心を和ませてくれるのはジョウビタキである。

お尻をフリフリする動きも可愛いが‘ヒッヒッヒ、カチ、カチ、カチ’といった甲高い声が実に心地よい。

この鳥はオスもメスも単独で縄張りを持っている。縄張り場所を見つけて近くでじっと待てば観察することが可能だ。

ジョウビタキ(メス)

大きさはスズメほどで14センチくらい。夏は中国大陸で過ごし、10月頃から3月頃まで南下して過ごす。

オスは顔、喉、背中まで黒く、お腹は鮮やかなオレンジ色で頭は灰白色。メスは頭から背中にかけて灰褐色で、オスと比べると少々地味である。

両者とも翼に3角形に見える白い斑点があるので鳥初心者の方でもすぐに判別がつく。この斑点模様をイメージしたのか別名、紋付鳥とも呼ばれている。

しかし実際の名前はおじいさんの風貌に由来する。ジョウビタキは漢字で「尉鶲」と書く。この「尉」という字はおじいさんを表す言葉で、オスの頭の白髪を指す。

またヒタキは上記した カチ、カチ、カチという鳴き声が火打石を打ち合わす音に似ていることから付いたとされる。

出無精になりがちな季節だが思いきって森や公園に出掛けてみよう。鳥たちの奏でる軽やかな歌声で心身共にリラックスし英気を養い春を待とうではないか。

ジョウビタキ(メス)10-3


分布●チベットから中国東北部、沿海州、バイカル湖周辺で繁殖し、非繁殖期は日本、中国南部。
生息地●平地からの低山の明るく開けた林の中に生息する。冬の日本では人里や都市部の公園などでもよく見られる。身近な冬鳥の一つ。
花期●1 - 2月  
大きさ●体長は13.5-15.5 cm、体重13-20 g。
学名●Phoenicurus auroreus
和名●ジョウビタキ(尉鶲、常鶲)





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