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涙が止まらなかった話

久しぶりに泣いちゃいました😢

空き時間ができた時はよく図書館に行くんですけど、特に何も考えずにふらっと1冊の本を手にしたんです。

「おっぱい2つとってみた━━がんと生きる、働く、伝える」

北海道のテレビ局で働く阿久津友紀さんがお書きになった本で、ご自身が乳がんになった体験をつづったものです。

がんの告知を受けるのも辛いけど、乳がんっていうのはまた特別なものなんです。

やっぱり乳房にゅうぼうって女性の象徴ですから。

胃がんで胃の摘出手術を受けるのとはまったくの別物なんですよね。

再建手術もあるらしいんですけど、心理的な抵抗はものすごく大きいと思います。

さらに追い打ちをかけるのが、抗がん剤による脱毛です。髪も乳房にゅうぼうもどちらも女の命なんです!

彼女の文章からその苦しみがにじみ出してきます。

もちろん寿命というものは誰にでもあるし、どんな人でも病気にはなるんですが、この乳がんというのは本当に特別で、手術後も辛いんだそうです。

なにがって、みんなから白い目で見られるそうなんです。阿久津さんがインタビューされた方々の具体的な体験談が載ってるんですが、読んでるだけで彼女たちの悔しさが伝わってきます。

私が感情移入しすぎなのかもしれませんが、世間ってほんとに冷たいんですね。

がん治療でつらい思いをされた人に指をさす行為ってほんとに許せないです!

悔しさが伝わりすぎて涙が止まりません。

それでも生きていけるのは、パートナーと家族の支えがあるからなんですって。周りの人の助けって大事なんだなぁってつくづく思い返しました。

もちろん露骨な侮蔑だけではなく「配慮という名の排除」というのもあるみたいで、必要以上に気をつかわれるのも精神的負担になるそうです。これに関しては難しいところなんですが、心と心で会話するしかないですよね。

大病を経験した後に健康の良さを知る、という言葉がありますが、まさしくその通りです。

わたしはまだがんの告知は受けてませんが、がんの告知を受けた人に寄り添えるくらいの心持ちは必要だと感じました。

どんな人にも優しく接することができる社会であってほしいです。

乳がん体験を伝えてくれた阿久津さんに感謝します。

今までいろんな本を読んできたんですが、いい本ってまだまだ眠ってるもんなんですね。

以上読書日記でした。

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